新築物件増加加速化、既存は沈静化…賃貸住宅会社の物件の増減をグラフ化してみる(2013年12月発表分)

2014/01/08 15:15

賃貸住宅の管理会社から成る業界団体「日本賃貸住宅管理協会」が半年単位で公式サイトにて更新公開している、同業界の白書的な調査結果【賃貸住宅景況感調査日管協短観】の最新版「賃貸住宅景況感調査日管協短観・2013年度上期(2013年4月-2013年9月)」が、2013年12月6日付でお披露目された。今回はその公開値を元に、賃貸住宅管理会社が管理する新築・既存物件、それぞれの増減について、グラフ化と現状の確認をしていくことにする。

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各種調査要項などは先行記事の【紙媒体の軟調続く…メディア別賃貸住宅業者への反応の変化をグラフ化してみる(2013年12月発表分)】に記載されている。そちらを参照のこと。

今協会に所属する賃貸住宅の管理会社は、新築物件、または既存物件の管理を受託し、その業務を執り行うことになる。賃貸住宅全体の需要が増えれば既存物件だけでは追いつかず、新築物件の建造で管理数全体を増やして需要に応えねばならない。もちろん絶対数だけでなく、例えばファミリー向けの需要拡大、駐車場付き物件の訴求力向上、インターネット標準装備物件の人気化など、需要の内容変化にも応じる必要がある。一般的に「新規物件増」イコール「賃貸住宅の需要拡大」となる。

直近の値における新築物件と既存物件の仕入れ状況の変化については次のような結果となった。全体的には前年同期と比べると「新築物件は増加」「既存物件も増加」というところか。

↑ 賃貸住宅管理会社における仕入(管理受託)の変化(2013年4月-2013年9月における、前年同期比で)
↑ 賃貸住宅管理会社における仕入(管理受託)の変化(2012年4月-2013年9月における、前年同期比で)

首都圏の既存物件でやや増加項目が少なく、減少項目が多いのが目に留まるが、それ以外は概して増加項目が減少項目を大幅に上回っている。前半期と比べると新築物件の減少項目の回答率低下が目立つ。

この動きは「増えた派」から「減った派」を引いたDI値を算出しても良くわかる。

↑ 賃貸住宅管理会社における仕入(管理受託)の変化・DI値(2013年4月-2013年9月における、前年同期比で、増えた派−減った派)
↑ 賃貸住宅管理会社における仕入(管理受託)の変化・DI値(2013年4月-2013年9月における、前年同期比で、増えた派−減った派)

↑ 賃貸住宅管理会社における仕入(管理受託)の変化・DI値(2012年10月-2013年3月における、前年同期比で、増えた派−減った派)(前半期、再録)
↑ 賃貸住宅管理会社における仕入(管理受託)の変化・DI値(2012年10月-2013年3月における、前年同期比で、増えた派−減った派)(前半期、再録)

前半期では新築物件の成長がやや鈍く、既存物件が良く伸びるという構図が見られた。需要はあるものの、まずは余剰気味の既存物件で対応していこうという意図が見える。ところが今半期では既存物件は増加していることに違いはないものの成長率はやや鈍化、その一方で新築物件の需要が大きく伸びているのが確認できる。

これは一つに「既存物件がある程度片付き、それでもなお増加する需要に対応するため、新築物件を展開する必要性が増えてきた」、もう一つは上記で説明したが「既存物件では新しい方向性の需要に対応できず集客があまり期待できないことから、それらの需要に対応した新築物件への手配がより一層進んだ」との動きと見られる。特に関西圏では前半期でマイナス値を示した新築物件が、今回は抽出項目中最大の上げ幅を示しており、賃貸住宅の需要に大きな変化があったように見える。

ただし、今回グラフ化は略しているが、首都圏・関西圏を除くエリア、つまり地方近郊エリアでは、新築よりも既存の方がDI値は高い。賃貸住宅市場では都市圏への需要集中化が進んでいるのかもしれない。


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