新聞、テレビ、携帯、インターネット…世界では情報取得のためにどれほど使われているのだろうか(2017-2020年)(最新)

2021/02/03 05:09

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2021-0124日本における従来型メディア、具体的にはテレビ・ラジオ・新聞・雑誌への信頼度の高さはすでに内外に知られた通りで、信頼を寄せているからこそ各メディアへの傾注度も高く、多数の人が時間を割いて見聞きしているといわれている。それでは実際のところ、主要メディアに対する情報取得のための利用度合いはどれほどのものなのだろうか。世界規模で国単位の価値観を定点観測している【World Values Survey(世界価値観調査)】から、新聞、テレビ、携帯電話、インターネットの4つの媒体・メディアに関して、その利用性向を確認していくことにする。

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新聞は日本が一番高い国


今調査「World Values Survey(世界価値観調査)」に関する概要、調査要項などは先行記事の【世界各国の「新聞・雑誌」や「テレビ」への信頼度をグラフ化してみる】を参照のこと。

次以降に示すのは該当メディアを用いて国内外の情報を取得しているか否かの割合。「用いる」であり、保有・購入の有無は問われていない。例えば新聞を購読していなくても日々会社で一通り目を通す、テレビはいつも昼食の際に食堂で視聴する場合も利用に該当する。そして利用頻度に関して「毎日」「週一」「月一」「月一未満」「全然用いない」「分からない」のいずれか一つを選んでもらうことになる(結果として「無回答」もありうる)。その上で、一定程度以上の利用頻度に該当する(定期利用)ものとして「毎日」と「週一」を足し、ほとんど使わないに値するものとして「月一未満」と「全然用いない」を加算し、それぞれの該当率とする。

なお今回取り上げる設問については現在集計中らしく値が非開示となっている、あるいは元から設問が用意されていない可能性がある国が複数確認できる。

まずは新聞。

↑ 国内外の情報を取得する際に新聞を週一以上で読んでいる(2017-2020年)
↑ 国内外の情報を取得する際に新聞を週一以上で読んでいる(2017-2020年)

↑ 国内外の情報を取得する際に新聞を読むことは月一未満である(2017-2020年)
↑ 国内外の情報を取得する際に新聞を読むことは月一未満である(2017-2020年)

日本、ドイツ、香港、ニュージーランドの4か国は過半数が新聞を実質的に定期利用している。日本以外の国は新聞・雑誌に対する信頼度は低いのだが、それにもかかわらず利用者が多いのは不思議なところ。他方、低い国はエジプト、中国、イラク、イランなどで、1割台に留まっている。アメリカ合衆国は4割近く。

当然、ほとんど利用していない人の割合の順位は、ほぼ定期的な利用者の逆となる。エジプト、中国、イラク、ウクライナ、イランが上位につき、日本は3割足らず。アメリカ合衆国は過半数。エジプトや中国ではほとんど新聞が利用されていないようだ。そのような習慣が元々無いのか、それとも情報の信憑性の上で読むに値しないとの認識が広まっているのか。

極めて高いテレビ利用率


続いてテレビ。利用ハードルの低さからか、各国とも高い値を示している。

↑ 国内外の情報を取得する際にテレビを週一以上で見ている(2017-2020年)
↑ 国内外の情報を取得する際にテレビを週一以上で見ている(2017-2020年)

↑ 国内外の情報を取得する際にテレビを見ることは月一未満である(2017-2020年)
↑ 国内外の情報を取得する際にテレビを見ることは月一未満である(2017-2020年)

テレビをもっとも利用している国は韓国。その値、実に96.1%。次いで日本が95.8%、フィリピン、トルコまでが9割台。その他の国も一様に高く、エジプト以外は7割を超えている。そのエジプトでもほぼ2/3。中国やアメリカ合衆国はやや低めだが、それでも7割台。

実質的な非利用者は、一番高いエジプトで27.5%と群を抜いているが、それ以外の国は2割足らず。日本では2.6%とほぼ誤差の領域。当然といえば当然だが、利用者本人が購入せずとも容易に利用が可能なためか、非常に多くの人が情報取得ツールとして利用している形である。

携帯電話の利用率は韓国、トルコ、中国が高い


続いて携帯電話。これには少々説明が必要となる。

↑ 国内外の情報を取得する際に携帯電話を週一以上で使っている(2017-2020年)
↑ 国内外の情報を取得する際に携帯電話を週一以上で使っている(2017-2020年)

↑ 国内外の情報を取得する際に携帯電話を使うことは月一未満である(2017-2020年)
↑ 国内外の情報を取得する際に携帯電話を使うことは月一未満である(2017-2020年)

原文で指定されている対象は「モバイルフォン」、つまり携帯電話。従来型携帯電話以外にスマートフォンも該当するが、いずれも端末を使ったインターネットアクセスは想定しておらず、電話を用いた口頭でのやり取り、そしてSMS(ショートメッセージサービス)までが該当する。

もっとも高い値を示したのは韓国の85.2%。次いでトルコの79.9%、中国の77.0%、コロンビアの75.6%、イランの72.2%、香港の71.6%で、ここまでが7割超え。日本は意外に低く39.6%と4割足らず。携帯電話の普及率は高いものの、携帯する電話としての機能はあまり使っていない実情が透けて見える。

利用していない率が一番高いのはエジプト。先の新聞やテレビ同様、極端な値を示しやすい国ではある。日本は6割近くの人が、携帯電話で口頭でのやり取りやSMSをほとんど使っていないと回答している。

日本は約7割…インターネット利用率


最後はインターネット。設問には単に「インターネット」としか指定がない。一方で今回は取り上げないが別項目で「電子メール」があるため、電子メール以外のインターネット(利用端末は問わず)利用、例えばブラウザ閲覧やアプリケーションの利用による情報取得が該当する。

↑ 国内外の情報を取得する際にインターネットを週一以上で使っている(2017-2020年)
↑ 国内外の情報を取得する際にインターネットを週一以上で使っている(2017-2020年)

↑ 国内外の情報を取得する際にインターネットを使うことは月一未満である(2017-2020年)
↑ 国内外の情報を取得する際にインターネットを使うことは月一未満である(2017-2020年)

案外低いように見えるかもしれないが、これはあくまでも「国内外の情報取得のため」の利用に過ぎない。ゲームで遊んだり、アニメ動画を視聴したりなどは含まれない。要は単なるインターネットの利用性向ではない。見方を変えれば今件値は、インターネットによる情報取得の積極性・消極性でもある。

週一以上利用率がもっとも高いのはアメリカ合衆国。次いでオーストラリア、トルコ、ニュージーランド、韓国が続き、日本が入ってくる。日本に香港が続き、ここまでが7割台。スウェーデンは前回調査で大変高い値を示していたのだが(トップで82.8%)、現時点では集計が終わっていないようだ。

非利用率のトップはエジプトで73.0%、次いでフィリピンの63.9%、中国の54.9%、メキシコの50.2%。エジプトが極端な値を示すことは他のメディア同様だが、他国の動きを見るに、単純にインターネットの普及率が低いのではなく、情報の取得源としてインターネットを使うことがあまりない(例えば信憑性の問題)からなのかもしれない。

グラフ化は略するが日本の場合、65歳以上に限ると週一以上の利用者は41.4%、月一未満でしかない人は52.1%となる。他国も似たような状況だが、高齢層のインターネットの利用状況の改善(推進)が、国全体の値を押し上げる肝となるようだ。



承知の通り、情報取得手段としての主要メディアの性能向上や普及率の変化、それぞれのメディアの利用性向の動き、シフトはこの数年で大きな流れの中にある。その最中における調査であるため、同じ期間内でも具体的調査年が年単位でずれることで、実情とは小さからぬずれを示している国があることは否定できない。

次の調査期間、恐らくは2022-2025年においては、多くの国で劇的な変化が生じているに違いない。


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