主要大都市圏での男女・世代別喫煙率動向をグラフ化してみる(国民生活基礎調査)(2014年)(最新)

2014/08/20 08:30

先日から厚生労働省にて発表された年次定点観測的調査「国民生活基礎調査の概況」の最新版となる平成25年度版(2013年度版)を元に、たばこの喫煙率について複数の視点でその現状を確認している。今回は一部ではあるが、大都市圏における男女別、さらには世代別に区分した上での喫煙率の状況を見ていくことにする。全国ベースの世代区分による喫煙率はいくつかの調査で見受けられるが、地域によるものは滅多にないため、貴重な値であることに違いは無い(【発表ページ:平成25年 国民生活基礎調査の概況】)。

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今調査の調査要件及び注意事項は、今調査に関する先行記事の【平均世帯人員と世帯数推移をグラフ化してみる】で解説しているので、必要な場合はそちらを参考のこと。

今調査では喫煙状況に関して20歳以上の人に「毎日吸っている」「時々吸う日がある」「以前は吸っていたが1か月以上吸っていない」「吸わない」「不詳」のいずれかに該当するかを尋ねている。そして「毎日吸っている」「時々吸う日がある」の回答者を喫煙者とし、全体に占める比率を算出したものを喫煙率としている。その喫煙率は全国、都道府県別の他に21大都市でも算出できるよう元値が用意されているが、全部を掲示するのは煩雑にすぎるため、東京都区部、札幌市、仙台市、川崎市、京都市、大阪市、広島市、福岡市に限定して精査する。また他地域と比較がしやすいよう、縦軸の喫煙率区分はすべて統一する。

まずは東京都区部。いわゆる東京23区に限った値。

↑ 喫煙率(国民生活基礎調査、2013年)(東京都区部)
↑ 喫煙率(国民生活基礎調査、2013年)(東京都区部)

男性の喫煙率は25歳からほぼ横ばいで4割足らず。65歳以降でようやく下がり始める。興味深いのは女性の値で、20代後半がやや高め、そして50代でピークを迎えているということ。50代に限れば男性の半分位にまで近づいている。

続いて札幌市。全体喫煙率トップの北海道にある市。

↑ 喫煙率(国民生活基礎調査、2013年)(札幌市)
↑ 喫煙率(国民生活基礎調査、2013年)(札幌市)

男性の喫煙率は世代によって半数に達している。40代前半は二人に一人が喫煙者。一方で喫煙率の減退は40代後半から始まるも一時盛り返しを見せ、明らかな減少に移行するのは60代後半から。女性も50代までは概して高い値を示しており、全体値の高さも納得ができる。寒い気候も影響しているのだろうか。

続いて仙台市。

↑ 喫煙率(国民生活基礎調査、2013年)(札幌市)
↑ 喫煙率(国民生活基礎調査、2013年)(札幌市)

寒い気候なら喫煙率が上がるという仮説に従えば、札幌市同様仙台市も高めの値が出ているのは納得できる。また男性の30代後半では半数を超え54.3%という高率を示している。男性は歳を経ても喫煙率は比較的高いままで、60代後半以降も多くが1割強の値を維持している。

県ベースで公共施設などの禁煙施策を実施している神奈川県に位置する川崎市。

↑ 喫煙率(国民生活基礎調査、2013年)(川崎市)
↑ 喫煙率(国民生活基礎調査、2013年)(川崎市)

上記に挙げた市と比べるとその低さ、特に女性の低値が目立つ。中でも女性若年層の喫煙率は低く、1ケタ台でしかない。その分男性の喫煙率が20代前半からほぼ横並び(とはいえ他地域と比較すると低めなのだが)なのも特徴として目に留まる。

観光都市としても著名な京都市。

↑ 喫煙率(国民生活基礎調査、2013年)(京都市)
↑ 喫煙率(国民生活基礎調査、2013年)(京都市)

全体的なイメージとしては直上の川崎市と同じく、低め。一方で20代前半のグンと下がった値が目立つ。女性喫煙率はややばらつきがあるが、60代前半まではほぼ安定して1割強で推移。

先行する男女別の記事では「男女の差異があまり無い」との特異現象が確認できた大阪府に位置する大阪市。

↑ 喫煙率(国民生活基礎調査、2013年)(大阪市)
↑ 喫煙率(国民生活基礎調査、2013年)(大阪市)

元々男性の喫煙率は高めで4割強に達しているが(40代前半はイレギュラーだろう)、それにもまして女性の喫煙率が押し並べて高いのが目に留まる。20代はともかく30代に入ると2割前後を維持し、60代後半になってようやく1割程度にまで落ち着く。60代前半、40代前半のように、男性の喫煙率にかなり近づく世代もあるほど。

中国・四国地方を代表して広島市。

↑ 喫煙率(国民生活基礎調査、2013年)(広島市)
↑ 喫煙率(国民生活基礎調査、2013年)(広島市)

極若年層でもそれなりに高い値を示していること、ピークを過ぎた後の下がり方がなだらかで(特に男性)、高齢層でも一定の値を示している点などで、他地域と雰囲気が少々異なるようすがうかがえる。特に女性で20代から30代、40代から50代でほぼ横並びなのが印象的。

最後に福岡市。

↑ 喫煙率(国民生活基礎調査、2013年)(福岡市)
↑ 喫煙率(国民生活基礎調査、2013年)(福岡市)

全体的にも喫煙率は高めだが、男性では特に若年層で高率を示しているのが特徴。ピークも30代前半で、5割を超えている。60代に入ってから下げを見せるも3割前後を維持し、全世代で1割を切ることは無い。女性も50代までは押し並べて高く、たばこが好かれているようだ。



今件はあくまでも一部の都市における統計的なもの。とはいえ各地域の特性が非常によく出ており、また都市によってはその地域のイメージに合致する値も示し、なるほど感を覚えさせる。

3年後に実施される次回の同喫煙率調査では、やはり地域によって喫煙率の変化ぶりに違いが出るのだろうか。大きな差異が見受けられるようなら、その動きも検証したいところだ。


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