四半期でスマホが1億台売れる国…中国の携帯電話事情をグラフ化してみる(2014年)

2014/08/26 08:30

インターネットは世界をまたにかけて利用できるサービスであることから、ある意味平等で、ある意味パワーゲームが成立しうる場でもある。実際、人口の多い国として知られる中国やインド、インドネシアなどが、アメリカやヨーロッパ諸国同様、あるいはそれ以上に名を馳せ、力を発揮している場面もある。また同じ論理で今後アフリカ諸国の動向にも大きな注目が集まっている。今回はそのパワーゲームの中でも何かと話題に登りやすい中国にスポットライトを当て、総務省が2014年7月15日に公開した、2014年版となる最新の【情報通信白書】から、携帯電話周りの気になる状況を確認していくことにする。

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最初に確認するのは、中国国内における四半期単位の携帯電話販売実績。すでに同国では携帯電話加入者が12億人を超え、人口普及率も9割に達している。そして昨今では従来型携帯電話よりもはるかに多くのスマートフォンが売れている。

↑ 中国におけるスマートフォン・従来型携帯電話の販売台数推移(万台)
↑ 中国におけるスマートフォン・従来型携帯電話の販売台数推移(万台)

元データの解説には「密輸入品や模倣品を除く」とあり、同国で販売される携帯電話において、少なからずの数の密輸入品や模倣品(不正コピー品)が存在していることがうかがえる。しかしそれをのぞいても、四半期で1億台以上の携帯電話が売れ、直近ではそのうち9760万台までがスマートフォンで占められている。現在利用されている台数では無いことに注意してほしい。つまり2013年の1年間だけで、中国では4万台近い携帯電話が売れたことになる。

公開されているデータは2011年第2四半期以降のものだが、ちょうどその領域で従来型携帯電話とスマートフォンの販売実績の逆転現象が起きている。世界規模では2013年第2四半期にこの逆転現象が起きているから(ガートナー社調べ)、それより早い時期での逆転劇が中国では生じていることになる。

各四半期の従来型携帯電話・スマートフォンの販売シェアを算出した結果が次のグラフ。

↑ 中国におけるスマートフォン・従来型携帯電話の販売台数推移(四半期毎のシェア)
↑ 中国におけるスマートフォン・従来型携帯電話の販売台数推移(四半期毎のシェア)

2012年第2四半期にイレギュラー的なスマートフォンの販売の伸びが確認されるが、これに関して白書では何の説明もない。同時期にはBaiduが低価格のスマートフォンを発売し話題に登ったことが確認できるが、それのみでここまでシェアを一時的に引き伸ばすのは少々無理がある。

ただ、そのイレギュラーを機会にしてスマートフォンシェアの販売は急速に拡大していること、中国ではこの時期から低価格の国産スマートフォンの販売が推し進められていることから、この時期が同国にとって一つの携帯電話販売事情におけるターニングポイントだったのは間違いが無さそう。

そして最新のデータとして呈されている2013年第4四半期においては、スマートフォンが91.4%、従来型携帯電話はわずかに8.6%でしかない。さすがに最近はシェアの動きは鈍くなっているが、スマートフォンの販売シェアはさらに伸びていくことは間違いなかろう。

ちなみにこの最新四半期における、中国国内の携帯電話のメーカー別出荷シェアは次の通り。上記で挙げた2012年頃までは海外産の端末が多数派を占めていたが、2012年頃から廉価版が多数の国内企業より発売され、実に半数近く(確認できる範囲で)が中国産となっている。

↑ 中国における2013年第4 四半期での携帯電話のメーカー別出荷シェア
↑ 中国における2013年第4 四半期での携帯電話のメーカー別出荷シェア

「その他」の部分は未公開なため算出は不可能だが、多分に中国企業が含まれていることを考えれば、実質的には過半数のメーカーが中国国内のものとみても良さそうだ。

白書でもXiaomi社の事例を挙げているが、自社サイトでの販売やソーシャルメディアの活用でコストを抑え、端末単価を800-2000元(1万2800円-3万2000円)程度に抑え、シェアを伸ばしていると説明されている。

中国では多分に通信内容の規制がなされており、他国のインターネット利用と一律比較するのはやや難があるものの、人口の大小がそのまま一つのパワーとなることを改めて認識させてくれる値ではある。


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