2014年8月度外食産業売上マイナス2.1%・天候不順が大きく影響、ファストフードは中国産鶏肉問題継続中

2014/09/26 10:00

日本フードサービス協会は2014年9月25日付で、同協会の会員会社で構成される外食産業の市場動向調査における最新値となる、2014年8月度の調査結果を公開した。それによると同月の総合売り上げは前年同月比でマイナス2.1%を示すこととなった。相次ぐ台風の上陸や前線の停滞で激しい豪雨が続き、来客機運が多分に削がれたのが大きく足を引っ張り、売上が損なわれている。またファストフードを中心とした中国産鶏肉問題、風評被害は継続しており、これも少なからぬ影響が生じている(【日本フードサービス協会:発表リリースページ】)。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象としている。対象数は事業者数が224、店舗数は3万1908店舗。今月は前月と比較すると事業社数・店舗数共に増加している。

全業態すべてを合わせた2014年8月度売り上げ状況は、前年同月比で97.9%となり、2.1%の減少を記録した。これは先月から継続する形で3か月連続の下落となる。前年同月と比べると日取り(休日や土曜日の日数)の上では日曜日が1日多く今年の方がやや有利ではあるが、天候面では東京でこそ雨天日数が少なく平均気温も低めなものの、大阪では雨天日数が2倍近く多い状況が確認できる。

これは冒頭でも触れた通り8月が7月に続き、西日本を中心に記録的な悪天候に見舞われた結果によるもので、これが利用客の減少の大きな要因となっている。春先、一時的に予想された単純な冷夏では無く、悪天候による実質的な冷夏で消費・利用性向に影響が生じるあたり、天候に大きな影響を受ける産業の難しさを再確認させられる。

業態別に動向を見ると、ファストフードは全体では前月から続いて3か月連続のマイナス(マイナス6.2%)。ハンバーガーチェーン店がメインの洋風は、天候不順が大きく影響したのに加え、社会問題化した中国産鶏肉食材の問題がマイナス要因に。客数は実にマイナス13.3%という大きな下げ幅を記録した。客単価もマイナス3.5%と落ちていることから、結果として売り上げは16.3%減にまで落ちている。前月のマイナス11.9%からさらに下げ幅を拡大しており、8月下旬から大手ファストフードがなりふり構わぬような攻勢をかけてきた理由が理解できるというもの。その他項目はカレー関連やアイスクリームが堅調で客数・客単価プラスで売上もプラス6.4%を占めている。

牛丼チェーン店を含む和風は、客数はほぼトントンのマイナス0.7%に留まる一方、客単価を大きく底上げさせプラス5.6%と成し、売上もプラス4.8%としている。前月がプラス1.9%だったことから、さらに堅調さを示したことになる。

ファミリーレストラン部門はやはり天候悪化で客足がやや遠のいたが、客単価の上昇が十分以上にサポートし、売り上げはプラス。焼き肉は客単価・客数共に好調で、売上も前年同月比で1割以上のアップを示している。店舗数増加が1.6%プラスに留まっていることを考慮すれば、純粋な売り上げアップと判断できるだけに、その好調さが確かなものであることは理解できよう。

パブ/居酒屋部門では元々不調な状況に加え、天候悪化がわざわいし、マイナス5.2%。もっとも、より天候の影響を受けるパブ・ビアホールはマイナス0.4%に留まっているのに対し、居酒屋は6.3%の下げを示しており、消費性向の変化による影響の方が大きいとも読める。

↑ 外食産業前年同月比・全店データ(2014年8月分)
↑ 外食産業前年同月比・全店データ(2014年8月分)

台風上陸と
前線停滞による
天候悪化が
先月に続き客足を奪う。
ただし業種によっては
ほとんど影響がないものも
4月の消費税率改定の際に大きな影響を受けるのではと懸念された小売業だが、デパートやコンビニはそれなりに数字となってその予想通りの動きが確認できたものの、外食産業はむしろプラスの業績が続いた。しかし7月と今回月の8月は、天候不順により大きく足を引っ張られ、マイナス値を継続させることとなった。

もっとも今回月の動向の特徴にもある通り、天候悪化による影響も、ほとんど及ばなかった業種もあれば、大きな影響となって数字に表れた業種もある。例えばファミレスはどの業種でもほとんど客足は落ちていないが、ファストフードは洋風の下げ幅が極めて大きい(中国産鶏肉の影響もあるが)。またパブ・ビアホールは客数に限ればむしろプラスの値を示している一方、居酒屋はマイナス6.8%と大幅に客足を減らしている。あくまでも天候要因も、本筋、各業種そのものに内包される問題を露呈させる一要因でしかなく、それゆえに元々下げ要因のあった業種が大きな影響を受けることとなったのだろう。

次回計測月となる9月だが、天候不順が続いた8月と比べれば大人しい気候となり、残暑もほとんど無く、過ごしやすい日々が続いている。上記で一部触れているが、洋風のファストフードでは起死回生の策を各社が打ち出し、一部では大きく客を取り戻したとの報道もある。少なくとも今回月よりはもう少し、良い数字が見られるに違いない。


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