ソフトハード合わせて国内市場規模は3147億円、プラスダウンロードが79億円…CESA、2016年分の国内外家庭用ゲーム産業状況発表(最新)

2017/07/28 05:01

2017-0727社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は2017年7月24日、「2017 CESAゲーム白書(2017 CESA Games White Paper)」の発刊を公知すると共に、2016年における日本国内外の家庭用ゲーム(据え置き型に加えて携帯型も含む)市場の概要を発表した。それによると2016年の日本国内ゲームメーカーによる家庭用ゲームの市場規模(ハードとソフト双方)は3147億円であることが分かった。またそれとは別にダウンロードゲームソフトウェア市場は76億円であると推計されている。今回は発表されたデータを基に、各種状況を確認していくことにする(【発表リリース:「2017CESAゲーム白書(2017CESA Games White Paper)」発刊!】)。

スポンサードリンク


国内外市場規模としてのハード・ソフト別金額動向


CESAゲーム白書内では各種詳細なデータが記述されているが、誰もが閲覧できるリリース上では、ごく一部のみの値が明らかにされている。また2014年発表分(2013年分データ)からは2013年発表分(2012年分データ)までのように出荷額と市場推計規模ではなく、市場規模のみを掲載、さらに調査手法、設定、定義などを大幅に変更したため、2013年分以降のデータとそれ以前との単純比較はできなくなっている。2012年分までの累計データは【国内5000億円割れ・額面上で縮小続く市場…2012年の家庭用ゲーム総出荷額は1兆2334億円】を参考のこと。今回発表された2016年分は、新様式としての4年目の計測値となる。

まずはソフト・ハード別の市場規模。全体に占める比率も算出できるので、合わせてグラフ化を行う。なおこれらのグラフ上の値は、すべてリリースからの数字を基に再計算をしているため、末尾1ケタの値がリリース上のと異なる場合があることに留意してほしい。また、日本国内のソフトにはパッケージソフト1880億円に、ダウンロードゲームソフトウェア市場79億円を加算してある。

↑ 家庭用ゲーム市場規模(ソフト・ハード別、国内外合計)
↑ 家庭用ゲーム市場規模(ソフト・ハード別、国内外合計)

↑ 家庭用ゲーム総出荷額比率(ソフト・ハード別、国内外合計)
↑ 家庭用ゲーム総出荷額比率(ソフト・ハード別、国内外合計)

基準変更後のみのデータを抽出したため、多少間が抜けたグラフとなってしまった。2013年では大きく影響しそうな据え置き型ハードとしてはプレイステーション4が2013年11月15日から海外で、Wii Uが2012年11月から12月にかけて世界各国で発売されているものの、ハードによる市場規模は約4割に留まっている。他方2014年では日本で2014年2月22日からプレイステーション4が、2013年11月22日からは日本を除く世界各国でXbox Oneが、日本では2014年9月4日から発売されている。また携帯型ハードとしては、2014年には10月に日本で、11月にはオーストラリアで相次ぎNewニンテンドー3DS(LL)が登場しており、これが大きな底上げの材料となっている。

直近分となる2016年だが、2015年に続き据置型では(当時の)現行世代機のWii U、プレイステーション4共に新世代機への展開は無く、ソフト・ハード共に前年から下げ幅は大きなものとなった。新基準における2013年以降では、ソフト・ハードそれぞれ単独でも、合計の市場規模でも最少の値を計上している。Wii Uの後継機にあたるNintendo Switchが発売されるのは2017年3月であり、当然今回の2016年分では計上されていない。

国内外別の市場動向


続いてソフト・ハードを合わせた国内外別の動向。こちらも全体に占める比率も当方で独自に算出し、合わせてグラフ化を行い精査対象とする。

↑ 家庭用ゲーム市場規模(国内外別、ソフト・ハード合計)
↑ 家庭用ゲーム市場規模(国内外別、ソフト・ハード合計)

家庭用ゲーム市場規模比率(国内外別、ソフト・ハード合計)
↑ 家庭用ゲーム市場規模比率(国内外別、ソフト・ハード合計)

海外の市場規模の大きさが改めて浮き彫りとなる結果が出ている。2016年は2015年と比べ国内外共に市場規模は縮小したが、全市場に占める日本の市場比率は9.1%から11.1%と、2.0%ポイントの拡大を示す形になった。とはいえ国内外双方とも規模そのものは縮小しており、喜ぶような内情ではない。

日本の家庭用ゲーム市場の縮退が一目でわかるのが、今回の各種公開値をひとまとめにしたもの。同一基準で比較できる値が今回の2016年分も合わせ4年分の経過でしかないが、日本の市場規模そのものも合わせ、その動向が一目瞭然。

↑ 家庭用ゲーム市場規模(推測、億円)
↑ 家庭用ゲーム市場規模(推測、億円)

日本ではハード・ソフト共に規模縮小を続け、ソフトのダウンロード販売も前年2015年に続き2016年でも前年比マイナスを示している。海外では元々市場規模が大きく、さらにソフトは継続的な伸びを示していたが、それも2016年になって大きく落ち込み、ソフトに関しては2013年水準すら下回ってしまった。それでもまだ大きな差異がある国内外の市場規模も合わせ、昨今の家庭用ゲーム機の実情が如実に表れている感は否定できない。



2016年は2015年に続き、家庭用ゲームの国内市場規模において、縮小の歩みを続けている状況に変わりはないことが見て取れる。主な客層である若年層における急速なスマートフォンの普及が最大の原因であることはいうまでもない。同プレスリリースでもさりげにスマートデバイス(スマートフォン及びタブレット型端末)のゲームアプリ市場規模の推計値が出ているが、それによると日本国内だけで1兆1699億円。前年は9453億円だったことから、24%もの成長ぶりを見せている。またこの額は日本国内の家庭用ゲーム機におけるソフト・ハードを合わせた市場規模の約3.6倍となり、前年の約2.8倍からさらに差を広げる形となった。

有力タイトルも多数発売されている。2016年に限っても、ミリオンセラーは4タイトルも登場しており(100万本以上の出荷。同日発売で別バージョンのものは複数で1タイトルと換算)、決して勢いが減じているようには見えないのだが、総売り上げが落ちている現状からは、二極化と全体の縮小が同時に起きている感はある。

家庭用ゲーム機ならではの面白さ、楽しいひととき、話題を提供する機会はまだまだ多分にあり、スマートフォンやタブレット型端末にゲーム領域のすべてを家庭用ゲーム機が奪われるとは考えにくい。家庭用ゲーム機ならでは、家庭用ゲーム機だからこそできることも多い。

家庭用ゲーム機が市場、需要の動向を見極め、今後いかなる進歩を遂げ、形を変えていくのか。そのかじ取りの仕方により、今後の規模の縮小・拡大の動き方も変わってくるのだろう。上記で触れている任天堂の新世代ゲーム機Nintendo Switchが、どこまで市場のけん引役を果たすことになるのか、今後の動向を見極めたい。

一方で「ポケモンGO」の展開のように、家庭用ゲーム機メーカーも積極的にスマートフォンなどへのソフト提供へのかじ取りを見せる動きもある。少なくとも今後数年において、家庭用ゲーム機業界は、これまでとは異なる変化を見せるに違いない。それはデジタル系のエンタメそのものの変化とも表現できよう。


■関連記事:
【中高生はインターネットで何をしているのか、どれだけお金をかけているのか(2016年)(最新)】
【中学生から60代前半は携帯>>パソコンの時代…インターネット機器としての個人の携帯電話やパソコン利用率をグラフ化してみる(最新)】

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2017 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー