800億円強の売り超しに転じる…海外投資家、4週ぶりの売り超し(14/07/03)

2014/07/03 16:30

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東京証券取引所は2014年7月3日付で、2014年6月23日から6月27日(6月第4週)分となる株式投資部門別売買状況を発表した。その内容によれば該当週に海外投資家が株を売った総額は5兆9201億8469万3000円なのに対し、買い総額は5兆8388億4046万5000円となり、差し引きで813億4422万8000円の売り超しとなった。これは先週から転じる形で4週ぶりの売り超しとなる。法人は売り超しに転じ、個人は売り超しを継続、証券会社は買い超しに転じている(【東証:投資部門別売買状況の発表リリースページ】)。


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6月23日から6月27日における各部門別の売買動向は次の通りとなる。

・法人……8500億6663万2000円/7348億4372万9000円(1152億2290万3000円売超)
・個人……3兆0580億0781万8000円/3兆0477億1968万8000円(102億8813万0000円売超)
・海外投資家……5兆9201億8469万3000円/5兆8388億4046万5000円(813億4422万8000円売超)
・証券会社……2059億0731万4000円/2073億3395万7000円(14億2664万3000円買超)
(それぞれ売り/買い(差し引き))

また、直近5週間における海外投資家の動向推移は次の通り。

5月26日-30日……177億8486万9000円売超
6月2日-6月6日……2515億5483万0000円買超
6月9日-13日……1412億4253万5000円買超
6月16日-20日……2534億4602万9000円買超
6月23日-27日……813億4422万8000円売超

今回計測週では相場観の手堅さからヨコヨコに推移した後、いわゆる「成長戦略」の発表で市場に材料出尽くし感や期待外れ感に伴う売りが生じるとの懸念、アメリカ市場の安値を受けての下げが不安視されたが、結局「成長戦略」そのものによる市場への影響はほとんどなく、手堅い推移となった。ただし金曜日には週末のポジション整理に加えて為替の円高化がマイナスに作用し、大きく下げる形で週末を迎えた。

気になる海外投資家の動向だが、前回週で「今回週程度の買い超しが続くのかもしれない」と言及したものの、いざフタを開けてみれば小規模ながらも売り超しに転じてしまった。やはり週最後の大きな下げ方が影響したのかもしれない。とはいえ売り超し額は800億円台に留まり、1000億円の大台を超えることは無かったのは、市場心理の上ではプラスとまではいかないが、マイナスを縮める材料位にはなるだろうか。

次回計測週、つまり現在進行週では、海外情勢は一時的停戦で鎮静化すると思われたウクライナ方面は停戦破棄で再び懸念材料としての温度が高まりを見せ、イラクを中心とした中東情勢も鎮静化の兆しは見せず、アジア諸国もダンスキャップ的な存在の国々による傍若無人な行動は継続中で、火が消える様子は無い。せっかく欧州方面の債務問題で、少しばかりながら日がさしてきたと思ったら……と頭を抱えている人は少なくあるまい。市場動向もまた、不安定な動きを続けることだろう。


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