迷惑・架空請求メールに連動型広告、そして個人情報の漏えい…スマホやタブレットで遭遇したトラブル事案(最新)

2017/06/30 05:17

スマートフォンやタブレット型端末の猛烈な普及率の高まりに連れ、それらによるトラブル事案も増加の一途をたどっている。確率論的には利用者が増えれば事案数が増加するのは当然の話だが、それに加えてデジタル機器、インターネットへの利用に慣れていない人の利用も増えるため、トラブルの発生「率」の増加も懸念される。今回は総務省が2017年6月15日に詳細値を発表した「通信利用動向調査」の公開値を基に、インターネット利用の中でも特に昨今利用者が急増しているスマートフォン・タブレット型端末でインターネットを利用している人に限り、その現状を確認していくことにする(【発表ページ:通信利用動向調査】)。

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迷惑メール受信経験者は5割強


今調査の調査要項は先行する解説記事【自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる】で解説済み。必要な場合はそちらを参考のこと。

次に示すのは、スマートフォンあるいはタブレット型端末を使ってインターネットを利用している人における、その端末で経験したトラブルのたぐいを複数回答で尋ねた結果。回答時において過去1年との縛りは無いので、2016年中の1年間だけでなく、これまでに経験があるかなしかになる。

↑ インターネットを利用していて実際に経験したこと(スマートフォンまたはタブレット型端末でインターネットを利用する人限定)(2016年)(複数回答)
↑ インターネットを利用していて実際に経験したこと(スマートフォンまたはタブレット型端末でインターネットを利用する人限定)(2016年)(複数回答)

迷惑メール受信経験者は51.7%で約5割。最近はプロバイダやメール受信ソフト側のフィルタリング機能も充実・高性能化しており、低レベルのスパムメールは即時自動的にゴミ箱行き、あるいは着信すらされなくなっている。とはいえ網の目を潜り抜ける事例はいくらでもあり、フィルタをすり抜けるための技も高度化し、場合によっては一日何十件もその類のメールを目にする羽目になる(当方も今なお経験中)。また単純な迷惑メールだけでなく、「勝手に有料サイトを利用されたことになっていて、勝手に請求書的メールが届いた」的な架空請求のメールも増えている。

「ウェブ閲覧履歴などに関連する広告表示やメールの送付」は少々分かりにくいかもしれない。広告技術の一つとして、ブラウザの履歴をもとに利用者の利用性向を統計的に推測し、「より需要にマッチしたものを」との『好意』から、多様な広告展開がなされたり、さらにはメールで情報が送られてくる場合がある。メールは多分に利用側の選択で受け取り拒否はできるものの、ブラウザ上の表示広告に関しては難しい。中には関連する商品として、閲覧者には不愉快なものが表示されることもあり、迷惑メールと何ら変わりない体験となる。

一方本格的なトラブルともいえる「ウイルス感染」「フィッシング」「個人情報漏洩」は1%から4%台。ゼロではなく、確実に存在するあたり、これらの事案が実在し、自分の身の回り、自分自身に起きうることを再確認させられる。ただし「フィッシング」は質問票では「フィッシング」のみの表記で、補足説明として別票で「実在する企業からの正規のメールやウェブサイトなどに見せかけ、暗証番号やパスワードを入力させる詐欺的な行為を意味する」との説明があるか、そこまで目を通さずに回答をスルーしている可能性は否定できない。実受信率はもう少し高い可能性はある。

年齢で異なるトラブル発生率


この経験率を回答者の年齢階層別に見たのが次のグラフ。2つのグラフはそれぞれ縦軸の仕切りが異なることに注意。


↑ インターネットを利用していて実際に経験したこと(スマートフォンまたはタブレット型端末でインターネットを利用する人限定)(2016年)(複数回答)(年齢階層別)
↑ インターネットを利用していて実際に経験したこと(スマートフォンまたはタブレット型端末でインターネットを利用する人限定)(2016年)(複数回答)(年齢階層別)

全体では最多回答率となる迷惑メール受信だが、意外にも高齢層の回答率は低い(80歳以上のとびぬけた値はイレギュラーだろう)。メールそのものをチェックしていないのか、スマートフォンやタブレット型端末を利用し始めてからまだ日が浅く、経験するまでに至っていないのか、あるいはメールそのものを使っていないのかもしれない。アプリケーションのみの使用とのスタイルも十分ありえる。

興味深いのはウイルス感染の割合が50代以降、定年退職後の世代で伸びていること。好奇心旺盛で「さまざまな」サイトにアクセスするが、リスクへの構えは十分で無い、積極的な初心者的事例が多い状況が想像できる。

端末そのものを無くしてしまったり、盗難にあったとの事例は若年層が多い。特に20代は7.0%、14人に1人が経験している。行動範囲が広いため、出先で利用してそのままつい置きっぱなしにしてしまう、あるいはポケットなどから落ちてしまうなどのパターンだろうか。



余談ではあるが、やや気になったのが「ウェブ閲覧履歴等に関連する広告表示やメールの送付」(グラフ上では「ウェブ閲覧履歴関連の広告表示等」と表記)。他の項目と共に「トラブル的行為」として表記されている。今設問自身は「トラブル」との表記は一切なく単に「機器を利用していて実際に経験したこと」との説明のみであるが、何を意図してまとめられていることは明らか。つまり設問者、そして利用者にとっては、ウェブ閲覧の履歴に連動する形で広告が表示されたり、さらにはメールが送付される事象が、迷惑との認識が多分にあることを意味する。

システムの提供側は「良かれと思って」「便宜性の向上のため」のような理由を呈しているが、利用者側が必ずしもそのような受け止め方をしているとは限らない事実に、十分注意すべきではある。


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