共同住宅のエレベーターやオートロックの導入状況をグラフ化してみる(2014年)(最新)

2014/08/08 08:30

日本では指針(長寿社会対応住宅設計指針。法的拘束力はないが事実上のルールとなっている)において6階以上の住宅にはエレベーターを設けることが定められている。今では高層の共同住宅が増えたが、かつては5階建ての団地が多かったのも、それが一因と言われている(5階までならエレベーターを付ける必要はない)。それでは共同住宅におけるエレベーターの設置状況はどのような変化を遂げているのだろうか。共同住宅ではエレベーター同様に普及が進んでいるオートロックの状況と合わせ、総務省統計局が2014年7月29日に発表した、2013年時点における住宅・土地統計調査の速報集計結果から確認をしていくことにする(【発表ページ:平成25年住宅・土地統計調査】)。

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今調査の調査要項は先行掲載した記事【住宅の空き家率は13.5%で過去最高に】を参考のこと。

次に示すのは、共同住宅においてエレベーターを有する住宅の数と、全共同住宅に対する割合を示したもの。戸数、全体比率共に上昇を続け、直近の2013年では45.4%に達している。

↑ エレベーターの有無別・共同住宅動向(万戸)
↑ エレベーターの有無別・共同住宅動向(万戸)

このエレベーターの整備率の上昇の背景には、先行記事【時代は一戸建てから共同住宅へ・さらに高層化も進む(2014年)(最新)】にある通り、共同住宅の高層化が一因。エレベーターの装備が不可欠な高層の共同住宅が増えるに連れ、エレベーターの普及率が上昇するのは当然の話である。また何故高層化が進むについては、やはりその記事で言及しているが、良い立地条件の場所には多くの人が居住を求めるため。同じ面積で多くの人を住まわせるには高層化が必要不可欠だからに他ならない。

既存の共同住宅を建てなおす場合も、5階以下の事例でもあえてエレベーターを設置する事例がある。これは単なる環境整備に加え、高齢化対応施策であることも一因。高齢者の居住が増える中、階段のみでの昇り降りで難儀させられる物件は、優先順位を下げられ、避けられてしまうことになるからである。

高齢化に加え独り暮らし世帯の増加と共に、オートロック式の防犯システムの導入需要も増えている。こちらについては住宅・土地統計調査では前回2008年度からの調査結果が確認できるが、それによると直近2013年では共同住宅の31.8%が導入を果たしている。

↑ 共同住宅におけるオートロック式導入傾向(万戸)
↑ 共同住宅におけるオートロック式導入傾向(万戸)

共同住宅全体数が増えているが、それ以上にオートロック式の導入数は増えており、全体に占める比率は2008年の26.4%から5.4%ポイントほど増加している。オートロック式とひとくくりでまとめても中身は多種多様で、簡易的なものでしかなく防犯上はさほど役に立たないものから、警備員が駐在して監視カメラも常時回っており、厳しい監視体制におかれた中での稼働のものまで多種多様なため、導入されていれば良いというものでもない。また昔の公団住宅のように、その構造上導入が不可能な共同住宅もある。

しかし需要が増加している事実に変わりはないことから、今後も漸増の形でオートロック式の共同住宅は増加していくものと考えられよう。


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