10歳未満の子供にネットを使わせた一番の理由、「知育教育」「一緒に遊ぶ」それよりも…

2014/07/27 19:30

インターネットへ接続できる機器を子供に使わせる時には、保護者は多かれ少なかれリスクを抱え込むことになる。機材の破損はもちろん、トラブルを起こすコンテンツへのアクセス、夢中になりすぎて他の事柄をしなくなるなど、可能性を挙げればきりがない。それでも保護者達は子供が幼い時分から携帯ゲーム機やタブレット型端末、各種携帯電話を子供に与え、アクセスをさせていく。それではリスクを負ってまでアクセスさせる、その理由は何だろうか。デジタルアーツが2014年7月14日に発表した調査から、ゼロ歳から9歳までにおける子供達についての状況を確認していくことにする(【発表リリース:≪未成年の携帯電話・スマートフォン使用実態調査≫小学校低学年の約7割が自分専用の端末を所有、女子高校生の約8割が望まないサイトが表示された経験あり】)。

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「子供にせがまれた」が一番


今調査は2014年6月20日から24日にかけてインターネット経由で行われたもので、今件項目部分は未就学児から小学3年生の子供を末子に持つ保護者が対象。有効回答数は600人。保護者の男女比、子供の年齢区分(0-3歳、4-6歳、小学校低学年)でほぼ均等割り当て。

調査対象母集団の保護者に対し、自分の子供にインターネットへのアクセスを許可した(端末を貸した、所有させたを問わず)理由について聞いた結果が次のグラフ。複数回答だが最多回答項目は「子供にせがまれたから」だった。4割近い事例が該当する。

↑ 子供にインターネット接続機器を所有・使用させた理由(複数回答)(ゼロ歳-小学校低学年の子供を持つ保護者限定)
↑ 子供にインターネット接続機器を所有・使用させた理由(複数回答)(ゼロ歳-小学校低学年の子供を持つ保護者限定)

保護者の都合や思惑には関係なく、子供の求めに応じてとの意見が最多。どのような状況か具体的には示されていないが、子供の周辺環境で先行して利用する事例を見聞きしたり、自分が好きなコンテンツでネット経由で無いと取得できないものがあったり(例えば最近なら「妖怪ウォッチ」の動画が見たい、攻略情報が知りたいなど)さまざまな理由が考えられる。インターネットがもはやインフラと化している以上、他の事象をトリガーとしてインターネットの利用を望む状況は容易に想定される。

第2位は保護者側の理由「知育系コンテンツをさせたかった」で31.0%。お絵かき、絵本的なアプリ、パズル、さらには教育系の映像など、知的探究心・好奇心を充足させるコンテンツは数多い。それらを子供に体感させたい保護者が多いのも当然の話。

やや意外なのは「一緒に遊ぶため」の28.3%。親子の触れ合いのツールとして、純粋に対戦相手が欲しくて、子供をあやすための道具としてなど、こちらも色々な事情が思い浮かぶ。いずれにしても子供と共に遊ぶため、ネットにアクセスさせたことになる。近しい選択肢には「自分が他の事で手が離せない」があるが、こちらは子供一人(あるいは兄弟姉妹だけ)で遊んでもらうための、純粋なあやし道具としての利用ということになる。

父親は積極的に「共に遊ぶ」


これを保護者の性別、子供の世代区分別に見たのが次のグラフ。

↑ 子供にインターネット接続機器を所有・使用させた理由(複数回答)(ゼロ歳-小学校低学年の子供を持つ保護者限定)(父親、子供の年齢別)
↑ 子供にインターネット接続機器を所有・使用させた理由(複数回答)(ゼロ歳-小学校低学年の子供を持つ保護者限定)(父親、子供の年齢別)

↑ 子供にインターネット接続機器を所有・使用させた理由(複数回答)(ゼロ歳-小学校低学年の子供を持つ保護者限定)(母親、子供の年齢別)
↑ 子供にインターネット接続機器を所有・使用させた理由(複数回答)(ゼロ歳-小学校低学年の子供を持つ保護者限定)(母親、子供の年齢別)

父親・母親とも子供の成長と共に「子供と連絡を取りやすくする」「位置情報の把握」「塾・習い事で使う」が増加する。これは特に小学校に入ると子供の交友関係が広がると共に行動範囲も大きく拡大し、外にいる時間が長くなるのが原因。防犯的な意味合いで、子供向けの従来型携帯電話を子供に持たせる事例が急増するのも小学校に入ってからである。

それ以外の項目は大よそ歳と共に値を減らしていくが、父親・母親間で大きな差異が見受けられる。例えば「知育系コンテンツ」「一緒に遊ぶため」は父親では小学校になるとグンと減るが、母親ではそうでもない。「知育系コンテンツ」では母親はむしろ、小学生では増えるほど。教育サポート的な期待が母親には大きい事が分かる。他方同じサポートでも「お守役的な使い方」は父母ともに小学生になると激減する。

父親は子供が幼い時は「せがまれる」「知育コンテンツ」よりもむしろ「一緒に遊ぶ」の方が多く、子供とのコミュニケーションツールとしての利用を期待している。ところが母親では「せがまれた」が最多で、「知育系コンテンツ」「自分が他の事で手が離せない」が上位に来る。また「公共の場で静かにさせるため」の値も極めて高い。子供と共に利用するというよりは、子供を大人しくさせるためのツール的な認識があることがうかがえる。



インターネットもインターネットを使う端末も、いずれもインフラであり道具に過ぎず、それをどのように使うか、活かせるかは、結局のところ使い手次第ということになる。その判断を誤らせないためには、十分な知識と良識を使いこなせる判断力が必要になる。それが無い、足りない場合は、大人の手助けが欠かせない。

子供にせがまれた、知育コンテンツをさせたかった、自分が手を離せないためなどの理由で使わせる場合、往々にして保護者の目が行き届かない場所での利用となる。アプリケーションの上で妙な操作が出来ないような仕組みになっていれば話は別だが、子供は時として大人が想像できないようなことをやってしまう。くれぐれも注意を欠かさないようにしてほしいものだ。


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