マタニティマークの認知度は46%、男女・世代で大きな差

2014/09/18 08:19

内閣府大臣官房政府広報室は2014年9月16日、母子保健に関する世論調査の結果を発表した。それによると調査対象母集団においては、いわゆる「マタニティマーク」についてその意味するところまで良く知っている人は46%に留まっていることが分かった。言葉だけは知っている人は8%ほどいる。知らない人は46%に達していた。男女別では女性の方が、世代別では若年層の方が認知度が高い傾向がある(【発表リリース:母子保健に関する世論調査】)。

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今調査は2014年7月17日から27日にかけて全国の20歳以上・日本国籍を有する者の中から層化2段無作為抽出法によって選ばれた人に対し、調査員による個別面接聴取法で行われた。有効回答数は1868人。男女比は847対1021、世代構成比は20代134・30代249・40代353・50代301・60代413・70歳以上418。

「マタニティマーク」とは妊産婦が交通機関などを利用する際に身に付けるマークで、周囲が妊産婦への配慮をする際に識別がし易いようにするもの。また、各施設が提示することで、妊産婦に配慮した環境作りを促進していることをアピールする目的でも使われる。一部交通機関ではこのマークを持つストラップなどを該当者に無料配布し、利用・普及を促す啓蒙活動を実施している。

この「マタニティマーク」に関する認知度を尋ねたところ、全体では45.6%が意味合いまで知っていると回答した。意味はしっかりと把握出来てはいないものの、名前を知っている人は8.0%。一方、知らないと回答した人は45.7%に達した。

↑ マタニティマークを知っているか(2014年)
↑ マタニティマークを知っているか(2014年)

言葉だけでも知っていればまだ良い方ではあるが、意味まで認識していないと適切な対応が取れないことを考えると、実質的に「効果のある認識度」は45.6%に留まることになる。つまり過半数はマタニティマークを見ても適切な対応が出来ず、あるいはその想いすら起こせないことになる。

男女別では男性の有効認知度が31.2%、女性が57.6%と2倍近い差異を示している。自分が妊産婦になる可能性のある女性の方がマタニティマークへの関心度は高く、認知度も高くなるものと考えられる。

これをさらに世代別に仕切り直して確認したのが次のグラフ。どの世代でも男性より女性の方が有効認知度は高い。特に中堅層では比率上は男女間で3倍前後もの差異を示している。

↑ マタニティマークを知っているか(2014年)(男女・世代別)
↑ マタニティマークを知っているか(2014年)(男女・世代別)

20代から30代の女性は8割以上が有効認知度を示し、知らない人は1割程度に留まっている。自分自身が使う立場に容易に成る、あるいはすでにその立場にある場合が多いことが主要因だが、マタニティマークへの関心の高さがうかがえる。

一方で男女を問わず歳を経るに連れて有効認知度は低下し、「知らない」との回答が増加する。単に啓蒙活動の不足か、自分が使うタイミングは過ぎたからか、主に必要とする場所(交通機関)の利用頻度の違いか、あるいは周囲からの配慮が成される対象との観点では妊婦も高齢者も同じようなポジションにあることから、自分自身のことで精いっぱいとの認識(さらには「自分は配慮される側で、配慮する側では無い」との考えから、啓蒙活動そのものへの関心が無い)があるのかもしれない。

女性の件、シニア層の件など自分自身に関係のあるなしで関心度・有効認知度が大きく変化する傾向は、回答者に就学前の子供が居るか居ないでもはっきりと確認できる。

↑ マタニティマークを知っているか(2014年)(男女・就学前子供の有無別)
↑ マタニティマークを知っているか(2014年)(男女・就学前子供の有無別)

元々自分、あるいは配偶者が使っていた可能性も多分にあることから、就学前の子供が居る人における有効認知度は、男性でも2/3近くと極めて高い。女性に至っては94.1%となり、知らない人はほとんど誤差の範囲となっている。逆に女性でも就学前の子供が居ない場合は、その有効認知度は5割強に留まっている。



昨今ではマタニティマークに関し、ネット界隈であまり愉快では無い話を見聞きする。実際にそのような事案は皆無であるとの断言は不可能だが、それらには相応の対処を成すべきであり、マタニティマークそのものの廃止・撤回を求めるのは、筋が違う感はある。

そのような話が界隈でなされても、「それは噂だよ」と断じることができるような環境づくりを目指したいものだ。


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