西日本の天候不順で客足減退、単価は好調だが売り上げはマイナスに…2014年8月度のコンビニ売上高は既存店が2.4%のマイナス、5か月連続

2014/09/23 11:00

日本フランチャイズチェーン協会は2014年9月22日に、コンビニエンスストアの同年8月度分統計調査月報を、同協会公式サイト上で公開した。その内容によると協会加盟コンビニの同月度の売上高は前年同月比でマイナス2.4%となり、5か月連続してのマイナスを示すこととなった。コーヒーをはじめとするカウンター商材は前月から引き続き好調さを見せているが、天候不順が来客機会を減退させ、これが売り上げに響く形となった。なおたばこ、雑誌に関する言及は、今回月では行われていない(【日本フランチャイズチェーン協会公式ページ】)。

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今調査の概要、調査対象企業などの詳細、分析記事のバックナンバーは、過去の記事をまとめたページ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】上で解説済み。詳しくはそちらを参照のこと。

主要項目における前年同月比は次の通りとなる。

●店舗売上高:既存店は5か月連続のマイナス、全店は18か月連続のプラス
全店ベース……+2.0%
既存店ベース…−2.4%

●店舗数(前年同月比)
+5.3%

●来店客数:既存店は6か月連続のマイナス、全店は41か月連続のプラス
全店ベース……+0.9%
既存店ベース…−3.6%

●平均客単価:既存店は2か月連続のプラス、全店は5か月ぶりのプラス
全店ベース……+1.1%(614.1円)
既存店ベース…+1.2%(606.4円)

●商品構成別売上前年同月比(既存店ベース)
日配食品……−0.5%
加工食品……−4.8%
非食品………−4.7%
サービス……+13.8%
合計…………−2.4%

※既存店……1年以上営業中の店舗を指す(店舗増加による底上げでの数字上の誤差を防げる)

8月は発達した前線が長期に渡り列島、特に西日本に居座ったことや、台風11号・12号の影響を受け、雨の日が多く平均気温も押し下げられたことから、外出機運を損なわれ、来客数が大きく減退した。特記事項でよく挙げられる雑誌やたばこの動向は今回月では言及が無く、むしろコーヒーなどのカウンター商材の堅調さにスポットライトが当てられ、それが客単価の上昇を導くこととなったが、客足の減少分を埋めるまでには至らず、既存店ベースでは売上高はマイナスとなってしまう。

商品構成別の売上高の動向を見ると、客単価の伸びが顕著な日配食品はマイナス0.5%に留まっているが、加工食品や非食品では5%近い下げ幅が記録されている。この下げ幅は来店客数のマイナス3.6%をも下回るもので、先月も言及したが消費税率改定に伴う駆け込み需要の反動が今なお一部で続いていることを予見させるものとなっている。ただし、例えばたばこ業界全体ではこの動きはすでに鎮静化していることから、コンビニ独自の動きであることは十分考えられる。

売り上げ全体に占める構成比は今回月なら5.2%と小さいものの、サービス部門は相変わらず堅調な伸びを示している(プラス13.8%)。客足がマイナス3.6%の中での売り上げ増であることを考えると、驚異的な伸びといえる。もっともこれはコンビニが多数のサービスを集約していることから、「天候は悪いが支払いやサービスの購入のために外出が必要」「何か所も回るのは面倒なのでコンビニ一か所で済ませてしまおう」という、手間の集約意識がより強く働いたのも要因の一つかもしれない。

今回月の客足の減退は多分に天候によるものだが、昨今続いているガソリン代の上昇は外出・移動機運を押し下げる。あらゆる「ちょっと必要」にも充足しうる、言葉通り「コンビニエンス(便利)な場所」を存在意義としているコンビニにとっては、「気軽に足を運ぶ」機運をつまづかせる要因は致命傷になりかねない。積極的な店舗展開も、商用エリアを拡大し、いつでもどこでも感をかさ上げする施策の一つであると考えれば道理は通る(昔の街中にある万屋的な存在といえる)。

かつて集客と客単価の主軸であった雑誌とたばこは時代の流れの中で、その勢いを減じている。また今後復権の可能性も低い。代替軸となる各種サービス(情報端末やカウンター経由)の提供や、カウンターコーヒーをはじめとする新鮮味あふれる日配食品は順調に成長を続けているが、今なお模索が続けられていることからも分かる通り、不安定要素は大きい。今回月のような天候不順をはじめとするイレギュラー的要素の中でも、堅調な売り上げを維持できる軸の模索も、今後は求められよう。


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