2014年7月度外食産業売上マイナス2.5%・天候不順で客足減退、ファストフードは中国産鶏肉問題も影響大

2014/08/26 13:00

日本フードサービス協会は2014年8月25日付で、同協会の会員会社で構成される外食産業の市場動向調査における最新値となる、2014年7月度の調査結果を公開した。それによると同月の総合売り上げは前年同月比でマイナス2.5%を示すこととなった。台風8号の上陸や梅雨前線の停滞などによる雨天が客足を遠のかせたのに加え、ファストフードを中心に中国産鶏肉問題とその風評被害が影を落とし、全体にも影響を与えている(【日本フードサービス協会:発表リリースページ】)。

スポンサードリンク


今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象としている。対象数は事業者数が214、店舗数は3万1885店舗。今月は前月と比較すると事業社数・店舗数共に減少している。

全業態すべてを合わせた2014年7月度売り上げ状況は、前年同月比で97.5%となり、2.5%の減少を記録した。これは先月から継続する形で2か月連続の下落となる。前年同月と比べると日取り(休日や土曜日の日数)の上では土日共に日数は同じで日取りの上では有利不利は無いものの、東京都では雨天日数が3日も多いことからも分かる通り、台風8号の上陸に伴う天候の悪化で客足が遠のき、これが売上にも大きなマイナスの影響を与えることとなった。

4月に消費税率が改定され、今回月で4か月目に相当する。他の定点観測的調査結果、例えば景気ウォッチャー調査の状況などからも判断されているが、消費税関連の消費への影響はほぼ無くなった感はある。外食産業ではむしろこの数か月は、天候に足を引っ張られる面が大きい。春先までは冷夏予想による懸念が大きかったが、いざフタを開けてみると冷夏では無く、台風や雨天による悪影響が大きい状況にある。

業態別に動向を見ると、ファストフードは全体では前月から続いて2か月連続のマイナス(マイナス5.6%)。ハンバーガーチェーン店がメインの洋風は、天候不順に加えて、社会問題化し多くの企業に方針変更を余儀なくさせた中国産鶏肉食材の問題が大きなマイナス要因に。特に客数のマイナス8.3%がキツい。客単価も落ち、売上はマイナス11.9%にまで下落する。米飯/回転寿司は店舗数・客数共に減退し、売上も後退(マイナス3.7%)。その他項目はカレー関連が堅調で客数・客単価プラスで売上もプラス。

牛丼チェーン店を含む和風は、客数こそ前年同月比でマイナス3.5%と減少が続いているが、客単価は新メニューの投入が功を奏しプラス5.6%と上昇。これが貢献して売り上げはプラス1.9%とプラスを確保する形となった。

ファミリーレストラン部門は全体の売上が1.1%のプラスと順調な動き。ただし客足はマイナス2.0%と、やはり天候不順がネックとなっている。焼き肉は相変わらず客数・客単価共にプラスで売上もプラス6.3%と大幅に伸びている。

パブ/居酒屋部門では元々不調な居酒屋、天候の影響が大きいパブ・ビアホール共に大きく値を落としている。特に居酒屋の減退ぶりは著しく、売上高はマイナス7.0%と各部門中最悪の値を示している。これは先月からの継続した動きで、外食全体のトレンドの変化を予見させる。

↑ 外食産業前年同月比・全店データ(2014年7月分)
↑ 外食産業前年同月比・全店データ(2014年7月分)

台風上陸と
前線停滞による
天候悪化が
客足を大いに遠のかせる。
ファストフードは
中国産鶏肉問題も
大きな打撃に
デパートやコンビニと比べれば外食産業は同じ小売業界でも消費税率改定の影響は少なく、むしろ税率改定後はしばらくの間、前年同月比でプラスの売上を示していたほど。しかしこの2か月は当初懸念されていた冷夏では無く、台風や前線上陸といった別ベクトルでの天候要素、さらには上記でも触れており、今なお複数の企業で抜本的な方針転換やメニューの差し替えが続いている中国産鶏肉食材というイレギュラー的要素が売り上げを落とす原因となった。思わぬ伏兵にしてやられた感は否めない。

次回計測月となる8月だが、昨年、一昨年と台風上陸は無かったものの、今年はすでに1つの上陸が成されている(11号)。また中旬から下旬にかけて広島を中心に発生した大雨は、広範囲に渡り影響を及ぼしており、こちらも外食産業にはマイナス要因となる。鶏肉関連の混乱も一部企業ではまだ続いていることもあり、大きな期待は難しいかもしれない。


■関連記事:
【定期更新記事:外食産業(日本フードサービス協会発表)】(今カテゴリの過去記事一覧)
【現状DIは水準値の50回復、先行きは燃料費・電気代高騰懸念で下落続く…2014年7月景気ウォッチャー調査は現状上昇・先行き下落】
【セブンのセルフ式コーヒー「セブンカフェ」が全店舗導入完了、今月末には累計2億杯突破へ】
【景気ウォッチャーの指標動向から消費税率改定後の景気行き先を推し量ってみる】

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー