9割半は「女性の活躍促進の活躍促進には就業スタイルを柔軟に選べるようにならなきゃネ」…若年層の仕事への想いを探る

2014/12/14 10:07

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価値観の変化や職の多様化、収入補てんの手段の汎用化に伴い、女性の就業がこれまで以上に多くの場面で求められるようになっている。共働き世帯の増加もその傾向によるものだが、女性の就業上における活躍を活性化する際に、ハードルとなっている事象も少なくない。今回はフルキャストが2014年12月10日に発表した「イマドキ女性のワークスタイルとお金のやりくりに関する調査」から、若年女性における就業への価値観の実情を探ることにする(【発表リリース:イマドキ女性のワークスタイルとお金のやりくりに関する調査】)。


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今調査は2014年11月24日から25日にかけて携帯電話を用いたインターネット経由で20代から40代の女性に対して行われたもので、有効回答数は1000件。10歳区切りの世代構成比はほぼ均等割り当て。調査実施・協力機関はネットエイジア。

女性の雇用市場への進出、就業機会の確保は進みつつあるものの、今なお小さからぬハードルがあることは否めない。また、女性ならではの問題(出産や育児、家事を任されることが多く、兼業主婦の事例が多数に及ぶこと)をクリアできる就業環境がすべての職場に完備されているわけでは無い。専業として、あるいは兼業主婦として働く、働きたい女性サイドからは、現状の就業環境に関して、どのような想いを抱いているのだろうか。

そこで女性に絡む就業問題、想定されうるハードルなどを列挙し、回答者の思いとしてどの程度同意できるかについて「そう思う」「どちらかといえばそう思う」「どちらかといえばそう思わない」「そう思わない」の4選択肢の中から1つを選んでもらい、そのうち前者2つ、つまり同意派の値をカウントした結果が次のグラフ。

↑ 仕事に対する意識や考え方への同意率(強弱抜きで同意者合計率)
↑ 仕事に対する意識や考え方への同意率(強弱抜きで同意者合計率)

もっとも同意率が高い回答項目は「女性の活躍促進には就業スタイルを柔軟に選べることが重要」で95.8%。これは子供の育児やトラブルに対応が出来るよう、時短就労や不意の休業が容易に取得可能な環境整備が求められていることを意味する。例えば利用できる幼稚園の退園時間が16時なので、午前中から15時ぐらいまでの就業を望みたいとするものだ。

大まかにはトップ項目に内包されるのだが、次いで多いのは「時短勤務の機会が多い方が女性は進出しやすい」とするもので90.4%。理由は直前に触れた通りで、育児をはじめとした家事の問題が主に挙げられる。また「急に空いた時間を活用してお小遣い稼ぎをしたい」「収入の足しにするための副業をしたい」とする、金銭的な欲求が前面に出る意見も多い。

「時短労働で働きたい」の回答は76.5%に留まっているが、他は8割を超えており、女性の就労に関する願い、果たされることで女性の就労進出が一層なされるであろう要素は少なくとも「時間」「賃金」に関する要望が強いことがうかがえる。

無論これら意見は、回答者の現在の立ち位置で大きく異なってくる。公開されている2項目「時短での勤務を希望する」「回答者が都合の良い時間限定で働きたい」について、回答者の現在の就業状態別に仕切り分けした結果が次のグラフ。

↑ 仕事に対する意識や考え方への同意率(強弱抜きで同意者合計率)(就業状態別)
↑ 仕事に対する意識や考え方への同意率(強弱抜きで同意者合計率)(就業状態別)

現時点では働く意欲が無い、あるいは具体的な要望がイメージしにくいであろう学生はやや小さめだが、それ以外は自営業・自由業や専業主婦など、時間のフレキシブル性が高い状態にある人ほど、時短や都合の良い時間限定にこだわりを持つ人が多い。逆に正社員は(相対的にではあるが)、時間はあまりこだわらない様相が確認できる。

時間への執着が強い、あるいは強くせざるを得ない理由が他にあるからこそ、現在の専業主婦などの立ち位置についており、それゆえに回答率も高くなるのだろう。


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