ソフトハード合わせて国内市場規模は3506億円、プラスダウンロードが174億円…CESA、2018年分の国内外家庭用ゲーム産業状況発表(最新)

2019/07/25 10:13

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2019-0725社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は2019年7月22日、「2019 CESAゲーム白書(2019 CESA Games White Paper)」の発刊を公知するとともに、2018年における日本国内外の家庭用ゲーム(据置型に加えて携帯型も含む)市場の概要を発表した。それによると2018年の日本国内ゲームメーカーによる家庭用ゲームの市場規模(ハードとソフト双方)は3506億円であることが分かった。またそれとは別にダウンロードゲームソフトウェア市場は174億円であると推計されている。今回は発表されたデータを基に、各種状況を確認していくことにする(【発表リリース:「2018CESAゲーム白書(2018CESA Games White Paper)」発刊!】)。

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国内外市場規模としてのハード・ソフト別金額動向


CESAゲーム白書内では各種詳細なデータが記述されているが、誰もが閲覧できるリリース上では、ごく一部のみの値が明らかにされている。また2014年発表分(2013年分データ)からは2013年発表分(2012年分データ)までのように出荷額と市場推計規模では無く、市場規模のみを掲載、さらに調査手法、設定、定義などを大幅に変更したため、2013年分以降のデータとそれ以前との単純比較はできなくなっている。2012年分までの累計データは【国内5000億円割れ・額面上で縮小続く市場…2012年の家庭用ゲーム総出荷額は1兆2334億円】を参考のこと。今回発表された2018年分は、新様式としての6年目の計測値となる。

まずはソフト・ハード別の市場規模。全体に占める比率も算出できるので、そちらもグラフ化を行う。なおこれらのグラフ上の値は、すべてリリースからの数字を基に再計算をしているため、末尾1ケタの値がリリース上のと異なる場合があることに留意してほしい。また、日本国内のソフトにはパッケージソフト1796億円に、ダウンロードゲームソフトウェア市場174億円を加算してある。

↑ 家庭用ゲーム市場規模(国内外合計、ソフト・ハード別、億円)
↑ 家庭用ゲーム市場規模(国内外合計、ソフト・ハード別、億円)

↑ 家庭用ゲーム市場規模比率(国内外合計、ソフト・ハード別)
↑ 家庭用ゲーム市場規模比率(国内外合計、ソフト・ハード別)

2013年では大きく影響しそうな据置型ハードとしてはプレイステーション4が2013年11月15日から海外で、Wii Uが2012年11月から12月にかけて世界各国で発売されているものの、ハードによる市場規模は約4割に留まっている。他方2014年では日本で2014年2月22日からプレイステーション4が、2013年11月22日からは日本を除く世界各国でXbox Oneが、日本では2014年9月4日から発売されている。また携帯型ハードとしては、2014年には10月に日本で、11月にはオーストラリアで相次ぎNewニンテンドー3DS(LL)が登場しており、これが大きな底上げの材料となっている。

2016年では2015年に続き据置型では(当時の)現行世代機のWii U、プレイステーション4ともに新世代機への展開は無く、ソフト・ハード双方とも前年から下げ幅は大きなものとなった。2017年ではWii Uの後継機にあたるNintendo Switchが3月に発売され、大いに市場は盛り上がり、ハードの市場規模は前年比で拡大。ソフトの売上の減少ぶりも最小限に留まった。結果、ハード対ソフトの市場規模比率は半々近くにまでハード側が伸びる形となった。

直近の2018年では特段大きな新ハードの発売機会はなく、ハードの販売額は減少。一方でソフトは大きく額を伸ばし、全体額を底上げする要因となった。比率も前年比で3.8%ポイントほど底上げしている。

国内外別の市場動向


続いてソフト・ハードを合わせた国内外別の動向。こちらも全体に占める比率も当方で独自に算出し、ともにグラフ化を行い精査対象とする。

↑ 家庭用ゲーム市場規模(ソフト・ハード合計、国内外別、億円)
↑ 家庭用ゲーム市場規模(ソフト・ハード合計、国内外別、億円)

↑ 家庭用ゲーム市場規模比率(ソフト・ハード合計、国内外別)
↑ 家庭用ゲーム市場規模比率(ソフト・ハード合計、国内外別)

海外の市場規模の大きさが改めて浮き彫りとなる結果が出ている。2018年は2017年と比べ国内の市場規模は縮小、国外市場規模は拡大したため、全市場に占める日本の市場比率は12.6%から10.8%と、1.8%ポイントの縮小を示す形になった。

日本の家庭用ゲーム市場の縮退が一目でわかるのが、今回の各種公開値をひとまとめにしたもの。同一基準で比較できる値が今回の2018年分も含めて6年分の経過のみだが、日本の市場規模の動向も併せて一目瞭然。

↑ 家庭用ゲーム市場規模(国内外別・種類別、億円)
↑ 家庭用ゲーム市場規模(国内外別・種類別、億円)

日本ではハード・ソフトともに規模縮小を続けている。2017年ではハードが飛躍的に増加したが、これは多分にNintendo Switchによるもの。Nintendo Switchが日本国内のゲーム市場にどれほどの勢いをつけたのか、その実情が分かる。そのNintendo Switchの火は海外でも同様で、ハードが大きく飛躍している。

直近の2018年では国内ではNintendo Switchの勢いも落ち着き、ソフトも前年比でマイナスを示したが、海外ではハードの勢いはそのまま、ソフトは大きく伸びる形となった。



同プレスリリースでもさり気なくスマートデバイス(スマートフォンおよびタブレット型端末)のゲームアプリ市場規模の推計値が出ているが、それによると日本国内だけで2018年では1兆3126億円。2017年は1兆3192億円だったことから、ほぼ横ばい。この額は日本国内の家庭用ゲームにおけるソフト・ハード、さらにはソフトのダウンロードを合わせた市場規模(3680億円)の約3.6倍に相当する。

有力タイトルも多数発売されている。2018年に限っても、ミリオンセラーは4タイトルも登場しており(100万本以上の出荷。同日発売で別バージョンのものは複数で1タイトルと換算)、決して勢いが減じているようには見えないのだが、総売上が落ちている現状からは、二極化と全体の縮小が同時に起きている感はある。

家庭用ゲーム機ならではの面白さ、楽しいひととき、話題を提供する機会はまだまだ多分にあり、スマートフォンやタブレット型端末にゲーム領域のすべてを家庭用ゲーム機が奪われるとは考えにくい。家庭用ゲーム機ならでは、家庭用ゲーム機だからこそできることも多い。

家庭用ゲーム機が市場、需要の動向を見極め、今後いかなる進歩を遂げ、形を変えていくのか。そのかじ取りの仕方により、今後の規模の縮小・拡大の動き方も変わってくるのだろう。

一方で「ポケモンGO」の展開のように、家庭用ゲーム機メーカーも積極的にスマートフォンなどへのソフト提供へのかじ取りを見せる動きもある。少なくとも今後数年において、家庭用ゲーム機業界は、これまでとは異なる変化を見せるに違いない。それはデジタル系のエンタメそのものの変化とも表現できよう。


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