外出自粛要請で食料品の家庭内需要増加が貢献、他方衣料品は2/3程度に減る…2020年5月度チェーンストア売上高、前年同月比プラス1.3%

2020/06/23 14:34

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2020-0623チェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の業界団体である【日本チェーンストア協会】は2020年6月23日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2020年5月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2020年5月は新型コロナウイルスによる外出自粛要請を受け、家庭内での食料品の消費需要が増え、食料品が大幅に増加。他方衣料品や住関品は自粛休業している店舗もあることから軟調さを示したが、結果として売上総額の前年同月比はプラス1.3%(店舗調整後)を示す形となった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。

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今データは協会加入の56社・10798店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は前回月比で28店舗増、前年同月比で325店舗増加している。売場面積は前年同月比104.7%となり、4.7%の増加。売場面積あたりの売上額は前年同月比でプラス1.2%を示す形となった。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映され、各店舗の実態を確認する際に状況が困難にならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。

■総販売額……1兆0833億5519万円(前年同月比101.3%、△1.3%)

・食料品部門……構成比:70.5%(前年同月比109.1%、△9.1%)

・衣料品部門……構成比:5.2%(前年同月比66.9%、▲33.1%)

・住関品部門……構成比:19.3%(前年同月比97.2%、▲2.8%)

・サービス部門…構成比:0.2%(前年同月比83.8%、▲16.2%)

・その他…………構成比:4.8%(前年同月比78.4%、▲21.6%)

※販売金額には消費税額は含まず

外出自粛要請を受け
内食需要の喚起で
食料品は大幅増。
衣料品や住関品は
客足の遠のきや
自粛休業店舗も
多々あり減少。
農産品はじゃがいも、白菜、キャベツ、トマト、ミニトマト、キュウリ、なす、人参、ピーマン、長ネギ、にんにく、舞茸、新生姜、パプリカ、長いも、カット野菜ななどの動きはよかった。果物ではいちご、りんご、バナナ、キウイフルーツ、オレンジなどの動きはよかったものの、メロン、スイカ、チェリーなどが不調。 無駄を省く、手間をかけずに使えるカット系のセットは昨今のトレンドではあるが、個別商品の相場が高い時にはとりわけ人気が出る。そして相場安で農産品が不調な時にもカット野菜はよく動いており、野菜の相場動向を問わずに需要が高まっている感はある。

畜産物は鶏肉、牛肉、豚肉ともに好調。鶏卵も加工肉も好調。精肉の好調さに関しては堅調さが続いており、消費性向的に肉食へのシフトが起きていると考えられる。

水産品は刺身、たこ、生鮭、切身、塩鮭、漬魚、うなぎ、あさり、魚卵、冷凍魚、干物、海藻類などの動きはよかったが、生かつお、丸物(魚一匹丸ごと)などの動きはいまいち。惣菜は温惣菜は苦戦、要冷惣菜は、和・洋惣菜ともにまずまずの動き。弁当、寿司はまずまずの動き。その他の食品では乳製品、牛乳、ヨーグルト、乳酸菌飲料、パスタ関連、中華麺・乾麺、インスタントラーメン、餅、冷凍食品、ジャム、はちみつ、納豆、漬物、佃煮、小麦粉、製菓材料、ホットケーキミックス、シリアル、調味料、菓子類、酒類などは好調だったが、米、飲料などの動きは鈍かった。

衣料品ではポロシャツ、Tシャツ、ブラウス、カットソー、ボトムなどが堅調。スーツ、ジャケット、ドレスシャツ、カジュアルシャツ、フォーマル、スラックス、シャツなどが軟調。住関品では日用雑貨品はペーパー類、ウエットティッシュ、キッチン用品、TVゲーム、書籍・雑誌、教育玩具、手芸用品などの動きは好調だが、ランドセル、ボトル、ベビー用おむつ、玩具、文具など学用品、タバコなどが伸び悩み。家電製品では炊飯器、調理家電、扇風機、乾電池などが堅調だが、冷蔵庫、洗濯機、エアコン、液晶テレビ・レコーダーなどの動きは鈍い。医薬・化粧品ではボディ・ハンドソープ、消毒用アルコール、除菌シート、キッチン洗剤・漂白剤、住居用洗剤、入浴剤、マスク、芳香剤、殺虫剤、除湿剤などの動きがよく、カウンセリング化粧品、フェイスケア、メンズコスメ、衣料用洗剤、ヘアケア、ウィッグなどが軟調。

「その他」項目は前回月から継続する形で軟調さを見せ、マイナス21.6%。サービスもマイナス16.2%と不調。サービスは旅行関係やチケット販売などが他の業種(多分にインターネット経由やコンビニ販売だろう)に奪われているのが実情で、今回月は新型コロナウイルスによる外出自粛要請を受け、その類の需要そのものが減少しているのも要因だろう。

今回月となる5月は4月から転じて平年と比べるとやや温かさを覚える気温となったが、気候動向云々を無視できるようなほどの強い影響が、新型コロナウイルス流行に伴う緊急事態宣言、外出自粛要請で生じている。食料品が内職需要の喚起で大きく伸びる一方、衣料品や住関品が客足の遠のき、さらには店舗自身の自主休業などで売上を大きく落とすなど、両極端な動きが出ている。また細かい商品の販売動向でも、学校の休校により新入学用品の伸び悩みに見られるように、多様な影響が確認できる。

6月は現時点で緊急事態宣言の解除が行われているものの、自粛の動きは続いている。振れ幅は今回月ほどではないものの、似たような結果が出ることだろう。


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