住関品や衣料品で駆け込み需要の反動なお続く…2014年5月度チェーンストア売上高、前年同月比マイナス2.2%

2014/06/24 14:30

4月の消費税改定以降その営業成績動向がこれまで以上に注目されるチェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)業界だが、その業界団体である【日本チェーンストア協会】は2014年6月23日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2014年5月度分販売統計速報(月報)を発表した。それによれば2014年5月は食料品の一部部門で堅調さを示したものの、他の食料品、そして住関品や衣料品では消費税率改定前の駆け込み需要の反動がまだ残っており、売上総額の前年同月比は2か月連続のマイナスとなるマイナス2.2%(店舗調整後)を記録した(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。

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今データは協会加入の60社・9208店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は先月比で4店舗増、前年同月比で1141店舗増と大幅に増加している。売り場面積は前年同月比104.2%となり、4.2%ポイントの増加を示している。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映されて各店舗の実態を確認する際にぶれが生じないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されたもの。

■総販売額……1兆0593億4747万円(前年同月比97.8%、▲2.2%)

・食料品部門……構成比:63.1%(前年同月比99.3%、▲0.7%)

・衣料品部門……構成比:9.7%(前年同月比93.5%、▲6.5%)

・住関品部門……構成比:20.7%(前年同月比95.4%、▲4.6%)

・サービス部門…構成比:0.3%(前年同月比90.4%、▲9.6%)

・その他…………構成比:6.2%(前年同月比94.9%、▲1.4%)

食料品は備蓄性が
あるもの以外はほぼ復調。
住関品・衣料品共に
特需反動の影響が残るが
前月よりは改善。
構成比率は微少だが
サービスがさらに落ち込む。
食料品では果物の一部やきのこ類、うなぎ、海藻類、惣菜における焼き物など一部を除けば概して好調。特に畜産品では「不調」の表現が見当たらないほど。一方で調味料や食料油、冷凍食品、カンヅメ、米などの備蓄性のあるものは概して不調。税率改定前の駆け込み需要で調達したものを消費中で、新たに買い求める動きが減ったものと考えられる。

衣料品はシャツやパジャマなどは好調なものの、値が張るスーツなどが不調。住関品は鼻炎薬や殺虫関連は堅調なものの、夏向け商品(ボディケア商品など)は概して不調。また家電では液晶テレビ、エアコン、扇風機、掃除機、調理家電が不調、電動アシスト自転車なども伸び悩んでいる。先月と比べて「レコーダー」は抜けているが、家電は引き続き全般的な不調さが続いており、駆け込み需要の反動が大きかったことが分かる。

前回月に続き今回月でも、食生活にもっとも大きな影響を与えるであろう、そして食品価格のバロメーターとなる卵(鶏卵)だが、レポートでは「動きは良かった」と記されている。適切な価格帯に落ち着き、買い控えの動きも無くなったものと考えられる。一時期のような購入制限による割引セールの類は見当たらず、安定供給のありがたさを改めて実感できる。

前回月で特筆した、今年3月に発生した「消費税率改定直前の駆け込み需要」とその反動による4月以降の「駆け込み需要の反動による売り上げ減退」だが、食料品はほぼその影響は無くなったものの、衣料品と住関品ではなお絶対的な数字の上、さらには不調な商品項目の特性(長持ちするものほど不調の割合が多い)から、なお小さからぬ影響が残っているものと思われる。とはいえ、マイナスポイント数は確実に4月分から減少しており、このままのペースならあと数か月で特需反動による売り上げ減退はその姿を消し去りそう。とはいえ、元々チェーンストアは概して軟調な状態が続いていたことから、特需反動が無くなったとしても、業績が好調になるとは限らない。

なお売り上げ全体に占める構成比はわずか0.3%に過ぎないがサービス部門の売り上げが、前年同月比で9.6%ポイントのマイナスと、今回月の各部門別では最大の下げ幅を記録している。前年同月ではマイナス0.4%で、反動が生じたというわけでも無い。この部門は具体的には「旅行関連やチケット販売など」を意味しており、この分野が急速に縮小している可能性が示唆されている。多分にインターネット通販やコンビニの影響によるものと考えられるが、集客要因の一つでもあるだけに、額面以上に、全体に与える影響は大きい。今後の動向が気になるところだ。


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