天候不順や梅雨明けの遅れが足を引っ張る…2014年7月度チェーンストア売上高、前年同月比マイナス2.1%

2014/08/23 14:00

台風の相次ぐ上陸や前線の発達などで天候不順な状態が続くかと思えば、一転して猛暑を覚えさせる高温状態となり、体の切り替えに苦慮する場面が多発する昨今。小売業全体の需要の変化などを大きく受け、構造変革を求められている感のあるチェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の業界団体である【日本チェーンストア協会】は2014年8月21日付で同協会公式サイトにて、チェーンストアの2014年7月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2014年7月は食料品では畜産品は堅調だったのものの農産物は根菜類をのぞき概して不調となり、住関品や衣料品は天候不順の影響を受けて夏物商品の動きが鈍く、売上総額の前年同月比は4か月連続のマイナスとなるマイナス2.1%(店舗調整後)を記録することとなった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。

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今データは協会加入の60社・9252店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は先月比で24店舗増、前年同月比で1129店舗増と大幅に増加している。売り場面積は前年同月比104.2%となり、4.2%ポイントの増加を示している。ただし売り場面積当たりの売上額は前年同月比でマイナス3.3%と落ち込んでおり、効率の悪化が懸念される。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値となった。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映されて各店舗の実態を確認する際に状況が確認しにくくならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。

■総販売額……1兆0877億2382万円(前年同月比97.9%、▲2.1%)

・食料品部門……構成比:63.6%(前年同月比99.5%、▲0.5%)

・衣料品部門……構成比:9.3%(前年同月比91.4%、▲8.6%)

・住関品部門……構成比:20.7%(前年同月比97.3%、▲2.7%)

・サービス部門…構成比:0.3%(前年同月比91.2%、▲8.8%)

・その他…………構成比:6.1%(前年同月比95.9%、▲4.1%)

食料品は農産品の不調で
全体的にも少々不調
住関品・衣料品は
天候不順などで
夏物商品が動かず
足が引っ張られる
食料品では先月まで全体をけん引していた農産品が概して不調で、根菜類の好調程度に留まっている。畜産品は先月同様に好調だが、水産品、惣菜はそこそこ。その他食品では冷凍食品、調味料、酒類、米などが不調で、消費税率改定前の駆け込み需要の反動が今なお続いている様子が見受けられる。

衣料品は比較的安価な商品こそそれなりに売れていたが、季節ものを中心に値が張りそうなものは概して不調。またこの季節ならではのUV関連商品や浴衣なども特記事項として不調との表現が出ており、天候不順の大きさが改めて認識できる。

住関品では先月から続き特記事項として「携帯ゲームソフトなどキャラクターグッズ関連は好調だった」との記述が確認でき、「妖怪ウォッチ」関連の特需がチェーンストアにも到来していることをうかがせる。一方で衣料品同様にボディケアやフェイスケア、日焼け止めなど季節特有の商品の動きは鈍く、こちらも天候不順に大きなマイナス影響を受けたことが想像できる。なお家電製品では珍しく液晶テレビ、レコーダーに関する言及は特にない。

今回計測月では食料品の一部にまだマイナス要素の影を覚えることができるものの、4月の消費税率改定に伴う特需の反動はほほ消えたように見える。エアコンや冷蔵庫が堅調との言及もそれを裏付けてしている(特にエアコンは天候不順だったにも関わらずである)。一方でその天候不順に伴い、夏だからこそ売れる商品が軒並み軟調扱いされる状況となったのは大きな痛手で、とりわけ衣料品のマイナス8.6%の下げ幅はキツいものがある。

次回の8月は7月に続き大陸を横断する形で前線が居座ったり、台風が上陸するなど、お世辞にも天候が良いとは言い難い状態が続いている。熱中症や電力需給の上ではプラス材料となるかもしれないが、季節系アイテムのセールスを期待する小売り関係には頭の痛い話に違いない。食料品はほぼ前年水準に回復するだろうし、サービスは全体構成比率がごくわずかなのであまり気にすることも無いが、やはり今回大きな影響をもたらした衣料品の不調ぶりが容易に予想できるだけに、大いなる懸念が頭をよぎる。季節ものが良好に動くような程度の、天候回復が成されればありがたいのだが。


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