パソコンからスマホへ・シフトを見せる中高生のネット端末

2014/12/17 14:47

機動力が高くプライバシーも保護され操作も比較的簡単なことから、子供達の間でもインターネットの窓口としてスマートフォンが急速に浸透しつつある。元々保護者サイドでは意志疎通ツールとして、自転車やゲーム機と同じ感覚で買い与えたり所有の許可を出している感はあるが、当事者にしてみればワンランク上の、魔法のアイテムのような存在に違いない。何しろ手のひらの上から未知なる世界をのぞくことができるのだから。そのスマートフォンをはじめ、さまざまなICT(Information and Communication Technology、情報通信技術。ITとほぼ同義)メディアに関する中高生の利用実態を、2014年12月9日付でベネッセ教育総合研究所が発表した調査報告書から確認していくことにする(【発表リリース:中高生のICT利用実態調査 2014 報告書】)。

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今調査に関する各種要項は先行記事【パソコン、スマホにタブレット…いまどき中高生の所有率を探る】を参考のこと。その記事にある通り、調査対象母集団における各端末の「所有」状況は次の通り。

↑ ICTメディア所有率(自分専用・家族共有合わせて)(再録)
↑ ICTメディア所有率(自分専用・家族共有合わせて)(再録)

これらの値はあくまでも所有率。どの程度利用しているかまでは考慮されていない。所有しているものの、たまにしか使わないものもあれば、毎日欠かさず利用しているものもあるだろう。

そこでインターネットやメールなどを使う際に、どの端末を普段は利用しているかを尋ねた結果が次のグラフ。要はネットアクセス端末としての利用状況を確認した結果である。

↑ 普段インターネットやメールをする時に使う端末(複数回答)(インターネット利用者限定)
↑ 普段インターネットやメールをする時に使う端末(複数回答)(インターネット利用者限定)

各値はインターネット利用者(全体のうち中学生は87.3%、高校生は96.6%)を対象にした値であることに注意。その上で各動向を確認していくと、中学1年から2年まではネット端末としてもっともよく使われているのはパソコン。一応中学3年生まではパソコンが一番利用されていることになる。ところが中学3年生からスマートフォンの利用率が大きく上昇し、高校生に入るとスマートフォンが一番となる。それと共にパソコンの利用率は減少していく。中学から高校に進むに至り、パソコンからスマホへの利用シフトが起きた形だ。無論後述することになるが、足して100%を超えていることからも分かる通り、併用している事例も少なからずある。

またスマートフォンの利用率の上昇と共に、他端末、携帯型音楽プレイヤー、ゲーム機、タブレット型端末の利用率も減退する。所有率そのものの違いも多分に影響しているが、利用ネット端末の観点では、高校生においてはスマートフォンに集中特化する動きがあると見て問題は無いだろう。

その高校生のアクセス端末の併用度合だが、インターネット利用者の4割強はスマートフォンのみとの結果が出ている。スマホとパソコンの組合せが1/4程度だが、どちらの利用頻度が高いかまでは今回調査結果では分からない。とはいえ、多分にスマホ優勢であることは想像が出来る。

↑ インターネットへのアクセス端末の組合せ(インターネット利用者限定、高校生)
↑ インターネットへのアクセス端末の組合せ(インターネット利用者限定、高校生)

その他は多数の組合せの選択肢の合算に過ぎず、その内包されている選択肢一つ一つは回答率が3%未満。大よそ高校生のネットライフは、スマートフォンと共にあると見てよいだろう。



ちなみに今件値をインターネット利用者ではなく、全体で見ると次の通りとなる。インターネット利用率が中学生・高校生の仕切りでしか公開されておらず、概算値となるが、大よそ実情をつかみとることはできる。

↑ 普段インターネットやメールをする時に使う端末(複数回答)(全体、概算)
↑ 普段インターネットやメールをする時に使う端末(複数回答)(全体、概算)

高校生の8割超はスマートフォンでネットアクセス、携帯音楽プレイヤーは中学で2割、高校で1割強。ゲーム機は中学1年から2年にかけては2割を超すが、次第に利用率が低下するなど、「現在における」中高生のインターネット利用状況が大よそ把握できる形となっている。

現状ではまだ中学生へのスマートフォン普及率がさほど高くないこともあり、パソコンの利用率がそれなりの高値を示しているが、今後さらに浸透が進んでいくことにより、スマホ・パソコンの利用率逆転現象が中学生時代から起きるかもしれない。

またスマートフォンの高値振りで見過ごされがちだが、中学生界隈では1割から2割がタブレット型端末を普段から用いていることが確認できる。こちらも端末そのものの普及と共に今後どこまで伸張していくことになるのか、大いに気になるところだ。


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【従来型携帯電話とスマートフォンのインターネット利用状態をグラフ化してみる(2014年)(最新)】

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