紙媒体の本離れは進んでいるのか否か

2014/11/07 11:24

先行記事【本を選ぶポイントは「好きなジャンル」と「好きな作家」】などにもある通り、ライフメディアのリサーチバンクが2014年10月29日に発表した読書に関する調査結果を元に、読書の現状と過去5年間の推移に関していくつかの面から実情を確認している。今回は電子書籍の浸透や趣味趣向の多様化など共に語られるようになった、「紙媒体による本離れ」が本当なのか否かを、公開データを元に検証していくことにする(【発表リリース:読書に関する調査】)。

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今調査の最新部分は2014年10月17日から22日にかけてインターネット経由で10代から60代の男女に対して行われたもので、有効回答数は1200件。男女比、世代構成比は均等割り当て。リサーチバンクでは2010年以降毎年1回同様の主旨の調査を実施しており、調査要件はほぼ変わらない。

そこで調査項目のうち「普段平均でどれほど本を読むか(雑誌やコミック、電子書籍などは除く)」に注目し、その選択肢のうち「(1年に1冊程度)それ未満※」「本を読むことはない」の2項目に着目。この項目の合計を「普段は本を読まない人」と定義づけ、その動向を推し量ることにした(※原文では「それ以下」とあるが、「以下」では対象となる数字自身は含まれるので、そのままの解釈では「1年に1冊程度」と同じ意味の選択肢となってしまう。文意的に「未満」と解釈し、今件記事ではその意図のもとに話を進めていく)。

それぞれの調査結果から該当値を抽出して算出、それをまとめたのが次のグラフ。「本を読まない人の割合動向」とでもすべきか。

↑ 1年に1冊も本を読まない人・本を読むことは無い人の合計
↑ 1年に1冊も本を読まない人・本を読むことは無い人の合計

年によって男女の差異にぶれが生じているが、大よそ男性あるいは女性が突出することは無い。一方経年変化では年繰りの変化度合いに違いはあれど、そして一部イレギュラーな動きをする年があるが、確実に本を読まない人の割合は増加している。しかも男女ともに。

2010年時点では全体で17.1%だったものが2014年では28.5%。10%ポイント以上の増加を示している。特に2011年から2012年かけての増加が著しく、この1年だけで6.1%ポイントもの増加が確認できる。

無論今件はインターネット経由の調査であるため、インターネットを使っていない人の動向までは推し量れず、世間全体の動きと比べるといくぶん過敏な値が出ている可能性はある。また、冒頭にある通りあくまでも本(書籍や専門誌)のみで、雑誌やコミックは含まれず、電子書籍全般も該当しないため、単純な「読書離れ」とは意味が違うことに注意する必要がある。

とはいえ、紙媒体の本に限っても、本離れが進んでいるのは否定できまい。


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