寒気の影響続き夏物の売れ行き低迷続く……2014年9月度のコンビニ売上高は既存店が1.3%のマイナス、6か月連続

2014/10/21 11:00

日本フランチャイズチェーン協会は2014年10月20日に、コンビニエンスストアの同年9月度分統計調査月報を、同協会公式サイト上で公開した。その内容によると協会加盟コンビニの同月度の売上高は前年同月比でマイナス1.3%となり、6か月連続してのマイナスを示すこととなった。コーヒーをはじめとするカウンター商材は前月から引き続き好調さを見せているが、寒気の影響で冷やし麺やアイスクリームなど夏向け商品の売れ行きが伸びず、またたばこや雑誌「購入者」の減少などの影響も生じることとなった(【日本フランチャイズチェーン協会公式ページ】)。

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今調査の概要、調査対象企業などの詳細、分析記事のバックナンバーは、過去の記事をまとめたページ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】上で解説済み。詳しくはそちらを参照のこと。

主要項目における前年同月比は次の通りとなる。

●店舗売上高:既存店は6か月連続のマイナス、全店は19か月連続のプラス
全店ベース……+3.2%
既存店ベース…−1.3%

●店舗数(前年同月比)
+5.3%

●来店客数:既存店は7か月連続のマイナス、全店は42か月連続のプラス
全店ベース……+3.9%
既存店ベース…−1.0%

●平均客単価:既存店は3か月ぶりのマイナス、全店は2か月ぶりのマイナス
全店ベース……−0.7%(593.7円)
既存店ベース…−0.3%(586.3円)

●商品構成別売上前年同月比(既存店ベース)
日配食品……+0.8%
加工食品……−2.2%
非食品………−3.5%
サービス……+5.0%
合計…………−1.3%

※既存店……1年以上営業中の店舗を指す(店舗増加による底上げでの数字上の誤差を防げる)

9月は8月ほど荒れた天候では無かったものの、沖縄地方を除けば概して気温は低めで、残暑が厳しかった昨年から転じて涼しい気候のまま推移した一か月となった。そのため夏期商品のラストスパートとなる時期ではあるものの、冷やし麺やアイスクリームなどといった気温の高さがセールスを大きく左右する商品の売れ行きが思わしくなく、日配食品の足を引っ張る形となった。カウンターコーヒーは引き続き堅調だったが、プラス幅はわずか0.8%に留まってしまう。また今回月では前回見られなかった「たばこ・雑誌の購入者減少等の影響」の文言もリリース上に復活しており、これら来客動機商材の集客力減退も影響したことが確認できる。

商品構成別の売上高の動向を見ると、カウンターコーヒーの堅調ぶりで全体をけん引するはずの日配食品はプラス0.8%に留まり、加工食品や非食品では3%前後のマイナスを示している。客数の減少は既存店でもマイナス1.0%でしかないことを考慮すると、加工食品や非食品の分野で客単価の高い商品の売れ行きが特に落ち込んでいることが予想される。加工食品は(寒気と関係する商品は見当たらないことから)消費税率引き上げの反動の余波がまだ続いており、非食品はたばこや雑誌の購入者減少の影響が大きく働いているのだろう。

売り上げ全体に占める構成比は今回月なら4.8%と小さいものの、サービス部門は相変わらず堅調な伸びを示している(プラス5.0%)。客足がマイナス1.0%の中での売り上げ増であることを考えると、注目に値する伸びといえる。多種多様な支払いが可能となり、さらに機能集約が著しい情報端末の利用度が増したのも一因といえる。

今回月の客足の減退分は正直誤差の範囲だが、あえて理由を挙げるとすればリリース文言にもある「たばこや雑誌「購入者」の減少」(両品目とも来客機会を生み出す重要商材であると共に、昨今ではその影響力が衰えつつある)、消費税率引き上げに伴う消費性向の減退が継続していること、さらには昨今続いているガソリン代の上昇を列挙できる。

特に最後の「ガソリン代の上昇」は、確実に外出・移動機運を押し下げる。あらゆる「ちょっと必要」にも充足しうる、言葉通り「コンビニエンス(便利)な場所」を存在意義としているコンビニにとっては、「気軽に足を運ぶ」機運をつまづかせる要因は致命傷になりかねない。積極的な店舗展開も、商用エリアを拡大し、いつでもどこでも感をかさ上げする施策の一つであると考えれば道理は通る(昔の街中にある万屋的な存在といえる)。

かつて集客と客単価の主軸であった雑誌とたばこは時代の流れの中で、その勢いを確実に減じている。また今後復権の可能性も低い。代替軸となる各種サービス(情報端末やカウンター経由)の提供や、カウンターコーヒーをはじめとする新鮮味あふれる日配食品は順調に成長を続けているが、今なお模索が続けられていることからも分かる通り、不安定要素は大きい。イレギュラー的要素によって生じた軟調な環境の中でも、堅調な売り上げを維持できる軸の模索も、今後は求められよう。


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