高値圏での値動き…田中貴金属、2016年上半期における投資用金地金などの取引量を発表

2016/07/14 09:58

田中貴金属は2016年7月13日、同社における2016年上半期(1月から6月)の投資用金地金、プラチナ地金の販売量と買取量の数値などを発表した。その内容によれば金価格はドル建てでは上昇したが、同時に円高が進行したことにより円建て価格は横ばいの4400円/グラム前後での推移となった。また(田中貴金属側による)金の買い取り量は減少し前年同期比で31.5%の減となった。また金の販売量は30.2%増加している。田中貴金属側では国内における平均価格が安定したことや、アメリカ合衆国の金融政策、イギリスのEU離脱問題などの経済的な不安定感を背景に、金が資産形成の選択肢の1つとしてより高いウェイトを配分された結果と分析している(【田中貴金属公式サイト】)。

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リリースによれば2016年上半期における金の平均価格は1グラムあたり4413円(税別、以下同)。昨年同期の平均価格4710円/グラムを300円ほど(マイナス6.3%)下回ることとなった。

↑ 田中貴金属における金(ゴールド)の販売・買取量指数の推移と金価格(指数は2001年の販売量を100とした時の値)(-2016年上半期)
↑ 田中貴金属における金(ゴールド)の販売・買取量指数の推移と金価格(指数は2001年の販売量を100とした時の値)(-2016年上半期)

2016年上半期の金価格動向は次の通り。中国経済の不安定感を背景とした同国株式の下落を背景に、世界的な株安の流れを受けて、安定資産としての投資先から金が注目されて上昇。その後アメリカ合衆国における利上げの機運が後退するとドル安基調が強まり、日本国内における金価格はさらに上昇し、3月11日には現時点で今年最高値の4655円/グラムを計上。そののち、株式市場の落ち着きにより一時的な値の下落が起きるが、イギリスのEU離脱問題でリスク回避のための金買いが起きて金価格は上昇。しかし同時に円高ドル安が進行しており、日本国内の金価格はさほど影響を受けず、横ばいで推移する形となった。

金地金の売買動向だが、前年同期と比べ、田中貴金属側から見た販売量、つまり一般客の購入量は30.2%増。田中貴金属側から見た買取量、すなわち一般客による販売量は31.5%の減少を示している。投資資金のシフト先として金が注目され、買いが大幅に増したと共に、売り足が遠のいたことが分かる。

今後の動向だが、イギリスの国民投票の結果に伴うEU離脱やそれに絡んだ同国内、さらにはEU全体の政治的な不安定感、それに連なる形での金融リスクの問題、他方FRB(米国連邦準備制度理事会)の利上げに係わる方向性、そして11月のアメリカ合衆国における大統領選挙の結果いかんでは波乱が生じる可能性は多分にあり、金価格に影響を与えるものと考えられる。

↑ 金税込小売価格(田中貴金属、グラム当たり円、月次平均)
↑ 金税込小売価格(田中貴金属、グラム当たり円、月次平均)

為替相場は先日のイギリス問題でポンド安に連れ大きく円高に動き、それに合わせて株式市場も低迷したが、昨今では少しずつ円安の動きへと舵を戻している。もっとも今後、上記の通りそのイギリスやアメリカ合衆国における火種が身近な形で確認でき、さらに中東、東南アジアでもそれぞれに小さからぬ火種はあり、それらがまた火の勢いを増す可能性は常に残されている。情勢の悪化が露呈することになれば、金価格そのものの上昇と為替の変動で、再び日本国内における金価格も荒い値動きをするに違いない。


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