2か月ぶりに下落する市場観指標…野村證券、2017年2月分の個人投資家動向発表

2017/02/18 05:10

ノムラ個人投資家サーベイ野村ホールディングス(8604)のグループ会社野村證券の一部門であるグローバル・リサーチ本部は2017年2月16日、個人投資家の投資動向アンケート調査における結果報告書「ノムラ個人投資家サーベイ」の最新版(2017年2月分)を公開・発表した(【野村證券リリース一覧ページ】)。その内容によれば今後3か月後の株価見通しを調査対象母集団に尋ねた結果で算出される「ノムラ個人市場観指数」は、先月から転じる形で下落し、35.0を示すこととなった。株価の先行きでは小規模な下落と中規模な上昇を見通す意見が増え、小規模な上昇を予想する意見が大きく減っている。

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今調査は1000件を対象に(有効回答数が1000件に達した時点で締切)2017年2月6日から2月7日に行われたもので、男女比は84.1対15.9。年齢層は60代以上がもっとも多く39.3%、次いで50代が29.7%、40代が21.2%など。金融資産額は1000万円-3000万円が一番層が厚く30.4%、500-1000万円未満が15.9%と続いている。回答者の投資経験年数は20年以上が37.3%ともっとも多く、次いで10年-20年未満が28.2%。比較的長期間投資に携わってきた人が多い。

投資に対して重要視する点は、おおむね長期投資が最大値で46.7%と5割近くでもっとも多い。ついで配当や株主優待が26.6%と2割強。短中期間の売買に伴う売却益より、配当収入や優待確保などの中長期的な安定感を求める投資方針が多勢(7割強)を占めている。

詳細はレポートで確認してほしいが、概要的には次の通り。

・3か月後の株価見通しを示す投資指数は35.0ポイント。前回の37.4から2.4ポイントの下落で先月から転じる流れ。この時期、日経平均株価は前月比で300円強の下落を示していたが、その時点において今後はさらに下落を予想する人が増えた形となる。市場の下落の雰囲気を受け、この状況はしばらく続くと考えた人が多かったものと考えられる。

・3か月後の日経平均株価の下落を見込む比率は合計で32.5%。前月分の31.3%からは1.2%ポイント上昇。こちらも投資指数同様の動きを示している。「2000円以上上昇」「2000円程度上昇」「1000円程度下落」が増加し、「1000円程度上昇」「2000円程度下落」「2000円以上下落」が減っている。特に「1000円程度上昇」の回答が大きく減っており、これが全体的な相場観としての「さらに下落するかも」を形成したものと考えられる。

・市場に影響を与え得る要因としては「国際情勢」が最大要因で、回答率は前回からさほど変わらず。他方それに続く「為替動向」は大きく増加し、回答時の株価下落が多分に円高化によるものだったことを改めて認識させる。また、このツートップ状態に変化は無く、国内情勢は企業、政治、金利共に低回答率のまま。現在の市場観を如実に表している。

・魅力的な業種は「医薬品」「資本財・その他」「通信」「消費」「素材」「金融」の順でここまでがDIではプラス。「電気機器・精密機器」「運輸・公共」「自動車」がマイナス圏。「消費」は大きく伸びて今回プラス圏に転じたが、同じタイミングで「自動車」が大きく下落してマイナス圏に落ちている。

・ドル円相場に対する見通しでは、やや円高ドル安を見込む声が大きくなっている。

・通貨への投資魅力は「日本円」がトップで「アメリカドル」が続く。次いで「オーストラリアドル」「カナダドル」がそれらの後に続き、そこまでがプラス。「アメリカドル」の値は大幅に下落し、「日本円」と順位を入れ替える形となった。

・もっとも注目を集めた金融商品は「国内株式」。次いで「預貯金」「国内投資信託」「金」。

気になる「保有したい、注目していきたい銘柄」、つまり調査対象母集団における個人投資家が購入したいと考えている銘柄は、鉄板銘柄ともいえるトヨタ自動車(7203)がトップに。この鉄板ぶりは過度の円高の時期に同社株式が低迷した一時期をのぞけば、まさにダイヤモンドのごとし。

1位……トヨタ自動車(7203)
2位……三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)
3位……ソフトバンクグループ(9984)
4位……武田薬品工業(4502)
5位……みずほフィナンシャルグループ(8411)

トヨタ自動車以外も大よそ鉄板の銘柄ばかりで、変わった動きは特にない。為替レートの変動や金利動向を受けて、トップのトヨタ自動車の得票数が2ケタ台に落ちたのが目立つ動き。



2016年は初頭から中国市場の急落、原油市場の低迷、さらに為替市場の急激な円高化と欧州における金融危機の再燃リスクの露呈、そしてイギリスのEU離脱の是非を問う国民投票の結果を受けた大規模な円高化、トルコにおけるクーデター未遂事案など、株式市場を大荒れさせる事象が相次ぎ、東京株式市場も不安定な状況が続いていた。

11月の米大統領選挙が不安定要素の年末大売出しの最後で、後は円安化と株価上昇への動きに転じ、今年もそれが継続するかと思いきや、イギリスの「ハードブレグジット(強硬離脱)」懸念とその正式発表があり、再び市場は大きく揺れ動く形となった。また、米新大統領のトランプ氏の政策もまだ不透明感が強く、為替動向も合わせ市場に与える影響も一喜一憂状態であることは否めない。

今年も去年同様、あるいはそれ以上に世界情勢は大きく動き、それに連動する形で為替や株式市場も揺れ動きそうだ。投資家心理の揺れ動き方も大きなものとなるだろう。


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