気温が高めでコーヒーなどは売れるもたばこや雑誌の減退影響継続…2014年6月度のコンビニ売上高は既存店が1.9%のマイナス、3か月連続

2014/07/25 14:30

日本フランチャイズチェーン協会は2014年7月22日にコンビニエンスストアの同年6月度分統計調査月報を、同協会公式サイト上で公開した。それによれば協会加盟コンビニの同月度の売上高は前年同月比でマイナス1.9%となり、3か月連続してのマイナスを示すこととなった。コーヒーやカウンター商材は堅調な売れ行きを示しているが、たばこ、そして今回月では雑誌についても購入者減少の影響が続いており、これが全体の足を引っ張る形になったと協会側では見ている(【日本フランチャイズチェーン協会公式ページ】)。

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今調査の概要、調査対象企業などの詳細、分析記事のバックナンバーは、過去の記事をまとめたページ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】上で解説済み。詳しくはそちらを参照のこと。

主要項目における前年同月比は次の通りとなる。

●店舗売上高:既存店は3か月連続のマイナス、全店は16か月連続のプラス
全店ベース……+2.6%
既存店ベース…−1.9%

●店舗数(前年同月比)
+5.3%

●来店客数:既存店は4か月連続のマイナス、全店は39か月連続のプラス
全店ベース……+3.5%
既存店ベース…−0.9%

●平均客単価:既存店は3か月連続のマイナス、全店も3か月連続のマイナス
全店ベース……−0.9%(593.6円)
既存店ベース…−1.0%(586.0円)

●商品構成別売上前年同月比(全店ベース)
日配食品……+8.1%
加工食品……+1.7%
非食品………−1.6%
サービス……−2.8%
合計…………+2.6%

※既存店……1年以上営業中の店舗を指す(店舗増加による底上げでの数字上の誤差を防げる)

6月は降水量の面では前半が平年を下回り、後半は上回る地域が多く、コンビニへの影響という観点では足し引きゼロ的な感はある。気温の点では全国的に高めで、夏向け商材でのセールスに期待が持てる状況となった。これら気象状況も加味される形で、カウンターコーヒーや各種揚げ物をはじめとしたカウンター商材は堅調に推移しており、日配食品部門のプラス8.1%が光る形となった。

一方、コンビニのメイン商材としてこれまで主力牽引力であったものの、この数年勢いの減退著しいたばこと雑誌だが、今回月のレポートではその双方に関して特記事項が確認できる。いわく「たばこ・雑誌の購入者減少等の影響を受け」とのことだが、雑誌は中長期的な紙媒体の雑誌離れがコンビニ店頭売りでも進んでいることに加え、一部店舗での一部商品の店頭陳列からの引き上げも影響しているものと考えられる。

たばこは中長期的なたばこ離れに加え、4月に実施された消費税率改定に伴う、改定前の駆け込み需要でストックされた分の消費が続いており、新規購入者数が抑えられているのが、売り上げ低迷の要因。特記事項にはたばこではさらに「但し、たばこの売上高減少分を勘案すると、既存店売上高はほぼ前年並みまで回復している」との表記が見られるが、それはつまり「たばこの売上高減少分」が店舗全体の売上高の2%近い値を示していることに他ならない。どこまで消費税率改定によるものか、中長期的なたばこ離れによるものかは不明だが、いずれにせよたばこの売上減がコンビニにとって大きな足かせとなっていることに違いは無い。

各コンビニでもますます取扱い種類を増やしているプリペイドカードが順調なサービス部門はマイナス2.8%と前年同月比でマイナス。前年同月の値がプラス22.7%とケタ違いの上昇ぶりを示していたため、その反動によるところが小さくない。とはいえ、前年同月分からは減少していることに変わりは無く、留意が必要な動きといえる。

たばこのまとめ買いの反動が今なお続くコンビニの売上動向だが、コンビニそのものもその状況は十分以上に認識しており、もっとも期待できそうなルーキー的存在「カウンターコーヒー」への注力は続いている。例えば【セブン-イレブン限定・チョコ尽くしな「ビスコ<ダブルチョコ>」「コロン<ダブルチョコ>」発売開始】で伝えたセブン-イレブン限定のビスコとコロンは「(自社のカウンター)コーヒーと良く合う味わい」とのコンセプトで開発されたものであるし、本日付で別途紹介したファミリーマートの限定コラボ缶コーヒー「FamilyMart collection ボス ザ・エスプレッソ」も自社店舗について「カウンターコーヒーから缶コーヒーまで、コーヒーの選りすぐり店」的なブランド化を目指す一プロセスと見ることもできる。とはいえ、いますぐにたばこの売上減退分をすべてまかなえるだけのパワーはまだ持ち合わせていない。

7月以降は税率改定前の駆け込み需要の際に買い込んだたばこのストックも尽きてくるため、少なくともその点での需要減は無くなる。しかし購入価格の引上げによる購入性向の減退は維持され、中長期的なたばこ離れは継続中であることから、たばこの売り上げ減退の影響は多かれ少なかれ続く。一方、今夏は冷夏では無く平年並み、一部地域では猛暑となることが予想され、実際その気配が聴こえてくる状況であることも合わせ、カウンターコーヒーの売れ行きには期待がかかる。次月以降の動向が気になるところだ。


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