アメリカが抱く日本のイメージ「豊かな伝統と文化」がトップ、最近は「自然の美しさ」への注目が高まる(2013年)

2013/12/22 15:00

外務省は2013年12月19日付で同省公式サイト内において、アメリカ合衆国での対日世論調査の結果を発表した。その内容によれば調査対象母集団のうち一般人においては、日本を「豊かな伝統と文化を持つ国」と認識している人が97%に達しており、各選択肢の中ではもっとも高い値を示していた。次いで「経済力・技術力が高い」「自然が美しい」「アニメ・ファッション・料理など新しい文化を発信」が上位についている。経年データによれば「自然が美しい」がこの数年間、上昇傾向にあるのが確認できる(【発表リリース:米国における対日世論調査(結果概要)(2013年)】)。

スポンサードリンク


アメリカが持つ日本へのイメージ、とは……?


調査概要に関しては先行する今調査に関する記事【アメリカの日本への一般人信頼度76%・有識者は93%で過去最高値(2013年)(最新)】における記述を参考のこと。

今調査母体のうち一般人においては、日本の知識や情報はテレビ、インターネットなどを主なツールとして取得している。

↑ 日本についての知識及び情報はどこから得ているのか(自由回答)(2013年)(一般人)(再録)
↑ 日本についての知識及び情報はどこから得ているのか(自由回答)(2013年)(一般人)(再録)

それではその日本に対するイメージとして、どのような姿を頭に描いているのだろうか。主要選択肢を用意し、それに同意できるか否かで答えてもらった結果が次のグラフ。「豊かな伝統と文化を持つ国」「経済力・技術力が高い」「自然が美しい」の3項目が9割以上に達している。

↑ 日本に対するイメージ(一般人、2013年)
↑ 日本に対するイメージ(一般人、2013年)

次いで「アニメ・ファッション・料理など新しい文化を発信」が8割強で上位陣に収まっている。「保守的で閉鎖的」「理解が難しい」「警戒を要する」などのネガティブな回答はさほど多くない。

これら値の経年推移を見ると、「理解が難しい」「警戒を有する」が年々漸減し、「自然が美しい」がこの数年増加傾向を見せているのが確認できる。

↑ 日本に対するイメージ(経年)
↑ 日本に対するイメージ(経年)

ネガティブな印象が減り、独自文化に対する評価が高まるのは良いものとして解釈して問題は無い。ただし独自文化の一つである「アニメ・ファッション・料理など新しい文化を発信」が、直近2013年では大きく減少したのは気になる所。

人気があるのは伝統文学かポップカルチャーか


2013年ではやや大きな減少を示したものの引き続き高い値を呈している「新しい文化」だが、その多くは日本古来の伝統文化をベースとして認識評価されていると見た方が良い。次のグラフは「伝統文化とポップカルチャーのどちらに興味があるか」という質問への回答だが、ポップカルチャーだけに興味を持つ人は2%しかいない。

↑ 日本の伝統文学・ポップカルチャーのどちらに興味があるか
↑ 日本の伝統文学・ポップカルチャーのどちらに興味があるか

重なっている部分をそれぞれ加算すると「伝統文化に興味がある人…56%」「ポップカルチャーに興味がある人……30%」となる。重複の度合い(どちらをメイン、ペーストしているのか、など)は今調査では問われていないが、いずれにせよ「日本のポップカルチャーは、ある意味伝統文化との合わせ技的な部分で高い評価を受けている」という考え方「も」出来る。

昨年からの変移では双方文化とも減少し、「どちらにも興味は無い」とする意見が増加している。特に「伝統文化」への関心度が減少しているのが目に留まる。



やや余談になるが、伝統文化・ポップカルチャーにおいて代表的な項目を挙げ、それらについて関心があるか否かを聞いたところ、トップには「日本食」がついている。

↑ どれに関心があるか(日本の伝統文化・ポップカルチャー)
↑ どれに関心があるか(日本の伝統文化・ポップカルチャー)

再現度は別にしても日本食がアメリカにも浸透していることが、関心度の高さを裏付けるとともに、底上げの役を担っていると考えられる。意外なのは、アニメはともかく、相撲・武道や生け花、盆栽などの日本古来の娯楽に高い関心が集まっていること、そしてゲームや漫画などの値が低めなこと。

日本の対外アピールを考慮・考察する際には、日本人からの視点ではなく、今件のような海外からの視点を検証材料とする必要がある。さもなくば、的外れなプロモーションをするリスクが生じるに違いない。

ちなみに先行記事【アメリカから見た一般の日米協力・相互理解関係の推移をグラフ化してみる(2013年)(最新)】で解説しているが、今調査ではこれまでの継続調査から複数面で異なる手法・様式が用いられている。そのため、裏付けの無いイレギュラーな値が出た項目は、連続性を疑う必要が出てくる。今項目ではやや数字が減退する動きがあるが、これがその「連続性を疑う」動きなのか、本当に一般のアメリカの人達の心境の変化なのかまではわからない。次年度以降の動きを見極めた上で、再検証したいところだ。


■関連記事:
【日本独自の文化が花開いた「江戸」を知り、楽しむ「週刊 江戸」1月12日創刊】
【外国人労働者に求めること…「日本語能力」「習慣・文化への理解」は8-9割】
【東西日本の「肉」の違いをまとめてみる】
【ついに登場「日本の神社」、デアゴスティーニから週刊マガジンとして発売へ】
【海外から好かれる日本料理は「寿司・巻き寿司」、焼き鳥も健闘】

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー