アメリカへの親近感83%、中国は「親しみを感じない」が45%に

2013/11/29 08:00

内閣府は2013年11月25日、外交に関する世論調査を発表した。その内容によると調査時点においてアメリカへの親近感を抱いている人は8割を超え、83.0%に達していることが分かった。過去最高値を示した去年の値84.5%と比べるとやや落ちてはいるが、諸外国中では最高値を維持している。提示された選択肢の中では次いでヨーロッパ諸国・太洋州諸国が高く、東南アジア諸国・インドが続いている。中国と韓国は前年と比べてやや親近感を戻してはいるものの、依然として「親しみを感じない」の値は高いままとなっている(【発表リリース:外交に関する世論調査】)。

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今調査は2013年9月26日から10月6日にかけて、全国20歳以上の日本国籍を有する人の中から層化2段無作為抽出法によって選ばれた人に対し、調査員による個別面接聴取法によって行われたもので、有効回答数は1848人。男女比は856対992、世代構成比は20代164人・30代233人・40代322人・50代316人・60代452人・70代以上361人。

諸外国、あるいは地域毎に親しみを抱いているか否かに関して、「親しみを感じる」「どちらかというと親しみを感じる」「分からない」「どちらかというと親しみを感じない」「親しみを感じない」の5選択肢を提示、その中から自分の心境にもっとも近いもの一つを選んでもらい、その結果を集計したものが次のグラフ。

↑ 諸外国との親近感(2013年)
↑ 諸外国との親近感(2013年)

留意すべきは赤系統色の回答部分。「(どちらかというと)親しみを感じない」は回答者の心境的に「親しみの対象にならない」(無関心的な部分。「分からない」とは異なる)と「憎悪の対象となる」の2通りに解釈できること。赤系統の回答率が多い国・地域が、日本から「憎まれている」との解釈には必ずしもたどり着かない。

結果を見るとまず目に留まるのが、アメリカへの親近感の高さ。親しみを覚えない人は2割足らずでしかなく、今回の提示された国などではもっとも少ない。これは元々同国との間には親密な関係が継続されていたのに加え、【対米89%、好感度もうなぎ昇り…対外国・震災対策評価をグラフ化してみる】など複数の調査結果で明らかにされている通り、2011年3月の東日本大地震・震災における「オペレーション・トモダチ」をはじめとした、同国による大規模な救援活動の実態を見聞き、あるいは実際に支援を受けた結果によるところが大きい。同作戦から2年が経過し、やや印象が薄れてきた感もあり、親近度も昨年からは多少落ち込みを見せたが、高水準を維持していることに違いはない。

次いでヨーロッパ諸国と大洋州諸国が並ぶ。両者とも「感じる」「感じない」の配分はほぼ同じで、似たような度合いの親近感を抱いていることが分かる。あるいは「あまり悪いイメージは持たないし受けた話も聞かない。それなりに良い付き合いをしているのでは」という「何となく、良い隣人」的な印象なのかもしれない。その観点では「東南アジア諸国」も大きな差異はないのだろう。

他方、ロシアや中国など、いわゆる(元)共産圏諸国との親近感は概して薄い。そして昨年大きな希薄感を見せたことで注目を集めた中国・韓国だが、今回はやや戻しを見せている。とはいえ中国が主要諸外国の間では親近感を持たれる率がもっとも低いことに違いはない。

中国では「親しみを感じない」という強い非親近感(上記にある通り「拒絶感」と同意ではない)の項目では他の国を抜きんでて45.1%という高率を示しているのも印象的。またロシアと比べて「親しみを感じる」派で大きくリードしている韓国が、なぜかこの項目でもロシアを抜いていることから、韓国に対する親近感は多分に、そして極端に二分されていることがうかがえる。



好意的な選択肢「親しみを感じる」「どちらかというと親しみを感じる」を足した値を「親近感」と設定。そして昨年2012年時の結果と今回2013年との差異を計算した結果が次のグラフ。

↑ 諸外国との親近感(好感的意見合計値の、2013年における2012年との差異)
↑ 諸外国との親近感(好感的意見合計値の、2013年における2012年との差異)

昨年では韓国の竹島関連をはじめとした数々の強圧的・理不尽的姿勢、中国の尖閣諸島と反日暴動を起因とし、それぞれ前年比マイナス23.1%ポイント・マイナス8.3%というダイナミックな下げ方(親近感の減退)を見せていた。今年はそのような大きな動きは無く、いずれもプラスマイナス3%内に留まっており、大きな状況変化は無い。見方を変えれば、昨年時の対外的ポジション、つまり中国や韓国に対する疎遠感、アメリカや太平洋諸国に対する親近感といった、日本の海外に向けた心境に動きは見られないということになる。

よほどのことが無い限り、悪い値は時の経過と共に少しずつ改善されていくものだが、中国・韓国の2国に関しては、そのような動きはあまり見られない。しかしながら昨今の動向をかんがみれば、それもある程度納得が出来てしまうものである。


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