天候不順で客足引っ張る、コーヒーなどは堅調だがたばこが軟調…2014年7月度のコンビニ売上高は既存店が0.7%のマイナス、4か月連続

2014/08/21 09:00

日本フランチャイズチェーン協会は2014年8月20日に、コンビニエンスストアの同年7月度分統計調査月報を、同協会公式サイト上で公開した。その内容によると協会加盟コンビニの同月度の売上高は前年同月比でマイナス0.7%となり、4か月連続してのマイナスを示すこととなった。コーヒーをはじめとするカウンター商材は前月から引き続き好調さを見せているが、天候不順が来客機会を減退させ、これが売り上げに響く形となった。またたばこの売り上げ減退も少なからぬマイナス要因として作用している。なお雑誌に関する言及は、今回月では行われていない(【日本フランチャイズチェーン協会公式ページ】)。

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今調査の概要、調査対象企業などの詳細、分析記事のバックナンバーは、過去の記事をまとめたページ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】上で解説済み。詳しくはそちらを参照のこと。

主要項目における前年同月比は次の通りとなる。

●店舗売上高:既存店は4か月連続のマイナス、全店は17か月連続のプラス
全店ベース……+3.3%
既存店ベース…−0.7%

●店舗数(前年同月比)
+6.4%

●来店客数:既存店は5か月連続のマイナス、全店は40か月連続のプラス
全店ベース……+3.9%
既存店ベース…−1.4%

●平均客単価:既存店は4か月ぶりのプラス、全店は4か月連続のマイナス
全店ベース……−0.6%(599.9円)
既存店ベース…+0.7%(616.9円)

●商品構成別売上前年同月比(既存店ベース)
日配食品……+1.2%
加工食品……−1.1%
非食品………−3.7%
サービス……+8.3%
合計…………−0.7%

※既存店……1年以上営業中の店舗を指す(店舗増加による底上げでの数字上の誤差を防げる)

7月は台風の上陸に伴う局地的な大雨、梅雨明けが遅れたことに代表される悪天候の時期が続く、利用客の来場機運を大きく損ねる形となった。このため来店客数は全店ベースではプラスを維持できたが、既存店ベースではマイナス。客単価はカウンターコーヒーや揚げ物などのカウンター商材の堅調が続き日配食品ではプラスを示したものの、加工食品や非食品では大きくマイナスとなり、これが全体の売上にも大きな影響を及ぼすこととなった。

リリースでも指摘されているが、元々コンビニの主力商品(高頻度のリピーターが多く単価も高く、ついで買いも期待できる)の一つであるたばこの販売機会減退は中長期的なものだが、4月の消費税率改定に伴う客の引きによる影響は大きく、今なおコンビニにおいては影を落としている(たばこ業界自身のセールス動向ではすでに税率改定の影響はほぼ無くなっているので、コンビニ利用客に限定しての動きかもしれない)。

売り上げ全体に占める構成比は小さいものの、サービス部門は相変わらず堅調な伸びを示している。コンビニにおける取り扱いサービスが多様化し、地域社会のなんでも屋さん的なポジションを占めつつあるのに加え、取扱額では高額となるプリペイドカードの扱いが大きくなっているのもプラス要因だろう。なお今回発表分から、構成比における前年同月比が「全店」ではなく「既存店」ベースに変わっており、店舗数の増大に伴い生じる誤差を考慮せず、純粋に各部門のセールス動向を推し量ることができるようになった。その意味で日配食品やサービス部門のプラス値の意味の大きさが改めて認識できる。

消費税率改定に伴う消費マインドの低迷からはほぼ脱却した感はあるが(景気ウォッチャー調査などの動向から)、燃料費や電気代の上昇が消費の頭を押さえる状況にある。直接コンビニには関係が無いように見えるが、小物の売買が多くなるコンビニでは、ちょっとした節約の対象となる商品のやり取りが多いだけに、頭の痛い話には違いない。また燃料費の上昇は外出機会を減らす要因にもなり、それは来店機会の減退にも連動する。

コンビニ各社、特に大手では自社開発の独自商品や、ブランド大手との限定コラボ商品を積極的に展開し、他社との違いをアピールする手法を次々と打ち出している。また店舗数の前年同月比でプラス6.4%という値からも分かるように、積極的な出店攻勢も継続中。押せ押せムードのように見えるが、客の入りは天候に左右されることが多く、安定的とは言い難い。

売上の牽引力として成長しつつある各種サービスやカウンター商材を上手に育てながら、たばこや雑誌の減退をカバーし、安定的な成長路線に乗せることが出来るのか。消費税率周りの影響が無くなった今後数か月が、重要な期間となるに違いない。


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