全国平均で礼金1.1か月、関西圏では1.7か月…賃貸住宅の敷金・礼金や入居条件交渉の変化をグラフ化してみる(2013年12月発表分)

2014/01/10 05:16

賃貸住宅の管理会社による協会「日本賃貸住宅管理協会」が約半年の間隔で定期的に更新・公開している、協会員を対象としたアンケート調査結果【賃貸住宅景況感調査日管協短観】について、その最新版「賃貸住宅景況感調査日管協短観・2013年度上期(2013年4月から2013年9月)」が、2013年12月6日に更新されていることが確認できた。その値を基に今回は、「賃貸住宅管理会社が管理する物件における敷金礼金の現状」「入居者が入居契約交渉時に行う敷金礼金周りの交渉状況」について状況の精査を行うことにする。

スポンサードリンク


全国平均で敷金は家賃の1.35か月分、礼金は1.13か月分


各種調査要項などについては先行記事【紙媒体の軟調続く…メディア別賃貸住宅業者への反応の変化をグラフ化してみる(2013年12月発表分)】に記載されている。詳しくはそちらで確認してほしい。

まずは礼金・敷金の平均動向について。最初に用語の再確認をしておく。まず「礼金」は言葉通り賃貸契約が新規に結ばれた時に、賃貸住宅業者に支払われる「お礼金」のこと。一方「敷金」は「賃貸住宅に土台として敷かれた(、そして住宅利用時に少しずつ損耗していく)お金」との概念によるもの。その賃貸住宅から退去する際に、次の借主が支障なく使えるよう、原状復帰のために使われるお金でもある。

さて今回の計測期間において、全国平均では「礼金」は家賃の1.13か月分と1か月強、敷金は1.35か月分と約1か月半近くという結果が出ている。奇しくも前半期と同じ値である。

↑ 入居時条件(月分)(2013年4月-2013年9月)
↑ 入居時条件(月分)(2013年4月-2013年9月)

関西圏では敷引き(解約引き。入居時の保証金のうち半分程度を退去時の原状復帰費用として返還しない仕組み。保証金そのものは家賃の半年から8か月分とされ、これには礼金も含まれる。この制度が導入される物件では更新料も無いのが原則)制度が商習慣として根付いて「いた」。その名残からか、礼金の額が他地域と比べてかなり高い結果が出ている。

今件値は業者側の調査に基づいた結果。地域、周辺環境の違いも多分に影響するが、この値を覚えておけば、無駄な探索をしたり、怪しげな物件に惑わされる心配は随分と減る。

関西圏で多い値引き交渉…入居時の条件交渉の変化


各賃貸住宅管理会社が管理している賃貸物件において、敷金や礼金、そして賃料、さらには設備の設置(エアコンや洗濯機など)について、居住希望者との間での交渉度合はどのような変化を示しているのか。借り手・貸し手の力関係を推し量れるデータともいえるが、それぞれについてその移り変わり(前年同期比)を尋ねたところ、全国では回答企業の7割強が入居の際に「賃料を下げてほしいとの交渉が増加している」と返答した。礼金・敷金などの初期費用の値引きを求める度合いが増加したとの意見も2/3近くに達している。

↑ 入居時の条件交渉の変化(2013年4月-2013年9月、前年同期比)
↑ 入居時の条件交渉の変化(2013年4月-2013年9月、前年同期比)

地域別では賃料、礼金・敷金共に関西圏の方が交渉増加傾向が強い。さらに設備設置の要求も強くなっている。関西圏では前年同期の礼金平均が1.51か月分であり、それと比較して0.2か月分も上昇しているという現状から、入居者の交渉意欲も強まったものと思われる。

また全国平均と比較すれば分かるが、設備設置交渉傾向は首都圏・関西圏「以外」のエリアの方が強い。「以外」エリアでは増加したとの意見が31.9%にも達している。周辺環境が首都圏などと比べれば物足りない面があることから、その分内部設備の充実を欲しているのだろう。また「以外」エリアでは仕入物件で既存戸数の増加具合が首都圏・関西圏と比べて多く、その分古い物件が多いことから、現状の需要にあった設備(エアコンやインターネット利用環境)を求められる機会が多いのかもしれない。

ともあれ、全国、首都圏・関西圏共に、賃料・礼金など金銭面において、6割から7割が「交渉増加」と回答している結果が出ている。ダメ元というところもあるのだろうが、「賃貸住宅は入居希望者が主導権を握る借り手市場」との状況に、大きな変化はないと考えて良かろう。


■関連記事:
【家賃の面から大学生の収入と生活の厳しさをグラフ化してみる】
【50年余の民間・公営賃貸住宅の家賃推移をグラフ化してみる(2013年)(最新)】
【独身働き人の賃貸生活、家賃はおいくら?】
【一人暮らしの20代社会人、家賃は平均おいくら?】

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー