パソコンは平日33.7%の人が利用…パソコンや従来型携帯電話、スマートフォンなどの利用状況を確認してみる(最新)
2021/09/27 03:29


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調査要項などは今調査に関する先行記事【主要メディアの利用時間(最新)】を参考のこと。
次に示すのは主要情報端末別の年齢階層別行為者率。この行為者率とは該当期日(今件調査は平日2日分と休日1日分で実施している)のうち、連続して10分以上使用した人の割合を示している。例えば10代のスマートフォンは85.2%とあるので、10代のうち85.2%は平日に1度以上スマートフォンを操作したことになる。10代の値ではやや少ないように思えるかもしれないが、今調査の対象年齢の下限は13歳のため、中学生も入っていると考えれば道理は通る。また今件ではプライベートに限らず、学業や就業時に利用した場合も該当する。

↑ 年齢階層別行為者率(平日)(2020年)
全体、そして年齢階層別でもすべての階層において、パソコンよりもスマートフォンの行為者率の方が高い。平日分の調査のために、現役の年齢階層では就業者の就業上でのパソコン利用が含まれているのだが、それでもスマートフォンの方が高くなる実態は、スマートフォンの浸透が大いに進んでいることの裏付けではある。
10代ではパソコンの行為者率は16.5%、スマートフォンの行為者率は85.2%。実に5倍以上もの差が開いている。また従来型携帯電話の行為者率が低く、スマートフォンが高い状況は、従来型携帯電話からスマートフォンへのシフトが進んでいることを裏付ける結果と考えられる。同時に50-60代では「これまで使っていた従来型携帯電話を継続利用している」「スマートフォンは多機能に過ぎるので従来型で十分」などの理由からなのか、若年層よりも従来型携帯電話の行為者率が高い実情も確認できる。もっとも60代でもスマートフォンの行為者率は61.9%と6割を超えている。
直近2020年では20代以降のパソコンの行為者率が3割超と高めのままで維持されているのも注目に値する。新型コロナウイルスの流行で在宅勤務者が増え、自宅でパソコンを使って仕事をする人が増えたのが一因かもしれない。
続いて行為者による平均利用時間。これは該当年齢階層全体ではなく、行為者のみにおける平均的な利用時間。行為者の人数が少なくても、使っていない人との間で平均化されて短くなってしまうことはない。あくまでも行為者の行為実態。

↑ 行為者による平均利用時間(平日、1日あたり、分)(2020年)
パソコンの行為者による平均利用時間が長いのは、就業時に仕事用として使うからに他ならない。意外に思えるのはタブレット型端末の行為者による平均利用時間。行為者率は低いが、行為者による平均利用時間は長めで、20代では3時間近くも使っている。タブレット型端末を利用している人がその多機能性、汎用性にほれ込み、連続する形で長時間利用していることがうかがえる。あるいは動画視聴や電子書籍の閲読をしているのだろうか。
他方、スマートフォンの利用時間は若年層ほど長く、高齢層ほど短い。若年層は多くの人が、それぞれ長い時間をスマートフォンに費やしている実情がつかみ取れる。
今件を確認した理由の一つとして、【若年層のパソコン・キーボード離れその後】などで取り上げている「若年層、特に10代のパソコンからスマートフォンへのシフトとキーボード離れ状況」の確認をする、裏付けとなるデータ取得が挙げられる。実際には10代に限らずパソコンの利用率はスマートフォンと比べるとそれほど高くはないが、10代は確実に他の年齢階層よりも低い。パソコンを利用している人も、10代では利用時間はやや短め。
平日の年齢階層別行為者率を前年2019年分と比較すると次の通り。

↑ 年齢階層別行為者率(平日、前年比、ppt)(2020年)
従来型携帯電話の行為者率が落ち、パソコン・スマートフォン・タブレット型端末が増えている。特にパソコンの増え方が著しい。これは上記でも言及しているが、新型コロナウイルスの流行による在宅勤務者、そして10代では臨時休校による在宅就学者の増加が影響しているものと思われる。
余談になるが、休日の行為者平均時間は次の通りとなる。

↑ 行為者による平均時間(休日、1日あたり、分)(2020年)
平日と比べるとパソコンや従来型携帯電話は減り、スマートフォンやタブレット型端末は増えている。前者は仕事や勉強のため、後者はプライベートで利用している実情がうかがい知れる。休みの日は思いっきり羽を伸ばして、スマートフォンやタブレット型端末でインターネットに夢中になっているようすが想像できよう。
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