保育所待機児童の推移をグラフ化してみる(2013年)

2013/09/14 12:00

厚生労働省は2013年9月12日、保育所関連の状況を取りまとめた報告書を発表した。それによると、保育所の入所を希望して申請しているにも関わらず、希望保育所が満員などで入所できない「保育所待機児童」(待機児童)は2013年4月1日時点で2万2741人となり、前年同時期比で2084人減少したことが明らかになった。これで3年連続の減少となる(【発表リリース:保育所関連状況取りまとめ(平成25年4月1日)】【記事トリガー:少子化社会対策白書 (旧少子化社会白書)】)。

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そもそも論として保育所が必要なのは、出産後の世帯において共働きなどの理由により、日中の育児をする人が居なくなるため。離婚率の増加で片親・子供の世帯が増えていることや、核家族化により育児をお願いできる祖父母が世帯内に居ないのも、保育所が必要となる原因の一つ。また核家族世帯が多く、母親の就労先と成りうるパート・アルバイトの就業先が多数存在することもあり、都市部での需要が増えている。そして需給の関係から、保育所に子供を任せたくとも任せられない状態「保育所待機児童」が発生することになる。

発生事由から分かるように、待機児童は概して都心部に多い。資料によれば人数の上位市町村は東京都世田谷区の884人をはじめ、福岡県福岡市、東京都練馬区など大都市圏が多数を占めている。


↑ 待機児童数上位都道府県(2013年4月1日時点)


↑ 待機児童数上位市区町村(2013年4月1日時点)

次に挙げるグラフは、2005年以降毎年4月1日時点の待機児童数、そして保育所の店員推移。保育所の定員数そのものは増加しているものの、求められている地域に過不足なく展開しているとは限らず、そして保育所への入所を希望する事例も増えていることから、待機児童数は減少するどころか増加傾向にすらある。もっともこの数年では各方面の努力が実を結びつつあり、3年連続して減少を示している。


↑ 待機児童数と保育所定員推移(各4月1日時点)

待機児童の存在は該当世帯の経済的な負担増にもつながり、好ましくない状況といえる。これを受けて国はもちろん、地方自治体でも保育所の増設や規制の緩和などを行い、受け入れ体制を強化している。例えば神奈川県横浜市ではこの10年間で保育所の定員数を1.8倍に拡大し、2013年4月時点での同士の待機児童数をゼロにすることに成功した(【保育対策課 横浜市の待機児童対策】)。今回発表された資料でも、同市は2012年4月時点で179人だった待機児童数がゼロになったと記されている(保育所定員数はこの1年間で4万3607人から4万8916人へと5309人も増加している)。


↑ 神奈川県横浜市の保育所定員数と待機児童数の推移(公開ページから抜粋)

同市では待機児童ゼロを達成するために、保育所の整備に限らず、多種多様な施策を実施し、結果を出した。同市側では上記にある通り専用ページを設け、情報の開示を行っている。また行政側の関連資料にも、同市の健闘ぶりが把握できる資料は複数見つけることができる。予算周りもあわせ、すべての地方自治体で同様の施策ができるわけではないが、大いに参考にすべき結果といえよう。


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