社内若者や非正社員はどれくらい居るの? 若年労働者の割合などをグラフ化してみる

2010/09/12 12:00

若年労働者厚生労働省は2010年9月2日、2009年時点における若年層の雇用実態を調査した結果「平成21年若年者雇用実態調査結果の概況」を発表した(【該当ページ】)。これは各企業における若年層の雇用状況などを把握し、各種若年者雇用対策の資料として用いるためのもので、非常に興味深い・有意義な内容となっている。今回はそのデータの中から、若年労働者が企業内にどのくらいの割合でいるのか、またどの程度正社員・非正社員の立場にいるのかを抽出し、グラフ化してみることにする。

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今調査は2009年10月1日から15日(個人調査は11月30日まで)の間に調査票配布・郵送返信方式にて行われたもので、有効回答数は事務所調査が9457、個人調査が15124人。なお各種用語においては次のように定義されている。

「若年労働者」…15-34歳の労働者
「常用労働者」…期間を定めずに雇われている、1か月を超える期間を定めて雇われている、日々・一か月以内の期間を定めかつ2009年8月-9月の双方で18日以上雇われているのいずれかに該当
「正社員」…直接雇用関係のある労働者のうち、正社員・正職員など
「非正社員(元資料では正社員以外の労働者)」…直接雇用関係のある労働者のうち、正社員・正職員などとされている”以外”の者(例 パート・アルバイト、契約社員等)
「フリーター」…家業(自営・農業など)、通学または家事のいずれも行っていない15-34歳の者で、かつ、当該事業所への応募前の1年間に、就職はしていたが、勤め先の呼称がアルバイトまたはパートである者

さてまずは、全体的な「雇用形態別・若年労働者」の割合。事務所単位では16.3%が「若年労働者は居ない」と回答している。それらの事務所も含め、全体としての労働者の各種比率を算出したのが次のグラフ。青系統は正社員・赤系統は非正社員、ベタ塗りは若年以外(35歳以上)・ぼかし塗りは若年層を示している。

↑ 産業、雇用形態別若年労働者割合
↑ 産業、雇用形態別若年労働者割合

産業全体では正社員が約6割強・非正社員が3割強で、これは【正規雇用者・契約社員や派遣社員・パートやアルバイトなどの割合の推移をグラフ化してみる】などで示されている値とほぼ一致する。一方、産業別に「赤青」系統別、「ベタ塗り・ぼかし塗り」別で見ると、産業別の特性が色々と見えてくる。例えば小売業やサービス業全般では35歳以上の非正社員が多い事、特に飲食関係では三分の二程度が非正社員で構成されている事など、である。

しかしこの図は資料性には優れているものの、それぞれの区分(若年層か否か、正社員か否か)という視点では少々把握しにくい。そこでそれぞれの区分で数字を合算し、グラフを再構築してみることにする。まずは若年層か否か。

↑ 産業、雇用形態別若年労働者割合(若年・若年以外別)
↑ 産業、雇用形態別若年労働者割合(若年・若年以外別)

全体では労働者のうち三分の一が若年層、残り三分の二がそれ以外(35歳以上)で占められていることになる。情報通信業、宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業などでやや若年率が高めだが、一方で運輸・郵便業や鉱業・採石業・砂利採取業、建設業などのように、2割強しかいないところもある。業態の特性、人材の新陳代謝の違い、若年層からの人気のあるなしなど、複数の要因が関係してくるので、一概に善し悪しを云々することはできないが、若年層が1-2割前半の業態は今後人材不足が懸念される(あるいは人員そのものが現状で余剰気味なので新人をあまり雇わず、結果として高齢化状態となっている可能性もある)。

続いて正社員か否か。

↑ 産業、雇用形態別若年労働者割合(正社員・正社員以外別)
↑ 産業、雇用形態別若年労働者割合(正社員・正社員以外別)

一番非正社員率が高いのは「宿泊業・飲食サービス業」で66.1%。三分の二が非正社員。これはファストフード店などを思い返せば、アルバイトが多数を占めているのは明らか。また、スーパーなどのパートは「卸売業・小売業」に該当し、こちらも49.4%と高めの値。逆に専門職やインフラ系、第一次・第二次産業系では正社員が多いことが分かる。



文中でも触れているが、やや気になるのは一部の第一次・第二次産業の形態で、「正社員・35歳以上」の比率が異様に高い事。業態そのものが人員削減のさ中にあるのなら仕方が無いが、そうでない場合には中期的に見た場合、突然急激な人員不足が起きる可能性を秘めていることになる。

また、最初のグラフの「ベタ塗り赤系統」、すなわち「35歳以上の正社員以外」が多い業態も少々気にかかる。多くはパート、あるいは嘱託の人だろうが、この中にどれだけ【フリーター・ニートは減少中、ただし年長フリーターは……労働経済白書から】でも触れている「年長フリーター」が含まれているのかを考えると、少々気が重たくなるのは当方だけではあるまい。

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