自然災害時に必要な情報、速さと正確さ、それぞれで頼りになるものは!?

2014/12/30 10:03

人はいかなる時にも情報の分析と判断を求められるものだが、突発的な自然災害の際には特にその一連の行動が重要視される。正しい判断を行うためには当事者の見識が欠かせないが、それと共により速く、そしてより正確な情報が不可欠となる。それでは自然災害の際に、情報の速さや正確さの観点で、頼りにされているのはどのような情報源だろうか。東京工芸大学が2014年12月17日に発表した調査結果「災害情報の活用に関する調査」から、現状を確認していくことにする(【発表リリース:災害情報の活用に関する調査(2014)】)。

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速さも正確さでもテレビが一番頼りにされている


今調査は2014年11月12日から16日にかけて携帯電話を用いたインターネット経由で、20歳以上の男女に対して行われたもので、有効回答数は1000件。男女比・10歳区切り(60歳以上はすべてひとまとめ)の世代構成比は均等割り当て。調査実施機関はネットエイジア。

冒頭で触れた通り、自然災害の際には正しい判断を下すため、当事者の見識以外に速く、正確な情報が求められる。一方で個人ベースで取得できる情報は限られるため、さまざまな情報源に頼ることになる。それではどのような情報源が、速さ・正確さの上で頼りになる対象と認識されているだろうか。まずは速さの観点だが、最も多くの人が速さの上で頼りにしているのは「テレビ」だった。8割強の人が答えている。

↑ 自然災害の発生時から発生直後に「情報の速さの面」で頼りにする情報源(複数回答)
↑ 自然災害の発生時から発生直後に「情報の速さの面」で頼りにする情報源(複数回答)

複数の調査結果で、日本人の特性の一つとしてテレビへの傾注度の高さが挙げられているが、その状況は今件でも立証されたことになる。少なくとも速さの観点では、テレビは相当頼られているようだ。

次いで多くの人が挙げているのは「緊急速報メール」。気象庁による緊急地震速報は今なお精度を高めるために試行錯誤が続けられているが、少なくとも速さの点で、相応の信頼性を勝ち得ているようである。

続いて「ラジオ」、さらには「ポータルサイト」が名前を連ねている。「ラジオ」はともかく「ポータルサイト」が上位に来ていることに意外さを覚える人もいるかもしれない。それだけポータルサイトが多様な情報を集約していることの表れともいえよう。

これが正確さの観点となると、いくぶん違いが生じてくる。

↑ 自然災害の発生時から発生直後に「情報の正確さの面」で頼りにする情報源(複数回答)
↑ 自然災害の発生時から発生直後に「情報の正確さの面」で頼りにする情報源(複数回答)

正確さでも「テレビ」が最上位。速報的・一次情報的な観点はともかく、編集が多分に入りワイドショー的な構成での内容となると、多分に正確さの上では問題が生じ得る実態が先の震災で相次ぎ露呈した。しかし現在もなお正確さの上において、絶大な信頼を勝ち得ていることになる。「ラジオ」も似たようなものだが、こちらも正確さの観点における信頼度の高さは注目に値する。

「緊急速報メール」の正確さの上での信頼性が、順位の上では第3位だが、やや低めに思えるかもしれない。これは緊急地震速報のように空振りに終わる場合がある事を受けての値だろう。

また、インターネット経由での調査であることから、いくぶんは心情の上で加算されているかもしれないインターネット上の口コミ系情報だが、概して頼りにはされていない。あまりにも余計な、そして正しくない情報が多く、精査が仕切れないため、頼りに出来ないとの判断によるものと考えれば納得はできよう。

速さと正確さを並べてみると


速さと正確さ、双方を同じグラフにまとめると、各メディアへの信頼のされかたの特性が見えてくる。

↑ 自然災害の発生時から発生直後に「情報の速さの面」「情報の正確さの面」で頼りにする情報源(複数回答)
↑ 自然災害の発生時から発生直後に「情報の速さの面」「情報の正確さの面」で頼りにする情報源(複数回答)

「テレビ」は速さ・正確さ双方で絶大な信頼を集めていること、「緊急速報メール」「ポータルサイト」は速さの上では一定量の信頼を得られているものの、正確さの上では今一つであること、「家族・親戚」「友人・知人」さらには「SNS口コミ」のような、メディアを問わずの口コミ系の情報は、速さでそれなりに頼られているものの、正確ではあまりあてにはされていない実態がつかみ取れる。

メディア経由の情報の場合は、そのメディアのツールとしての特性に加え、流す情報を創り上げる関係者・組織の性質によっても、頼りになる度合いが変わってくる。受け取り手側に大きな影響を及ぼす今件のような事例における情報に関しては、発信側はその重要性を十分留意した上で、情報発信に取り組んでほしいものである。


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