女子高生は平均6時間超…小中高校生のケータイライフを利用時間から眺めてみる

2014/07/30 15:30

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大人ですら昼夜を問わず熱中してしまう、インターネットへの窓口となるスマートフォンや従来型携帯電話などの携帯電話。好奇心が旺盛で分別も大人と比べればまだ未熟であることが多い子供達にとっては、まさにブラックホール的な魅力を有していることになり、当然利用時間も冗長なものとなってしまう。デジタルアーツが2014年7月14日に発表した調査結果からは、現状の小中高校生の携帯電話利用時間事情を把握できるが、その実情には少々驚きを覚える人も少なくあるまい(【発表リリース:≪未成年の携帯電話・スマートフォン使用実態調査≫小学校低学年の約7割が自分専用の端末を所有、女子高校生の約8割が望まないサイトが表示された経験あり】)。


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携帯全体で3時間近く、女子高生なら6時間強


今調査は2014年6月20日から24日にかけて携帯電話(従来型・スマートフォンの少なくともいずれか一方)を持つ人に、インターネット経由で実施された。今件項目部分は小学生高学年・中学生・高学年の学校種類区分と男女区分で均等割り当てで行われており、有効回答数は618人。

回答者に一日あたりの携帯電話の利用時間を尋ねた結果が次のグラフ。全体では性別区分でも3時間未満で3/4を占めている。3時間超の利用時間は少数派。

↑ 従来型携帯電話・スマートフォンの1日あたりの使用時間(小学校高学年-高校生)
↑ 従来型携帯電話・スマートフォンの1日あたりの使用時間(小学校高学年-高校生)

↑ 従来型携帯電話・スマートフォンの1日あたりの使用時間(小学校高学年-高校生)(平均時間)
↑ 従来型携帯電話・スマートフォンの1日あたりの使用時間(小学校高学年-高校生)(平均時間)

時間分布からも女子の方が長時間利用している様相が確認できるが、平均時間を見るとその実情がはっきりとつかみ取れる。男子は全体で平均2.7時間、女子は3.1時間。小学生・中学生の間ではほとんど差異は無いものの、高校生になると2時間もの差が生じてしまう。また、スマートフォンの所有は利用時間に大きな影響を与える要因であることも分かる。出来ることが増え、楽しさも増すのだから、当然といえば当然の話。

女子高生の6.2時間は一日あたりの平均。いわゆる「ながら利用」があるとはいえ、女子高生の日常生活において、携帯電話がいかに深く浸透しているか(侵食しているか、という表現の方が適切かもしれない)がうかがいしれる。

男女・学校別で細分化


女子高生の利用ぶりを確認するため、男子・女子、さらには学校種類別に区分して利用時間分布を見たのが次のグラフ。縦軸は男女であえて統一している。

↑ 従来型携帯電話・スマートフォンの1日あたりの使用時間(小学校高学年-高校生)(男子、学校別)
↑ 従来型携帯電話・スマートフォンの1日あたりの使用時間(小学校高学年-高校生)(男子、学校別)

↑ 従来型携帯電話・スマートフォンの1日あたりの使用時間(小学校高学年-高校生)(女子、学校別)
↑ 従来型携帯電話・スマートフォンの1日あたりの使用時間(小学校高学年-高校生)(女子、学校別)

まず全体値では「少数派」とした3時間超の区分で、女子の方が棒の伸びが勢いよく、とりわけ高校生の値が高いことが分かる。6-9時間区分では男子高生は11.7%だが女子高生は21.4%、3-6時間区分でもそれぞれ17.5%・32.0%。これだけを見ても女子高生の値の高さが確認できる。

小学生ではほとんど差異は無く、中学生でもあまり変化は無い。高校生でこれまでの大きな差が出るのには、いくつかの原因が考えられるが、一つは男女間の成熟さの違いが高校生ではっきり出ること、そしてもう一つはスマートフォンの使用状況の違い。スマートフォン使用率は小中学生では男女の差はほとんど無いが、高校生では8.7%ポイントもの差が出ている。そして当然、スマートフォン使用者の方が、使用時間は長い。

↑ 従来型携帯電話・スマートフォンの1日あたりの使用時間(小学校高学年-高校生)(女子、スマホ保有別)
↑ 従来型携帯電話・スマートフォンの1日あたりの使用時間(小学校高学年-高校生)(女子、スマホ保有別)

スマートフォンは従来型携帯電話と比べて出来ることが桁違いに増える、従来型携帯電話は多分に防犯用として使われる事例が多く、インターネットなどでのアクセスをあまりしないパターンが多々あるなどの理由があるが、ともあれスマートフォン所有者は利用時間が長くなり、平均時間を底上げすることになる。



詳細は後日別途解説するが、利用時間がとりわけ長い女子高生は、単純に「ながら利用」だけでなく、言葉通り「寝る間も惜しんで」利用している状況が確認できる。健康上の影響・自覚症状も多分に報告されている。今後さらに事態の悪化は容易に想像できる以上、十分以上の注意が求められるのは言うまでもない。


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