「将来不安だよ」具体的に何が不安?

2014/10/28 11:32

先行する記事【中堅層まで増加する「自分の将来ちと不安」傾向】において、内閣府大臣官房政府広報室が2014年10月20日に発表した、人口や経済などの社会の視点から見た、日本の将来像に関する世論調査の結果を元に、自分自身の将来に対する不安を持っているか否かに関する傾向分析を行った。今回はそれに絡み、約7割の不安を持つ人における、具体的な不安の中身を精査していくことにする(【発表リリース:人口、経済社会等の日本の将来像に関する世論調査】)。

スポンサードリンク


全体では自分や家族の健康、女性は自然災害が一番不安


調査要件は先行記事の【歳を経るほど「日本は成長しなくてもいいヤ」「縮小もアリだね」と思う人が増える現実】を参考のこと。

冒頭にある通り、今調査対象母集団では約7割の人が不安を感じている。

↑ 自分の将来について不安を感じるか(2014年)(再録)
↑ 自分の将来について不安を感じるか(2014年)(再録)

それでは具体的にどのような不安を抱いているのだろうか。不安を感じる派の人に複数回答で尋ねた結果が次のグラフ。「その他」「分からない」は除いている。

↑ 自分をめぐる将来についてどのようなことに不安を感じるか(複数回答)(不安を感じた人限定)(2014年)
↑ 自分をめぐる将来についてどのようなことに不安を感じるか(複数回答)(不安を感じた人限定)(2014年)

全体ではもっとも多くの人が不安を感じている項目は「自分や家族の健康」。ほぼ半数が不安としている。次いで「大規模自然災害」「公的サービスの低下」「雇用状況の悪化」が続いている。「日本経済の低迷や衰退」は3割強、「犯罪の増加」は3割近く、「社会基盤の老朽化」は1割強に留まっている。

男女別では概して女性の方が高い値を示している。これは震災以降特に増えた、不安要素に関する調査に共通するもので、女性は男性と比べて不安を強く抱く、特に自然災害への恐れの感情が強い。今件調査でも「大規模自然災害」の項目が、女性に限れば「自分・家族の健康」がトップについている。また「自然や環境破壊」の項目でも男性との差異が大きく出ており、一連の傾向の裏付けにもなる。当然、深く係わり合いのある「子育て・教育負担増」でも男性よりは高い値が確認できる。

世代別と住まいの場所別で見てみると……


世代別に傾向を見ると、それぞれの年齢における考え方の違いがにじみ出る結果が出ているのが分かる。

↑ 自分をめぐる将来についてどのようなことに不安を感じるか(複数回答)(不安を感じた人限定)(2014年)(世代別)
↑ 自分をめぐる将来についてどのようなことに不安を感じるか(複数回答)(不安を感じた人限定)(2014年)(世代別)

若年層は金銭周りの話や子育て関連への不安が大きい。若年層における可処分所得の現状や、それゆえの貯蓄性向の高まりが、経済的な観点での不安を元にしていることが分かる。他方高齢者は健康や公的サービス問題など、自分の日々の生活にもっとも身近な問題への不安を抱いている。子育てや雇用問題の状況悪化にはほとんど不安を感じないあたりも合わせ、社会保障関連の問題・回答に共通する「自分に直結する項目への関心が強い、不安・不満を強く抱く」傾向が良く出ている。

居住地域別では大きな違いはさほど見られない。

↑ 自分をめぐる将来についてどのようなことに不安を感じるか(複数回答)(不安を感じた人限定)(2014年)(都市規模別)
↑ 自分をめぐる将来についてどのようなことに不安を感じるか(複数回答)(不安を感じた人限定)(2014年)(都市規模別)

東京都区部で「自分・家族の健康」が異様な高さを示しているのが気になる。また「大規模自然災害」「公的サービス低下」が都市圏ほど高い値を示すのは、先の震災で実体験をしたり、恩恵を受けている場面が多いからだろうか。一方で「自然や環境破壊」の項目で町村(地方)の値が低いのは、自然に囲まれた場面が多く、実感があまり沸かないからかもしれない。


■関連記事:
【年金、景気、就職…どの国も等しく抱く不安、若年層の現在や将来への思い】
【入社時の一番の不安何だろう? 「早起き」?「同僚」? いえいえやっぱり……】
【「もし入院するのなら…」入院未体験者が不安に思うこととは?】
【不安に押しつぶされそうな時に役立つかもしれないアドバイス】

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー