「自分の資産・貯蓄に満足」4割強、高齢者ほどより満足に(2013年)

2013/10/13 10:03

内閣府では2013年8月12日付で、「国民生活に関する世論調査」の結果を公表した。その内容によれば、現在の自分の資産や貯蓄に満足している人は全体の4割強に留まり、不満を覚えている人は5割を超えていることが分かった。男女別では女性が、世代別では高齢者の方が満足度が高い傾向が見受けられる(【発表リリース:国民生活に関する世論調査】)。

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調査要件などは先行記事【政府への要望、社会保障に景気対策】を参考のこと。

現在の生活において、資産や貯蓄の面で回答者自身がどれほど満足しているかを聞いたところ、全体では満足している5.4%・やや満足している37.1%となり、合わせて42.5%が「満足派」という結果になった。

↑ 現在の生活の満足度(資産・貯蓄)(2013年)
↑ 現在の生活の満足度(資産・貯蓄)(2013年)

逆に不満を持つ人は16.3%、やや不満が37.4%となり、合わせて53.7%が「不満派」。「満足派」と比べて11.2%ポイントもの開きを見せている。男女別ではやや女性の方が満足派が多いものの、その差異はわずか0.5%ポイント。「分からない」「どちらともいえない」の値を考えれば、誤差の範囲といえる。

属性別の差異が見られるのは、むしろ世代別。

↑ 現在の生活の満足度(資産・貯蓄)(世代別)(2013年)
↑ 現在の生活の満足度(資産・貯蓄)(世代別)(2013年)

20代はまだ「満足派」がやや多めだが、それでも全体値と比べれば低い。そして30代から50代は大きく値を下げ、逆に不満派が増える。これは多分に世帯を抱え、子供の養育費や住宅ローンの重圧により、首が回らない状態にあることを起因としている。60代になってようやくそれらの金銭的重圧から解放され、また退職金などでまとまったお金が手に入り、資産・貯蓄の面で満足している人が増えてくると考えられる。

もっとも70歳以上になれば(大抵の場合は)消費する額の方が多いので、現時点での資産・貯蓄の満足度は60代と比べて減ってもおかしくはない。ところがむしろ満足度が増えているのは、この世代における退職金の額が現在の相場よりも大きかったことや、金銭に対する価値観の世代間での違いなどに起因しているものと思われる。今件はあくまでも回答者の心境に基づくものであり、同じ金額でも個々の価値観によって判断・回答は異なることに注意しなければならない。



やや余談になるが、二つのグラフを良く見直すと、全体における「満足派」4割という結果は、多分に高齢者層のかさ上げであり、20代から50代に限れば3割強でしかないことが分かる。今調査結果は国勢調査などの結果を元にしたウェイトバックは行われていないが、調査対象数・回収率共に高齢層ほど多めとなっており、現在の人口構造に近い値を示している。さらに細かい点ではあるが、回答率が若年層ほど低いため、余計に「国政などに積極的に参加する高齢者の意見が大いに反映される」という現状を表す結果が出ている。

「資産・貯蓄への満足派は4割」を、現在の人口構成比率にマッチした「全体としての意見」と見るべきか。その上で世代別の意見にも目を向け「若年層から中堅層までも4割の満足を覚えているわけではない。その層は3割程度でしか無い」とまで認識すべきか。考えさせられる結果ではある。

ちなみに全体としての「満足度」の経年変化に関しては、大きな動きはない。

↑ 現在の生活の満足度(資産・貯蓄)(満足派・不満足派の推移)
↑ 現在の生活の満足度(資産・貯蓄)(満足派・不満足派の推移)

「満足派」4割前後、「不満足派」6割程度のラインを行き来している。直近2013年分は前年と比べて景気回復感の影響を受け、やや状況が改善されたというところだろうか。ともあれ、劇的な経済上の変化がない限り、このバランスは継続するに違いない。


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