メールが来たらすぐに返事を出すけれど、話している時に相手がケータイ見てると不快感…いまどきの中高生のデジタルコミュニケーション事情

2014/12/26 08:25

スマートフォンなどのインターネットが容易に利用できる機器が浸透したことで、コミュニケーションの手段も多様化し、対面や手紙・電話など既存のメディアとは似て異なるスタイルのやり取りがごく普通に行われるようになった。しかしネットのコミュニケーションは便利な反面、その特性から戸惑いを覚え、不快感に悩まされることも少なくない。今回はインターネット経由で行われるコミュニケーションに関して、中高生がどのような意識を持っているのかについて、2014年12月9日付でベネッセ教育総合研究所が発表した調査報告書を基に、その実情を見ていくことにする(【発表リリース:中高生のICT利用実態調査 2014 報告書】)。

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今調査に係わる各種要項は先行記事【パソコン、スマホにタブレット…いまどき中高生の所有率を探る】で確認のこと。その記事で詳細がある通り、今調査対象母集団では中学生が87.3%、高校生は96.6%がインターネットを利用している。その上、インターネットを用いる時間の6割から7割程度は、メールやチャット、ソーシャルメディア、ツイッターのような、意志疎通・交流サービスを利用しており、多分に意志疎通ツールとしてインターネット機器を用いていることが分かる。

それではそれら中高生たちは、インターネットを用いたコミュニケーションについて、どのような意識を抱いているのだろうか。インターネット利用者に限定して想定されうる考えを例示し、「とてもそう思う」「まあそう思う」「あまりそう思わない」「まったくそう思わない」の4択から1つを選んでもらい、肯定派の前2つの回答値を合算した結果が次のグラフ。項目の並びは中学生で高い順としてある。なお今件のメールとは電子メールだけでなくLINEなどのチャットや各種ソーシャルメディアのダイレクトメールも含まれる。

↑ メールなどのオンライン上のコミュニケーションに関する意識(インターネット利用者限定)(「とてもそう」「まあそう」の合計値)
↑ メールなどのオンライン上のコミュニケーションに関する意識(インターネット利用者限定)(「とてもそう」「まあそう」の合計値)

中高共にもっとも同意率の高い内容は「メールが来たらすぐに返事を出す」で6割前後。メールの類は相手の都合に合わせて開封、返事が出来るのが利点の一つなのだが、ついすぐに返事をしてしまう人が多数に及ぶ。これは「メールなどの投げかけの返事が(すぐに来)無いとイライラする」心境の裏返しと考えれば道理は通る。つまりメールをリアルタイムな言葉のやりとりと同じ感覚でとらえてしまっていることになる(目の前に居る話し相手が、こちらの呼びかけに応じずじっと黙っていたら不安になるのと同じ)。

一方でメールなどのやり取りにおいて「メールやインターネットで知らない人とやり取りをするのは怖い」との回答も5割強に達しており、不特定多数の人たちとの交流が可能でそれを長所の一つとしているインターネット上のコミュニケーションにおいて、それ自身に腰が引ける場面があるとの考えを持つ人が多数いることが分かる。

また、スマートフォンの普及率が高まるに連れて発生場面が増えているであろう、「自分が直に話をしている最中に、友達が携帯電話などを見ていると嫌な気持ちになる」との意見には4割前後が同意を示している。インターネット上のやり取りのためにしばしば目を留めチェックをしたくなる心境には理解を示しつつも、直に話している自分との交流がないがしろにされた気持ちが沸き上がってしまうのは仕方のない話ではある。

「直に会話を交わすより、メールの方が気持ちを伝えやすい」「顔文字や絵文字、スタンプは気持ちを伝えるのに欠かせない」など、デジタル世代まっしぐら的な感想を抱く人も少なくない。かしこまった場面の業務用メールでつい顔文字や絵文字を用いてしまう事例を時折見聞きするが、中高生時分でもこのような考えを持つ人がこれだけ居るのだから、十分あり得るものだろう。

中高生の差異を見ていくと、「メールやチャットを終えるタイミングが難しい」「携帯電話などがいつも手元に無いと不安」の値が中学生よりも大きく伸びており、メールなどのコミュニケーションツールへの注力が高まり、ついやり取りを引き延ばしてしまう状況が想像できる。またそれだからこそ、「メールのやりとりが嫌になることがある」との感情を抱く割合も大きく伸びているのも理解は出来るというものだ。



回答事例は1割程度だが、「メールのやりとりがきっかけで友達とトラブルになった経験がある」との人が中高共に確認できる。また、中学生よりも高校生の方が「メールやチャットの中で無理に人の意見に合わせる事がある」「チャットグループやSNSのアカウントでキャラ・テンションを使い分ける」との意見への同意率が高い。インターネットのコミュニケーションによって、新たな作法を身に着け、それでもなお苦悩する中高生たちの様相を垣間見ることができるというものだ。


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