梅雨が長引き季節商品が不調、すべての分野が売上不調に…2019年7月度チェーンストア売上高、前年同月比マイナス7.1%

2019/08/21 15:04

このエントリーをはてなブックマークに追加
2019-0821チェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の業界団体である【日本チェーンストア協会】は2019年8月21日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2019年7月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2019年7月は天候不順の影響から食料品、衣料品、住関品ともに季節商品が苦戦し、結果として売上総額の前年同月比はマイナス7.1%(店舗調整後)を示す形となった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。

スポンサードリンク


今データは協会加入の56社・10504店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は前回月比で48店舗増、前年同月比で285店舗増加している。売場面積は前年同月比97.6%となり、2.4%の減少。売場面積あたりの売上額は前年同月比でマイナス8.7%を示す形となった。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映され、各店舗の実態を確認する際に状況が困難にならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。

■総販売額……1兆0073億5008万円(前年同月比92.9%、▲7.1%)

・食料品部門……構成比:66.2%(前年同月比94.7%、▲5.3%)

・衣料品部門……構成比:7.0%(前年同月比83.8%、▲16.2%)

・住関品部門……構成比:20.1%(前年同月比92.7%、▲7.3%)

・サービス部門…構成比:0.3%(前年同月比93.5%、▲6.5%)

・その他…………構成比:6.4%(前年同月比86.9%、▲13.1%)

※販売金額には消費税額は含まず

長引く梅雨の影響で
季節商品が壊滅的な打撃。
特に衣料品では2割近い減少。
農産品はじゃがいも、人参、きのこ類、もやし、カット野菜などの動きはよかったが、トマト、きゅうり、キャベツ、なす、枝豆、とうもろこし、みょうがなどの動きは鈍かった。果物ではバナナ、メロン、マンゴーなどの動きはよかったものの、すいか、桃、ぶどう、カットフルーツなどが不調。 無駄を省く、手間をかけずに使えるカット系のセットは昨今のトレンドではあるが、個別商品の相場が高い時にはとりわけ人気が出る。そして相場安で農産品が不調な時にもカット野菜はよく動いており、野菜の相場動向を問わずに需要が高まっている感はある。

畜産物は鶏肉は堅調だが、牛肉、豚肉は不調。鶏卵も加工肉も不調。精肉の好調さに関しては堅調さが続いており、消費性向的に肉食へのシフトが起きていると考えられる。それゆえに今回月の不調ぶりは、天候の影響が非常に大きかった(客足そのものが遠のいていた可能性がある)ことを再確認させられる。

水産品は刺身、まぐろ、ぶり、かつお、あじ、さば、サーモンなどの動きはよかったが、うなぎ、塩鮭、めかじきなどの動きはいまいち。惣菜は温惣菜では揚げ物、煮物、焼き物が好調。要冷惣菜は和・洋惣菜ともに好調で、弁当、寿司の動きもよかった。その他の食品では缶詰、食用油、インスタント麺、パン類、カレー・シチュー類、練物、チョコレート、インスタントコーヒーなどは好調だったが、米、飲料、牛乳、冷凍食品、アイスクリーム、乾麺類、漬物、水物、納豆などの動きは鈍かった。

衣料品ではジャケット、ポロシャツ、ブラウス、カジュアルシャツ、羽織系ニットなどが堅調。スーツ、ドレスシャツ、カジュアルシャツ、Tシャツ、ショートパンツ、フォーマル、冷感スラックス、カットソーなどが軟調。住関品では日用雑貨品はキッチン用品、ペーパー類などの動きは好調だが、ランドセル、ステンレスボトル、すだれ、鍋、花火、タオル、レジャー用品などが伸び悩み。家電製品では冷蔵庫、洗濯機、液晶TV、除湿機などが好調だが、エアコン、扇風機、電池・ライトなどの動きは鈍い。

「その他」項目は前回月から転じる形で軟調さを見せ、マイナス13.1%。サービスはマイナス6.5%と軟調。サービスは旅行関係やチケット販売などが他の業種(多分にインターネット経由やコンビニ販売だろう)に奪われているのが実情で、それが反映されてしまったのだろう。

2018年10月に実施されたたばこ(住関品の日用雑貨に該当)の影響がさほど見られないのは意外ではある。あるいはチェーンストアでたばこを買う人はさほど多くは無いのだろうか。

今回月となる7月は梅雨入りが前年比で沖縄以外では10日以上もずれ込み、関東甲信ではほぼ1か月ほど後ろにずれ込む形となっている。季節物の不調、そして恐らくは客足そのものが遠のいていたのも、今回月の不調な結果の要因だろう。8月に入ってからは夏らしい日々がようやく到来しているが、複数の台風の上陸があったため、不調は継続しそうな感がある。また、消費税率引き上げを目前にひかえ、駆け込み需要よりも買い控えが発生しそうな気配もあるだけに、予断を許さない状況に違いは無い。


■関連記事:
【定期更新記事:チェーンストア(日本チェーンストア協会発表)】(過去記事一覧)
【スーパーやデパートの主要商品構成比の移り変わりをグラフ化してみる】
【スーパー・デパートの衣料品の移り変わりをグラフ化してみる】
【「卵が高値をつけているのは、円安のせいだ、政策のせいだ、政府のせいだ」とつまみ食い的印象論の怖さ】

スポンサードリンク


関連記事


このエントリーをはてなブックマークに追加
▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2019 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー