2か月ぶりに下落する市場観指標…野村證券、2017年4月分の個人投資家動向発表

2017/04/21 10:43

ノムラ個人投資家サーベイ野村ホールディングス(8604)のグループ会社野村證券の一部門であるグローバル・リサーチ本部は2017年4月20日、個人投資家の投資動向アンケート調査における結果報告書「ノムラ個人投資家サーベイ」の最新版(2017年4月分)を公開・発表した(【野村證券リリース一覧ページ】)。その内容によれば今後3か月後の株価見通しを調査対象母集団に尋ねた結果で算出される「ノムラ個人市場観指数」は、先月から転じる形で下落し、30.4を示すこととなった。株価の先行きでは小幅な下落を見通す意見が大幅に増えている。

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今調査は1000件を対象に(有効回答数が1000件に達した時点で締切)2017年4月10日から4月11日に行われたもので、男女比は81.6対18.4。年齢層は60代以上がもっとも多く38.2%、次いで50代が28.9%、40代が23.9%など。金融資産額は1000万円-3000万円が一番層が厚く30.2%、500-1000万円未満が15.9%と続いている。回答者の投資経験年数は20年以上が34.6%ともっとも多く、次いで10-20年未満が32.8%。比較的長期間投資に携わってきた人が多い。

投資に対して重要視する点は、おおむね長期投資が最大値で45.3%と5割近くでもっとも多い。ついで配当や株主優待が27.9%と3割近く。短中期間の売買に伴う売却益より、配当収入や優待確保などの中長期的な安定感を求める投資方針が多勢(7割強)を占めている。

詳細はレポートで確認してほしいが、概要的には次の通り。

・3か月後の株価見通しを示す投資指数は30.4ポイント。前回の35.6から5.2ポイントの下落で先月から転じる流れ。この時期、日経平均株価は前月比で600円近い下落を示していたが、その時点において今後はさらに落ちるとの予想する人が増えた形となる。市場の軟調さの雰囲気を受け、この状況はしばらく続くと考えた人が多かったものと考えられる。

・3か月後の日経平均株価の下落を見込む比率は合計で34.8%。前月分の32.2%からは2.6%ポイント上昇。こちらも投資指数同様の動きを示している。「1000円程度上昇」「2000円程度下落」「2000円以上下落」が減り、「2000円以上上昇」「2000円程度上昇」「1000円程度下落」が増加している。特に「1000円程度下落」が大幅に増加しており、相場の下落感を覚える人が増えていることがうかがえる。

・市場に影響を与え得る要因としては「国際情勢」が最大要因で、回答率は前回から大きく増加。他方それに続く「為替動向」は大きく減少した。このツートップ状態に変化は無く、国内情勢は企業、政治、金利共に低回答率のまま。現在の市場観を如実に表している。

・魅力的な業種は「医薬品」「資本財・その他」「素材」「通信」の順でここまでがDIではプラス。「消費」「運輸・公共」「自動車」「電気機器・精密機器」「金融」がマイナス圏。

・ドル円相場に対する見通しでは、やや円高ドル安を見込む声が大きくなっている。円安を見込む声は強弱を問わずいずれも前月から減少しており、円高基調を感じる人が増えている。

・通貨への投資魅力は「日本円」がトップで「アメリカドル」が続く。次いで「オーストラリアドル」「カナダドル」がそれらの後に続き、そこまでがDI値ではプラス。

・もっとも注目を集めた金融商品は「国内株式」。次いで「預貯金」「国内投資信託」「海外株式」。「金」のDI値は大きく下落し、順位では「海外株式」と入れ替わる形となった。

気になる「保有したい、注目していきたい銘柄」、つまり調査対象母集団における個人投資家が購入したいと考えている銘柄は、鉄板銘柄ともいえるトヨタ自動車(7203)がトップに。この鉄板ぶりは過度の円高の時期に同社株式が低迷した一時期をのぞけば、まさにダイヤモンドのごとし。

1位……トヨタ自動車(7203)
2位……武田薬品工業(4502)
3位……みずほフィナンシャルグループ(8411)
4位……ソフトバンクグループ(9984)
5位……三菱商事(8058)

トヨタ自動車以外も大よそ鉄板の銘柄ばかりで、変わった動きは特にない。前回月からは1位から4位までは順位も銘柄もまったく同じで、5位の三菱商事のみが新しく入った形となっている。ある意味、安定した相場観が続いているといえる。



2017年は2016年のような冒頭からの急落といった初っ端からのアクシデントこそなかったが、為替変動も合わせ海外要因による市場の揺さぶられ感が強い状態が続いている。国内の景況感はそこそこなぬるま湯感はあるが、まだ冷たさを覚えるところも多く、さらに天井的な雰囲気もそこかしこで見受けられるようになったのは否めない。

市場に影響を与える可能性のある事象が起きる懸念は、そこかしこに存在し、いつ体現化するか分からない状態が続いている。不安要因は実体化しなくても、可能性が高まるだけで相場には冷や水となる。投資家心理は不安定さが続き、それに伴い市場も迷走が続くかもしれない。


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