テレビでインターネットはどこまで使われているのだろうか(最新)

2018/06/17 05:06

2018-06142011年7月にテレビのデジタル化(地デジ化)が行われたのに伴い、テレビ受信機の世界も大きな変化の時代を迎えている。ブラウン管タイプから液晶タイプへのシフトだけで無く、インターネット接続機能をはじめとしたスマートテレビ化により、テレビもまた単なるテレビとしての存在から、総合的なデジタル端末としての立ち位置を示しつつある。それではその新機能の一つ、インターネット接続機能はどれほど使われているのだろうか。その現状を総務省が2018年5月25日に詳細値を発表した「通信利用動向調査」の公開値を基に探ることにする(【発表ページ:通信利用動向調査】)。

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テレビのインターネット機能、どれだけ使われてる!?


今調査の調査要項は先行する解説記事【自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる】で解説済み。必要な場合はそちらを参考のこと。

次に示すのは各属性における、過去1年間にテレビでインターネットを利用したことがある世帯の割合。回答票選択肢には単に「テレビ」とのみあるが、インターネット接続機能を持つテレビでのインターネット利用を意味する。現状では多数のテレビがインターネットに接続できるタイプとなっており、実質的に「家庭用のテレビはインターネットへの接続ができるもの」として認識されているとの判断なのだろう。同様な設問設定としては家庭用ゲーム機が挙げられる。

全体では12.0%とあるので、全世帯のうち1割強がテレビを使ってインターネットを利用していることになる。

↑ テレビでインターネットを利用した世帯(世帯主年齢階層別)(2017年)
↑ テレビでインターネットを利用した世帯(世帯主年齢階層別)(2017年)

↑ テレビでインターネットを利用した世帯(世帯構成別)(2017年)
↑ テレビでインターネットを利用した世帯(世帯構成別)(2017年)

↑ テレビでインターネットを利用した世帯(世帯年収別)(2017年)
↑ テレビでインターネットを利用した世帯(世帯年収別)(2017年)

まず世帯主の年齢別だが、中年層の利用率が高い。30代をピークに20代から50代が15%超え。他方、60代以降でも1ケタ%台の利用率は維持されている。テレビによるインターネットと高齢者との相性はさほど悪くない、「ほとんど使われていないのでは?」といった世間一般のイメージよりはよいことが分かる。

世帯年収別では大よそ高年収の方が高い値を示している。多分に世帯年収と世帯主年齢は連動性があることを併せて考えると、やはり他のデジタル機器とは異なり、テレビにおけるインターネット機能は、高齢者にも門戸が広いことが想像できる。

とはいえ世帯構成別を見ると、高齢者が含まれる世帯における利用率は低めとなる。テレビそのものとの相性はよいとはいえ、そのテレビを用いてのインターネット利用となると、単純にテレビ観賞と比べればハードルは高いようだ。他方、特に子供がいる多人数家族における、娯楽・コミュニケーションツールとして、テレビでのインターネット機能が利用されていることを示唆する結果が出ているのは興味深い。家族の目の前でのアクセスとなるから、当然といえば当然なのだが。

テレビでインターネットにつないで何をしているのだろう


ここで気になるのは、テレビでインターネットに接続をして、具体的にどのようなことをしているのか。そこで利用者に具体的利用目的を聞いた結果が次のグラフ。

↑ インターネット上のサービスの利用目的(テレビでインターネットを利用している世帯限定、複数回答)(2017年)
↑ インターネット上のサービスの利用目的(テレビでインターネットを利用している世帯限定、複数回答)(2017年)

VOD(ビデオオンデマンド、要望に応じてその場で視聴できるタイプの映像)の配信番組がもっとも多く37.1%、番組の内容に関連する情報の閲覧が34.5%と続く。そしてウェブ利用が28.1%。自分が好きな番組を観たり、番組に関連する情報を確認してさらに造詣を深めたり、ウェブを巡回して普通にインターネットアクセスを楽しんだりと、多様な使い方をしている。

これを世帯主の年齢階層別に見たのが次のグラフ。

↑ インターネット上のサービスの利用目的(テレビでインターネットを利用している世帯限定、複数回答、世帯主年齢階層別)(2017年)
↑ インターネット上のサービスの利用目的(テレビでインターネットを利用している世帯限定、複数回答、世帯主年齢階層別)(2017年)

VODは大よそ若年層の方が高め、番組の内容に関連した情報は法則性は無し、ウェブ利用は30代から70代までの幅広い層で高めとなっている。世帯主の年齢が上の世帯でも、VODなどの配信番組や番組内容の関連情報、ウェブ利用はそれなりに使われているのが興味深い。また、テレビ電話では60代後半から70代前半で高めの値が出ているが、これは離れた場所に住んでいる親族との対話に使うのだろうか。

テレビでインターネットへのアクセス環境を整備し、利用ハードルを下げることで、インターネットの日常生活への普及もより進むかもしれない。もっともテレビが置かれている場所は大よそ家族皆が集まるような場所でプライベートな使い方は難しいため、利用スタイルは通常のスマートフォンやパソコン経由のような、個人利用の使い方とは少々異なる傾向を示すことになるのだろう。


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