増える中食・内食、理由は節約や健康志向

2014/12/04 14:49

さまざまな業界の市場動向に影響を与えている、食生活の変化の一つに、中食や内食の増加傾向がある。節約志向の高まり、コンビニやスーパーの惣菜の充実、レトルトやインスタント食品の高品質化、通販の普及、日常生活の多忙化、そして食事をする行為そのものに加えてその時間を家族で共有して楽しむことへの傾注など、多数の要素が食生活のシフトをもたらしている。それでは今後、人々の中食や内食傾向はさらに強まっていくのだろうか。エバラ食品工業が2014年12月1日に発表した「イマドキのライフスタイルと鍋トレンド実態調査」の結果から、その実情を垣間見ていくことにする(【発表リリース:イマドキのライフスタイルと鍋トレンド実態調査】)。

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今調査は2014年9月30日から10月6日にかけて携帯電話によるインターネット経由で20歳から59歳の男女に対して行われたもので、有効回答数は1000件。男女比・10歳区切りの世代構成比は均等割り当て。調査協力会社はネットエイジア。

今調査結果では中食と内食を合わせて「家食」と呼んでいる。その家食について、今年の4月、つまり消費税の税率が5%から8%に引き上げられた後、増加したか否か、そして回答時から今後1年間において、現状からさらに増やすつもりか否かを聞いた結果が次のグラフ。

↑ 家食(内食+中食)の頻度
↑ 家食(内食+中食)の頻度

税率改定後に家食を増やした人は15.6%、減らした人は6.4%。差し引きで9.2%の増加となる。一方で今後増やしたい人は21.0%、減らしたい人は5.5%で15.5%の増加。税率改定後における増加分よりも多い割合で、家食が増加する傾向が見受けられる。

ではなぜ家食を増やしたいのか。回答時に「今後増やしたい」と回答した人に、その理由を尋ねたところ、もっとも多くの人が同意を示したのは「節約したい」だった。8割強の人が節約のために家食を増やしたいと考えている。

↑ 今後1年間は家食(中食+内食)を増やしたい理由(複数回答、該当者限定、上位のみ)
↑ 今後1年間は家食(中食+内食)を増やしたい理由(複数回答、該当者限定、上位のみ)

次いで多いのは「野菜を沢山食べたい」で54.3%、「塩分・脂を控えたい」が39.5%。節約第一、健康管理が第二というところか。さらに「外食よりも落ち着ける」「楽しく食事をしたい」など、食事の際の環境を楽しみたいとする意見が続く。

「消費税率再引上げ」の項目は「節約したい」とほぼ同意になるが、一方で今年世間を騒がせた食事関連のニュース「輸入鶏肉問題」や「さまざまな炎上事案」が外食を避けさせ、家食に走らせる要因となっている。特に食材への不信感が、回答時点においても根強く浸透している状況は注目に値する。

回答者に子供の有る無し別にみると、「楽しく食事をしたい」「子供の食育」など食の環境の面で子供が居る人の方が高い値を示している。回答率の順番も子供が居る人は「節約したい」「野菜を沢山食べたい」に続き「楽しく食事をしたい」となっている。



元々食費の節約志向や健康志向は中長期的なトレンドとして存在していた。先の震災で食育、食事の環境への重要視が加速化し、それに乗じる形で、コンビニなどの中食を促進する施策が次々と打ち出され、家食へのウェイトが高まった感はある。地産地消の動きも大きな要因だろう。

消費税率の引上げ延期が果たされることとなっても、節約志向は継続するであろうし、その他の家食促進要素も歩みを進めることは容易に想像できる。今後も中長期的に家食機運は高いままで継続していくに違いない。


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