主要国のGDPをグラフ化してみる(2014年)

2014/09/09 15:00

先に【日本の経済成長率をグラフ化してみる……(下)グラフ化とオマケ(最新)】などで日本の経済成長率、GDPの動向について精査をしたが、国内動向を調べたとあれば、当然海外の動きも知りたくなるのが人の「さが」。そこで今回は、現時点で取得しうる最新の値を元に、主要国のGDP動向を確認することにした。

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今回用いた資料は、先日の「日本の経済成長率をグラフ化してみる」でも使った「国民経済計算(GDP統計)」における【主要統計データ(記者公表資料の抜粋)】内の「GDPの国際比較」。不足している分の一部は過去の記事を参考に、【国際貿易投資研究所の「IVマクロ経済統計等(国際比較統計)」】から取得した。

用語や注意事項について箇条書きでまとめておくことにする。

・GDP……国内総生産:Gross Domestic Product。国内で生み出された付加価値総額。自国の外に住む自国民は対象に含まれない。今件では名目GDPを用いる。

・単位……兆米ドル。単純比較をするために米ドルですべて統一されているが、実際には各国の対米ドル為替レートも考慮する必要がある。

・順位……取得できる最新値分、2011年における順位を基準にしている。今回は上位10位のみをグラフ化した。

・年数……2000年までは5年単位、それ以降は1年単位(2001年分欠)で計測されているので、グラフの見た目の変化率には注意を要する。

GDPには今回用いる「名目GDP」以外に「実質GDP」が存在する。この違いについては以前の記事【日本の経済成長率をグラフ化してみる……(上)用語解説(最新)】で詳しく説明しているので、そちらを参考のこと。

以上の条件を基に、経年グラフ、そして最新データとなる2012年分における全世界GDP比を算出したのが次の図。

↑ 主要国名目GDP推移(-2012年)(上位10位、米ドルベース)(単位:兆米ドル)
↑ 主要国名目GDP推移(-2012年)(上位10位、米ドルベース)(単位:兆米ドル)

↑ 世界全体に占める各国名目GDP比(2012年)
↑ 世界全体に占める各国名目GDP比(2012年)

色々物議をかもしてはいるが、アメリカが非常に大きな成長を示していること、他国が束になってもかないそうにないことがあらためて実感できる(今件は名目GDPのため、インフレの影響を受けていることは留意すべき)。

また2008年の時点である程度金融不況の影響は出ていたものの、2009年のリーマンショックにより、それ以上の大きな減退が確認できる。もっとも金融不況からリーマンショックに至る減退は、ドイツやフランス、イタリアなど他国でも大した違いは無い(日本のGDPがこの時期に落ちていないのは、円高が影響している)。

2012年の時点では世界最大のGDPを持つ国はアメリカ、そして中国、日本が続く。グラフにある通り、日本と中国のGDP順位は(公式値通りなら)2010年に逆転している。

アメリカの値が大きすぎて他国の状況がつかみづらいので、アメリカを除いてグラフを再構築してみることにする。

↑ 主要国名目GDP推移(アメリカを除く)(-2012年)(上位10位、米ドルベース)(単位:兆米ドル)
↑ 主要国名目GDP推移(アメリカを除く)(-2012年)(上位10位、米ドルベース)(単位:兆米ドル)

2000年前後の景気後退期に各国とも一時期低迷しているが、それ以外は順調に成長している。しかし上記にある通り、2007年以降の金融不況、そして2009年のリーマンショックの影響は大きく、円高で値を多分に修正された日本や、金融危機の影響を押しのける程に成長を続ける新興国以外は、押しなべてGDPを落としているのが分かる。

また、中国のGDPの伸びの著しさも目立つ。特に2006年以降の伸びは異様で、2007年はドイツを、そして上記にあるように2010年には日本を抜き、名目GDPでは世界で2番目の大きさを持つ国となった。公式値を信じる限りでは、だが。



日本のGDP推移がやや特異なのは、同時期に異様な円高・ドル安が進行したのが主要因。先日の「日本の経済成長率をグラフ化してみる……(下)グラフ化とオマケ(最新)」で言及したように、円ベースでGDPを算出すると、やはり金融不況・リーマンショックで大きく値を落としているのが分かる。

↑ 日本のGDP(実質・名目、1980年-2013年、兆円)(再録)
↑ 日本のGDP(実質・名目、1980年-2013年、兆円)(再録)

2012年の時点では各国ともリーマンショックの衝撃から立ち直りはじめ、ある程度GDPが回復しつつある。2013年以降はどのような動きを示すのか。GDPの大きさがすべてではないが、その変化は各国のパワーバランスにも小さからぬ影響を与えることに違いない。逐次最新値を追いかけ、確認していくことにしよう。


■一連の記事:
【日本の経済成長率をグラフ化してみる……(上)用語解説(最新)】
【日本の経済成長率をグラフ化してみる……(下)グラフ化とオマケ(最新)】
【主要国のGDPをグラフ化してみる(最新)】

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