四半期販売台数は全世界で360万台、今期販売目標760万台への進捗率77%…ニンテンドー3DS販売数動向(2015年度Q3)

2016/02/03 05:23

任天堂(7974)は2016年2月3日、2015年度(2016年3月期、2015年4月から2016年3月)第3四半期決算短信を発表した。売上は前年同期と比べて減少し、営業損益は増加したが、経常利益と純利益は前年同期から減じる形となった。決算発表後の記者会見では次世代ゲーム機のNXの開発が順調に進んでいる事や、スマートデバイス(スマートフォン)向けのゲームの第一弾「Miitomo(ミートモ)」を今年3月に発売する予定に変わりはない事も合わせて語られたが、今回はそれらの業績は脇においておき、現時点で任天堂の主力携帯ゲーム機の座を維持しているニンテンドー3DS(3DS LL、Newニンテンドー3DS(LL)、さらに海外では2DSまで含む。要は3DSファミリー)における販売状況の分析を、今回発表された最新の各種データを基に行っていく。

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全世界で四半期販売台数は360万台、Newシリーズがけん引


データの取得場所の解説や、今記事で対象となる機種(3DSシリーズ)の概要などは一連の記事まとめページ【定期更新記事:ニンテンドー3DS販売動向(任天堂)】で説明しているので、必要な場合はそちらを確認のこと。

今回短信の添付資料で発表された各種公開値を元に、同機の販売動向をグラフ化したのが次の図。言葉通り積み上げ型のグラフなので、一番上にあるのが直近四半期の値となる。時期が進むに連れて販売台数は波のような動きを示しながら漸減する傾向にあることから、上に行くほど幅は狭くなる。

↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)(-2015年12月)
↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)(-2015年12月)

現時点で発売開始からの累計販売台数は、全世界で5794万台。直近年度の第3四半期のみならば360万台、今年度累計台数では588万台。今年度開始時に設定されていた、今年度の販売目標760万台は、現時点では変わりはない。

大きく状況を動かす事象が無い限り、第3四半期は年末商戦の波に乗り、大きく売り上げを伸ばす。年間の4四半期のうち、もっとも大きなセールスが期待できる。今年度もそのパターンがパターンが繰り返され、前四半期より値を上乗せし、数字を底上げする形となった。

「3DSファミリー」の中身だが、少し前までは「日本に限らず世界全体で3DS LLの販売が大きな割合を占めている」といった状況だったが、1年前からは新ラインアップとしてNewニンテンドー3DS(LL)が加わったため、トレンドがそれらにシフトしつつある。今四半期では前四半期同様に、ほぼNew 3DS(LL)で占められる形となった。

↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)(2015年10月-12月期)
↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)(2015年10月-12月期)

(現時点では)海外専用機「2DS」はそれなりに健闘している。今年度累計ではアメリカで40万台、その他地域では51万台の売上が計上されている。【ようやく日本でも2DSが登場、初代ポケモンソフト付属で税別9980円】にもある通り、2016年2月27日から日本でも2DSが発売することとなったため、早ければ次四半期から日本の値も計上されることだろう。

未達度22.8%…長期的流れと販売目標に対する実績


続いて各種公開値を四半期(最初の期は発売時期の都合から1年間で仕切り)で区分し、各四半期における3地域の販売数を積み上げた形にしたのが次のグラフ。2011年度第1四半期の不調ぶり(全世界で72万台のみ)、そして値下げ効果と年末商戦効果により2011年度第3四半期が大きなセールスをあげた実態(836万台)、その反動で次四半期が再びセールスを落とした動向など、季節変動と各種販売方針で販売実績が大きく変化する様子が把握できる。また、大まかな流れとしては、年明けは鳴かず飛ばず、その後は少しずつ伸びはじめ、年末セールスで一挙に上昇するパターンが繰り返されている。これは3DSに限った話ではなく、多くのゲームハードに共通するパターン。見方を変えれば、いかにこの年末セール時にセールスを伸ばすかが、ゲームハードにおいては最重要の課題となる。

↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)(-2015年12月)(四半期推移)
↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)(-2015年12月)(四半期推移)

万台単位での概算ならば、今四半期は360万台で前年同期の499万台からは139万台の減少。明らかに失速しており、あまり好ましい状況とは言えない。

最終的な2015年度期における販売目標台数(760万台)に対する到達状況を換算したのが次のグラフ。

↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)(2015年4月-2016年3月期における目標販売台数760万台に対する達成状況)(2015年12月末時点での同期内販売累計)
↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)(2014年4月-2016年3月期における目標販売台数760万台に対する達成状況)(2015年12月末時点での同期内販売累計)

達成率はおおよそ77%。元々目標の多分は年末セールで穴埋めするパターン。しかしその勢いをもってしても、進捗は3/4程度でしかない。前年同四半期の進捗が79%で、結局その年度は3%の未達で終わった事や、年末セールスの勢いが前年よりも減退している事を合わせ考えると、目標達成はかなり難しい領域と考えられる。



今回発表された四半期決算短信において3DSシリーズに関しては、Newニンテンドー3DSシリーズが堅調な動きを示し、ソフトも多彩なジャンルが評判を集め、amiiboの販売が「勢いは衰えることなく全世界において好調に推移」との表現で説明されるなど、比較的順調な推移を示したことが語られている。今年度の今四半期までにおいて、フィギュア型が2050万体、カード型が2150万枚販売されたとの具体的値も計上されている。

3DSそのものは終了前期の900万台と比べて収縮された販売台数が目標値として掲げられ、その値に変更はなされていない。また、【任天堂とDeNAの業務資本提携とスマホアプリの展開、新ハードNXに関する所感】【任天堂とDeNAの資本業務提携、市場は短期的にはポジティブと判断】でも伝えた通り、これまでの戦略を大きく切り替え、スマートフォンをはじめとしたスマートデバイスへの進出も前四半期で発表されており、それについて3月末までには「スマートデバイス向けアプリ第一弾として『Miitomo(ミートモ)』の配信開始を予定しています」と言及している。

今年は3DSファミリーは、そして任天堂はどの方向へ走り、夢を見せてくれるのだろうか。色々な意味で今年は3DS、そして任天堂の転換点となる年になるかもしれない。


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