内食需要継続で食料品が堅調、衣料品は季節ものが動き、住関品も良好…2021年11月度チェーンストア売上高、前年同月比プラス2.8%

2021/12/21 14:28

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2021-1221チェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の業界団体である【日本チェーンストア協会】は2021年12月21日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2021年11月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2021年11月の食料品は新型コロナウイルスの新規感染者減少を受けて外出行動自粛の傾向は弱まったものの、内食需要は堅調な動きを見せ続けてプラス、気温の低下で衣料品は季節ものが動き善戦、住関品もそこそこの動きを見せた。結果として、売上総額の前年同月比はプラス2.8%(店舗調整後)を示す形となった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。

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今データは協会加入の56社・11882店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は前回月比で23店舗増、前年同月比で943店舗増加している。売場面積は前年同月比106.7%となり、6.7%の増加。売場面積あたりの売上額は前年同月比でマイナス3.6%を示す形となった。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映され、各店舗の実態を確認する際に状況が困難にならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。

■総販売額……1兆0868億4390万円(前年同月比102.8%、△2.8%)

・食料品部門……構成比:66.1%(前年同月比101.5%、△1.5%)

・衣料品部門……構成比:5.9%(前年同月比101.2%、△1.2%)

・住関品部門……構成比:20.5%(前年同月比100.5%、△0.5%)

・サービス部門…構成比:0.3%(前年同月比114.8%、△14.8%)

・その他…………構成比:7.3%(前年同月比126.3%、△6.3%)

※販売金額には消費税額は含まず

内食需要の喚起で
食料品は堅調継続。
気温低下で衣料品は季節もの動く
住関品はわずかだかプラス。
農産品は長ねぎ、玉ねぎ、じゃがいも、里芋、さつまいも、カット野菜などの動きはよかったが、白菜、きゅうり、キャベツ、レタス、トマト、ナス、ピーマン、きのこ類などが不調。果物ではぶどう、柿、いちご、パイナップル、カットフルーツなどの動きはよかったが、みかん、りんご、キウィフルーツ、グレープフルーツ、バナナなどが軟調。 無駄を省く、手間をかけずに使えるカット系のセットは昨今のトレンドではあるが、個別商品の相場が高い時にはとりわけ人気が出る。そして相場安で農産品が不調な時にもカット野菜はよく動いており、野菜の相場動向を問わずに需要が高まっている感はある。最近は色々な野菜の組み合せをすることで種類も多様になっている。

畜産物は牛肉、豚肉、鶏肉ともに不調。鶏卵は堅調だが加工肉はいまいち。精肉の好調さに関しては堅調さが続いており、消費性向的に肉食へのシフトが起きていると考えられるが、今回月は不調さが見受けられる。

水産品は刺身盛り合わせ、ぶり、サーモン、たら、塩鮭、冷凍魚、ちりめん、干物などの動きはよかったが、まぐろ、たこ、するめいか、まあじ、さんま、塩干物、魚卵などの動きはいまいち。惣菜では温惣菜は、揚げ物、中華、焼き物は好調。要冷惣菜は、洋総菜・和惣菜ともに好調。弁当、寿司も堅調。その他の食品では乳酸菌飲料、アイスクリーム、食用油、冷凍食品、豆腐、練物、こんにゃく、チルド麺、ピザ、マヨネーズ・ドレッシング、レギュラーコーヒー、生菓子、ノンアルコール飲料、酒類などは好調だったが、米、飲料、乳製品、牛乳、ヨーグルト、食パン、ジャム、納豆、カップ麺、パスタ、チョコレート、スナック菓子、缶詰、佃煮、漬物などの動きは鈍かった。

衣料品ではカジュアルパンツ、アウター、フォーマル、ジャケット、ニット、ボトム、カットソーなどが堅調。

住関品では日用雑貨品は玩具、TVゲーム、キッチンペーパー、シニア向けおむつ、台所消耗品、たばこなどの動きは好調だが、ランドセル、ステンレスボトル、ペーパー類、ウエットティッシュ、鍋、フライパン、文具、書籍、手芸用品、エコバッグなどが伸び悩み。家電製品ではエアコン、調理家電、炊飯器、ソーダーメーカー、ビューティー家電、乾電池などが堅調だが、洗濯機、空気清浄機、クリーナー、照明などの動きは鈍い。医薬・化粧品ではカウンセリング化粧品、解熱鎮痛剤、目薬、オーラルケア、防虫剤、除湿剤、カイロなどの動きがよく、総合感冒薬、マスク、ハンドソープ、洗濯用洗剤、除菌シート、うがい薬、体温計、入浴剤、台所用洗剤などが軟調。前年同月に新型コロナウイルス流行直後に大きく動いた商品が、前年同月比の勘案上落ち込んでしまっているのがよく分かる。また解熱鎮痛剤がよく売れたのは、新型コロナウイルスのワクチン接種で生じ得る副反応への対応のためだろう。

「その他」項目は前回月から続く形で堅調さを見せ、プラス26.3%。サービスはプラス14.8%と好調。サービスは旅行関係やチケット販売などが他の業種(多分にインターネット経由やコンビニ販売だろう)に奪われているのが実情だが、今回月は前年同月の反動の意味合いが大きいのだろう。

今回月となる11月は10月同様に新型コロナウイルスの流行という特殊要因があるが、前回月と比べれば新規感染者数の減少が生じていることから、人々の行動抑制はいくぶん弱まりつつある。内食事情もいくぶん落ち着いてきたが、まだまだ堅調なことに違いはない。次回月の2021年12月は新しい変異株オミクロン株について、人々の行動意欲にどこまで変化が生じているのか、気になるところだ。


↑ 今件記事のダイジェストニュース動画。併せてご視聴いただければ幸いである



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