主要大都市圏での男女・年齢階層別喫煙率動向をグラフ化してみる(国民生活基礎調査)(最新)

2020/08/25 05:14

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2020-0812先日から厚生労働省にて発表された年次定点観測的調査「国民生活基礎調査の概況」の最新版となる令和元年版(2019年版)を用い、たばこの喫煙率について複数の視点でその現状を確認している。今回は一部ではあるが、大都市圏における男女別、さらには年齢階層別に区分した上での喫煙率の状況を見ていくことにする。全国ベースの年齢階層区分による喫煙率はいくつかの調査で見受けられるが、地域によるものは滅多にないため、貴重な値であることに違いはない(【発表ページ:令和元年 国民生活基礎調査の概況】)。

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今調査の調査要件および注意事項は、今調査に関する先行記事の【平均世帯人員と世帯数推移をグラフ化してみる】で解説しているので、必要な場合はそちらを参考のこと。

今調査では喫煙状況に関して20歳以上の人に「毎日吸っている」「時々吸う日がある」「以前は吸っていたが1か月以上吸っていない」「吸わない」「不詳」のいずれかに該当するかを尋ねている。そして「毎日吸っている」「時々吸う日がある」の回答者を喫煙者とし、全体に占める比率を算出したものを喫煙率としている。その喫煙率は全国、都道府県別の他に21大都市でも算出できるよう値が用意されているが、全部を掲示するのは煩雑にすぎるため、東京都区部、札幌市、仙台市、川崎市、京都市、大阪市、広島市、福岡市に限定して精査する。また他地域と比較がしやすいよう、縦軸の喫煙率区分はすべて統一する。

まずは東京都区部。いわゆる東京23区に限った値。

↑ 喫煙率(東京都区部、男女別・年齢階層別)(2019年)
↑ 喫煙率(東京都区部、男女別・年齢階層別)(2019年)

男性の喫煙率は50代後半がピーク。60代前半から下がり始める。興味深いのは女性の値で、40代後半と60代前半でやや高めの値が出ているが、それ以外は20代後半から60代後半までさほど大きな差異が出ていないこと。

続いて札幌市。全体喫煙率トップの北海道にある市。

↑ 喫煙率(札幌市、男女別・年齢階層別)(2019年)
↑ 喫煙率(札幌市、男女別・年齢階層別)(2019年)

男性の喫煙率は30代前半で4割、40代前半から50代前半までは3割台の後半と高い値。喫煙率の減少は50代後半から始まるが、減少度合いはゆるやかで、70代前半でも2割を超えている。全体値がもっとも高い値を見せているのも、現役世代から引退世代の頭ぐらいまで押しなべて喫煙率が高いのが原因であることが分かる。寒い気候も影響しているのだろうか。

続いて仙台市。

↑ 喫煙率(仙台市、男女別・年齢階層別)(2019年)
↑ 喫煙率(仙台市、男女別・年齢階層別)(2019年)

寒い気候なら喫煙率が高くなるとの仮説に従えば、札幌市同様仙台市も高めの値が出ているのは納得できる。さらに男性における4割超えの階層は札幌市よりも多い。減少は50代後半から始まっているが、70代前半までは2割超を維持する。

他方女性は50代までは1割以上を維持。若年層でもさほど変わらず、60代でようやく1割を切っている。

県ベースで公共施設などの禁煙施策を実施している神奈川県に位置する川崎市。

↑ 喫煙率(川崎市、男女別・年齢階層別)(2019年)
↑ 喫煙率(川崎市、男女別・年齢階層別)(2019年)"

上記に挙げた市と比べると男性の値が低め。ピークは50代前半の36.8%。女性は他地域とさほど変わりはない。男性も70代前半までは2割以上を維持したままで、現役世代は喫煙状態を維持しているようにも見える。

観光都市としても著名な京都市。

↑ 喫煙率(京都市、男女別・年齢階層別)(2019年)
↑ 喫煙率(京都市、男女別・年齢階層別)(2019年)

ばらつきがあり、男性は他地域と比べるといくぶん低めな印象。他方、女性は若年層の低さが目立つ一方で、30代以降は60代前半までほぼ1割が維持されているのも目に留まる。

先行する男女別の記事では「男女の差異があまり無い」との特異現象が確認できた大阪府に位置する大阪市。

↑ 喫煙率(大阪市、男女別・年齢階層別)(2019年)
↑ 喫煙率(大阪市、男女別・年齢階層別)(2019年)

元々男性の喫煙率は高めで複数属性で4割を超え、さらに70代後半まで2割を切ることは無い(若年層ですら2割を超えている)。一方で女性の喫煙率も年齢の別なく高いのが目に留まる。

中国・四国地方を代表して広島市。

↑ 喫煙率(広島市、男女別・年齢階層別)(2019年)
↑ 喫煙率(広島市、男女別・年齢階層別)(2019年)

男性のピークは40代前半、女性は30代前半と若い層でピークに達している。一方で85歳以上でも男性は1割以上を維持しているのが印象的。若年層も2割を超え、先の大阪市の値より高い。

最後に福岡市。

↑ 喫煙率(福岡市、男女別・年齢階層別)(2019年)
↑ 喫煙率(福岡市、男女別・年齢階層別)(2019年)

全体的にも喫煙率は高めだが、男性では特に若年層で高率を示しているのが特徴。ピークは40代前半だが、60代前半までは3割超えを維持し、70代までは2割超のまま。幅広い層でたばこが好かれているようだ。



今件はあくまでも一部の都市における統計的なもの。とはいえ各地域の特性が非常によく出ており、また都市によってはその地域のイメージに合致する値も示し、なるほど感を覚えさせる。特異な動きを見せた場所では、何らかの理由があり、その結果に至った可能性もあるだけに、その関連性を見出したいものではあるが。残念ながら国民生活基礎調査の結果単独では、それはかないそうにもない。


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