20代には「年齢×1000円」は「今は昔」、財布の中身は平均約9400円(最新)

2018/12/05 05:05

このエントリーをはてなブックマークに追加
2018-1208雇用市場の動向や可処分所得の変化で、金銭面において年齢階層別ではもっとも厳しい立場に置かれていると言われているのが、成人若年層。彼らのお金事情はどのような状況なのだろうか。今回はSMBCコンシューマーファイナンスが2018年12月4日に発表した調査結果を基に、普段財布に入れている金額や、所持金が少なくて不安になる限界額の観点から、その実情を見ていくことにする(【発表リリース:20代の金銭感覚についての意識調査2018】)。


スポンサードリンク


今調査は2018年10月2日から3日にかけて、携帯電話を用いたインターネット経由で20代男女に対して行われたもので、有効回答数は1000件。男女・20代前半と後半の区切りで均等割り当て。未婚者756人、既婚者244人。調査協力機関はネットエイジア。

就業者、あるいは大学生などにおいて、不意の出費にも即時対応できるよう、財布の中には常に自分の年齢×1000円分の現金を納めておくべきとの話がある。分かりやすい形での所持金額に関する習わしのようなものを示したものだが、実際のところはどのような所有状況なのだろうか。普段財布に入れている金額を尋ねたところ、直近年のボリュームゾーンは3001円から1万円との結果となった。全体平均では9396円との値が出ている。

↑ 普段(平日)財布に入れている金額は(自由回答)
↑ 普段(平日)財布に入れている金額は(自由回答)

中にはゼロ円とのつわものも確認できるが(すべてカードや電子マネー決済と割り切っているのだろうか)、1万円以下に8割近くが収まっている。普段万札が入っている人は少数派となる。直上で触れた「普段から年齢×1000円」は、少なくとも今の20代には通用しないのが実情。

平均額の約9400円は、5000円札1枚と1000円札数枚、後は小銭が複数枚といったところ。あるいは1000円札と小銭を多めだろうか。もっとも昨今では電子マネーの普及で小銭を極力少なくしたいとの考え方もあり、その分金額が減っている可能性もある。電子マネーの利便性の向上や対応店舗の増加に伴い、キャッシュレス化が進み、その分普段から持ち歩く現金の必要性が減少しているのかもしれない。

平均額や回答金額の分散状況を見て、「普段の所有額がそれほど少額で大丈夫なのか」と心配をする人も多いはず。「どこまで所持金が減ったら、手持ちが少なくて不安になるか」を聞いたが、もっとも多い回答率層は1000円台で27.1%。平均額は2513円となっている。

↑ どこまで所持金が減ったら、手持ちが少なくて不安になるか(自由回答)
↑ どこまで所持金が減ったら、手持ちが少なくて不安になるか(自由回答)

手持ちがスッカラカンな状態で初めて不安になる人も1割強いるが、あくまでも少数派。逆に2万円以上でも不安になる人もいる。ライフスタイルの違いにもよるため一概には言えないが、おおよそ財布に1000円札が2枚あれば、不安は大体が解消できるのだろう。つまり「年齢×100円」を持っていれば、多くの人が不安から解消されることになる。先の「常に所有しておくべき金額」は、1/10に軽減された上で、今や「不安解消のための目安」となったようだ。



いくぶん所有額、不安になる額が小さいように見える。これは若年層の可処分所得の減少以外に、本文中でも挙げたクレジットカードや電子マネーの存在が少なからぬ関係していると考えられる。あくまでも財布の中の金額である以上、各種電子マネーはカウントに含まれていない。現金は財布にあり、それとは別におサイフケータイなどで使える疑似通貨をそれなりに所有していると考えれば、道理は通る。

とはいえ、クレジットカードや電子マネーが使えない場面も多い。やはりお財布には一定額の現金があった方が、安心できるのには違いない。


■関連記事:
【「国全体と比べるとうちのお財布事情はまだダメだ」56%のアメリカ人が実感中】
【お財布の中身の現金どれくらい? 平均1万7000円ナリ】
【基本は現金・クレカ…二人以上世帯の代金支払い方法の移り変わり】
【少額は現金、そして電子マネー…単身世帯の代金支払い方法の移り変わり】


スポンサードリンク


関連記事


このエントリーをはてなブックマークに追加
▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2024 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー|Twitter|FacebookPage|Mail|RSS