農産物が相場安の影響を受け苦戦、衣料品や住関品も台風の影響を受けて低調…2017年10月度チェーンストア売上高、前年同月比マイナス1.9%

2017/11/23 05:20

チェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の業界団体である【日本チェーンストア協会】は2017年11月21日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2017年10月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2017年10月は食料品が農産物の相場安を受けて不調となり、衣料品や住関品の動きも鈍かったことから、売上総額の前年同月比はマイナス1.9%(店舗調整後)を示す形となった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。

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今データは協会加入の56社・9744店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は先月比で25店舗増、前年同月比で320店舗増加している。売り場面積は前年同月比102.9%となり、2.9%ポイントの増加。売り場面積あたりの売上額は前年同月比でマイナス4.9%ポイントを示す形となった。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映され、各店舗の実態を確認する際に状況が困難にならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。

■総販売額……1兆0590億1131万円(前年同月比98.1%、▲1.9%)

・食料品部門……構成比:65.6%(前年同月比98.9%、▲1.1%)

・衣料品部門……構成比:8.5%(前年同月比98.2%、▲1.8%)

・住関品部門……構成比:19.6%(前年同月比95.0%、▲5.0%)

・サービス部門…構成比:0.3%(前年同月比106.2%、△6.2%)

・その他…………構成比:6.0%(前年同月比99.1%、▲0.2%)

※販売金額には消費税額は含まず

全体をけん引する
食料品は農産品が
相場安の影響で不調。
台風など天候事由で
客足が遠のいたのか
住関品も衣料品もイマイチ。
食料品の農産品ではトマトやブロッコリー、ほうれん草、きのこ類はそこそこだったが、ニンジンやキャベツ、玉ねぎ、きゅうり、カット野菜が苦戦。果物では梨やカットフルーツなどは好調だったが、みかんやりんご、バナナなどは鈍い。畜産物はすべて好調で、鶏卵や加工肉も良い動き。精肉の好調さに関してはここ数か月大きな動きは無く堅調さが続いており、加工肉も良い動きを示すことが増えている。消費性向的に肉食へのシフトが起きていると考えられる。

水産品はかき、かじき、うなぎ、しらす・ちりめん、魚卵などが好調、刺身類、まぐろ、なまかつお、さんま、あじなどは不調。惣菜は温総菜、中華が順調。一方で焼き鳥などは不調。要冷総菜は和洋共に動きが鈍い。その他の食品では乳製品やカレー・シチュー類などは好調だったが、アイスクリームや飲料などの冷涼関連商品が不調。

気候動向を確認すると、北日本・東日本では平年差でマイナスを計上し、雨量も各地で平年を大きく上回る値を示している。2つの台風がそれぞれ別の週に週末にかけて日本を縦断する形で上陸し、さらに秋雨前線の影響もあって雨天が続き、客数が大いに減ったものと思われる。今報告書では客数動向は非公開だが、衣料品・住関品共に大きな減退を示している一因は、来店者数がそもそも少なかったからだろう。

衣料品は冬物系を中心に良い動きを示している。レイングッズの動きも好調。住関品では電気ストーブやコンロ用品、カイロが好調。しかしホットカーペットや液晶テレビは鈍い。

「その他」項目は前月から転じる形で軟調さを見せ、マイナス0.9%。サービスはプラス6.2%。旅行関係やチケット販売などが他の業種(多分にインターネット経由やコンビニ販売だろう)に奪われ、厳しい状態にあるにも関わらず、健闘した結果が出たのは頼もしい。景況感の上昇ぶりが反映され始めたのだろうか。

次月分の11月は特に大きなイレギュラー的要素も現時点では無く、売上への影響もなさそう。少なくとも今回月よりは良い値が出そうだ。


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