デジタルテレビのインターネット接続機能はどれほど使われているのだろうか(最新)

2017/06/30 05:19

2017-06292011年7月にテレビのデジタル化(地デジ化)が行われたのに伴い、テレビ受信機の世界も大きな変化の時代を迎えている。ブラウン管タイプから液晶タイプへのシフトだけでなく、インターネット接続機能をはじめとしたスマートテレビ化により、テレビもまた単なるテレビとしてでは無く、総合的なデジタル端末としての様相を示しつつある。それではその新機能の一つ、インターネット接続機能はどれほど使われているのだろうか。その現状を総務省が2017年6月15日に詳細値を発表した「通信利用動向調査」の公開値を基に探ることにする(【発表ページ:通信利用動向調査】)。

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デジタルテレビのインターネット機能、どれだけ使われてる!?


今調査の調査要項は先行する解説記事【自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる】で解説済み。必要な場合はそちらを参考のこと。

次に示すのは各属性における、過去1年間にインターネット対応型テレビ受信機でインターネットを利用したことがある世帯の割合。全体では11.0%とあるので、全世帯のうち1割強がインターネットに接続できるタイプのテレビを使って、インターネットを利用した経験があることになる。

↑ インターネット対応型テレビ受信機でインターネットを利用した世帯(利用率)(2016年)
↑ インターネット対応型テレビ受信機でインターネットを利用した世帯(利用率)(2016年)

↑ インターネット対応型テレビ受信機でインターネットを利用した世帯(利用率)(2016年)(世帯構成別)
↑ インターネット対応型テレビ受信機でインターネットを利用した世帯(利用率)(2016年)(世帯構成別)

↑ インターネット対応型テレビ受信機でインターネットを利用した世帯(利用率)(2016年)(世帯年収別)
↑ インターネット対応型テレビ受信機でインターネットを利用した世帯(利用率)(2016年)(世帯年収別)

まず世帯主の年齢別だが、中堅層の利用率が高い。40代をピークに30代から50代がボリュームゾーン。他方、60代以降でも1ケタ%台の利用率は維持されている。インターネットテレビと高齢者との相性はさほど悪くない、「ほとんど使われていないのでは?」といった世間一般のイメージよりは良いことが分かる。

世帯年収別では概して高年収の方が高い値を示している。多分に世帯年収と世帯主年齢は連動性があることを合わせ考えると、やはり他のデジタル機器とは異なり、デジタルテレビにおけるインターネット接続機能は、高齢者にも門戸が広いことがうかがえる。

とはいえ世帯構成別を見ると、高齢者が含まれる世帯における利用率は低めとなる。テレビそのものとの相性は良いとはいえ、そのテレビを用いてのネット利用となると、単純にテレビ観賞と比べればハードルは高いようだ。他方、特に子供がいる多人数家族における、娯楽・コミュニケーションツールとして、インターネット対応型テレビ受信機でのインターネット機能が利用されていることを示唆する結果が出ているのは興味深い。家族の目の前でのアクセスとなるから、当然といえば当然なのだが。

テレビでネットにつないで何をしているのだろう


ここで気になるのは、デジタルテレビ放送でインターネットに接続をして、具体的にどのようなことをしているのか。そこで利用者に具体的利用目的を聞いた結果が次のグラフ。

↑ インターネット接続機能の利用目的(2016年、複数回答、インターネット対応型テレビ受信機でインターネット接続機能を利用している世帯限定)
↑ インターネット接続機能の利用目的(2016年、複数回答、インターネット対応型テレビ受信機でインターネット接続機能を利用している世帯限定)

番組の内容に関連する情報の閲覧がもっとも多く40.8%、ほぼ同率でVOD(ビデオオンデマンド、要望に応じてその場で視聴できるタイプの映像)の配信番組が38.3%。そしてウェブ閲覧が25.2%と続く。自分が好きな番組を観たり、番組に関連する情報を確認してさらに造詣を深めたり、ウェブサイトを巡回して普通にインターネットアクセスを楽しんだりと、多様な使い方をしている。

これを世帯主の年齢階層別に見たのが次のグラフ。

↑ インターネット接続機能の利用目的(2016年、複数回答、インターネット対応型テレビ受信機でインターネット接続機能を利用している世帯限定)(世帯主年齢別)
↑ インターネット接続機能の利用目的(2016年、複数回答、インターネット対応型テレビ受信機でインターネット接続機能を利用している世帯限定)(世帯主年齢別)

番組の内容に関連した情報は押しなべて高め、VODは20代はイレギュラーとしても(該当世帯数が27)、歳が上になるほど高い利用率を見せるようになる。ウェブの利用はともかく、テレビ番組そのものや番組に直接関わり合いのある情報は、高齢者も積極的にテレビを用いてネットを利用しているようだ。ただし、番組の予約や視聴までは難儀するようで(あるいは需要が無いらしく)、若年層ほど高い値を示す。テレビ番組とは直接関係のないオンラインゲームも同様。

インターネット接続機能を有するテレビでアクセス環境を整備し、利用ハードルを下げることで、いわゆる実況タイプのインターネット利用(パソコンやスマートフォンでチャット、掲示板、ソーシャルメディアに参加しながらテレビを視聴し、その内容についておしゃべりをすること)において、シニア層が強い関心を示し、利用するようになるだろうか。テレビ番組をより楽しくする手法の一つとしては有益に違いないのだが、VODや番組関連情報への取り組みは積極的であるものの、ウェブの利用率がいまいちであるところを見ると、難しいのかもしれない。


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