伸びる中国やインド…主要国の一次エネルギー消費量推移をグラフ化してみる(2013年)

2013/08/18 20:00

イギリスに本拠地を構える国際石油資本BP社が毎年発行しているエネルギー白書「Statistical Review of World Energy」には、主要国のエネルギーに関する多彩なデータが盛り込まれており、これを用いることで各方面から諸国のエネルギー動向を推し量ることができる。今回はそれを活用し、直近5年間の主要国におけるエネルギー消費動向を見ていくことにする。

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2008年から2012年にかけて消費が増える国、減る国


記事執筆時点で最新の「Statistical Review of World Energy」は【Statistical Review of World Energy 2013】。これによると2013年7月12日付で発刊されている。ここから各自データを取得し、グラフを生成、状況精査を行う。

今記事で用いられている「一次エネルギー」とは、自然界に存在する形を用い、エネルギー源として使用されているものを指す。化石燃料(石油、石炭、天然ガスなど)、ウラン、そして水力・火力などが該当する。他方「二次エネルギー」も存在するが、これには電気やガソリンに代表される、一次エネルギーに手を加えて得られるエネルギーが対象となる。今回は「一次エネルギー」を対象にしているため、要は「国内外を問わず、どのような自然の恵みをどれだけ用いているか」について精査することになる。

以前の別記事【世界主要国のエネルギー源をグラフ化してみる(最新)】で記したように、最新の2012年分データでは、一次エネルギーをもっとも多く消費している国は中国、次いでアメリカ合衆国の順となっている。


↑ 主要国一次エネルギー消費量(石油換算・億トン)(2011-2012年)(再録)

さらに直近5年分をさかのぼり、上位国の動向を追ったのが次のグラフ。


↑ 主要国一次エネルギー消費量(石油換算・億トン)(2008-2012年)


↑ 主要国一次エネルギー消費量(石油換算・億トン)(2008-2012年)(上位5位)

中国の工業化が急激に進んでいることは、他の各種資料でも明らかだが、それに伴い一般市民の生活水準も向上。それが元々人口の多い同国のエネルギー消費量増加に拍車をかける形となっている。この5年間で見ても大幅な上昇率を示していることが一目で分かる。

上記グラフにある通り、米中両国間でエネルギー消費量が逆転したのは2010年。アメリカが景気後退や省エネ化の促進でエネルギー消費量を漸減している一方、中国は漸増を続けているのだから、両者間でクロスが生じるのも当然の話。双方のエネルギー政策、消費動向に変化はなく、時間の経過と共に差異はさらに開く傾向にある。

また、インドと日本においては、米中同様に日本の漸減・インドの増加により、こちらは2009年に逆転現象を起こしている。ただしインドでは、中国ほど大規模な増加率はまだ示していない。

エネルギー消費量の変化を確認する


これら諸国のエネルギー消費量について、前年比計算をした上でグラフとして生成したのが次の図。多数国を一枚に収めるため、多少見難くなるが、あえて棒グラフにしている。


↑ 主要国一次エネルギー消費量(前年比)(2008-2012年)

多くの国で薄い青で示されている2009年の値がマイナス値を示している。これはリーマンショックの直接の影響を受けて、産業・消費が停滞、その分エネルギー消費量も減退したのが原因。その反動もあり、2010年以降(赤系統)はそれなりにプラスを示しているが、直近2012年では息切れしている国も少なくない。

一方で、上記に挙げた中国やインド、さらにはブラジル、韓国では金融不況やリーマンショックの影響もほとんど受けず、5年の間ほぼ継続的にエネルギー消費量を増やしている。特に中国とインドはその上げ幅も大きく、絶え間ない伸びを示しているのが分かる。



エネルギー系の記事では繰り返し述べているが、「エネルギーの消費量」はあくまでも産業・経済の発展を示す一つの指標に過ぎず、絶対的なものでは無い。例えば他の条件が同じなら、人口が多い国の方が量も大きくなるのは当然の話。また、エネルギーの消費効率(要は無駄遣いしているか否か)でも大きな変化か生じる。単に多ければ良いというものでもない。

今件「一次エネルギー消費量」はそれらを把握した上で、眺めることをお勧めしたい。

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