低温続きセールスも頭打ち…2014年9月度チェーンストア売上高、前年同月比マイナス1.0%

2014/10/22 11:00

そろそろ秋も深まり、ところどころでは冬の足音も聞こえてくる昨今。周辺業界の動向も色々と騒がしいチェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の業界団体である【日本チェーンストア協会】は2014年10月21日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2014年9月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2014年9月は食料品の一部が堅調だった以外は、昨年と比べて低温が続いたことが足を引っ張る形となり、多くの項目で前年同月比がマイナスに推移。売上総額の前年同月比は6か月連続のマイナスとなるマイナス1.0%(店舗調整後)を記録することとなった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。

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今データは協会加入の60社・9262店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は先月比で20店舗増、前年同月比で1074店舗増と大幅に増加している。売り場面積は前年同月比102.3%となり、2.3%ポイントの増加。ただし売り場面積当たりの売上額は前年同月比でマイナス0.7%と落ち込んでおり、効率の悪化が数字の上では表れている。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値となった。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映されて各店舗の実態を確認する際に状況が確認しにくくならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。

■総販売額……1兆0155億1450万円(前年同月比99.0%、▲1.0%)

・食料品部門……構成比:65.6%(前年同月比99.2%、▲0.8%)

・衣料品部門……構成比:8.4%(前年同月比97.4%、▲2.6%)

・住関品部門……構成比:19.8%(前年同月比99.0%、▲1.0%)

・サービス部門…構成比:0.3%(前年同月比97.0%、▲3.0%)

・その他…………構成比:6.0%(前年同月比99.9%、▲0.1%)

食料品は一部で好調だが
不調品目が多め。
衣料品や住関品も
夏物は動きが鈍く
秋物がやや伸びるも
全体の底上げまでは果たせず
食料品では農産品は良し悪しまちまちだが、前月8月と比べて「不調」扱いを受ける品目が多い。かろうじて惣菜が大よそ好調だった位(もっともスナック類や寿司は不調)。また、その他食品を見ると乳製品、冷凍食品、飲料、酒類、米、乾麺が不調に分類されており、気温動向とは別の、ここ数か月続いている「消費税率改定前の駆け込み需要」の反動がなお継続していることが推定される。調味料の類は先月でその動きが収まっているだけに、特に飲料や酒類、米類などの動きが鈍いまま継続しているのは、単価が高い商品類であるだけに、頭の痛い話かもしれない。

衣料品は気温動向を受けて秋物や冬物が動いたものの、夏物は概して不調。またレイングッズも動きが鈍い。住関品は台所回りの家電商品はよく動いたものの、テレビ・レコーダー、デジカメ、プリンターなどは不調。テレビの不調は先月から転じてのもので、気になる動きではある。また今回月も「携帯ゲームソフトなどキャラクターグッズ関連」が好調評価を受けており、「妖怪ウォッチ」の恩恵がデパートなどにも生じていることがうかがえる。

先月ほど天候不順による季節もの商品の不調は無いものの、やはり残暑の厳しさがプラスに影響した昨年9月と比べ、低温の度合いが販売状況の足を引っ張る部門が多く、数字もマイナスを示す形となった。さらに食品部門に見られる「消費税引き上げ前の駆け込み需要の反動」に加え、テレビやレコーダーなどの不調から垣間見られる消費そのものの減退の動きも目に留まる。もっともマイナス幅は食料品部門を除けば先月よりは改善する方向にあり、一層の刺激策、あるいはプラス要因があれば、今後全体的な堅調さを取り戻す可能性は低くない。

ただし消費者の消費動向を推し量る景気ウォッチャー調査の動向を見るに、消費の活力が回復した雰囲気は無く、先行き感も慎重な気配の中にある。油断を許せる状況では無い。「うちわ」ネタで自己満足するテレビ局のような、景気の回復感をくじく失政はくれぐれも慎んでほしいものだが。


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