「携帯やスマホ操作しながらテレビ観る」62.9%(2014年)

2014/06/19 11:30

機動性が高く多種多様な情報の出し入れが可能なスマートフォン、さらにそのスマホで便宜性がグンと高まるコミュニケーションサービスのソーシャルメディアの普及に伴い、「スマホ」「ソーシャルメディア」と他メディアとの組み合わせによる連動性、相乗効果を狙う動きが活発化している。中でも不特定多数が容易に利用でき、受動的要素が大きいテレビは、一番の連動可能性が高い媒体として注目を集めている。番組を観ながらのいわゆる「実況」は誰もが一度ならずとも経験しているはずだ。今回は2014年6月10日付で博報堂DYメディアパートナーズのメディア環境研究所が発表した「メディア定点調査」の最新版にあたる「メディア定点調査・2014」(抜粋版)をもとに、ソーシャルメディアの利用現状、そしてソーシャルメディアとテレビメディアとの連動関係などについて確認をしていくことにする(【発表リリース:博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所「メディア定点調査2014」】)。

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若年層が圧倒的なソーシャルメディア利用時間、今年はさらに伸びる


今調査の調査要項詳細や注意事項(年一ペースの定点観測だが、2014年からいくつかの項目内容に関する変更が行われている)は先行する記事【モバイルは大きく増加、ラジオ・新聞・雑誌は減少中…メディア接触時間推移(2014年)】で説明済み。詳しくはそちらを参考のこと。

次のグラフはソーシャルメディア(リリースには明記は無いが、Facebookやmixi、ツイッター以外に、厳密にはソーシャルメディアでは無いLINEなどのコミュニケーション系も含まれると考えて良い)の利用時間を記したもの。男女別では女性の方が、世代別では若年層の方が長い値を示している。しかも昨年からの変移では、概して若年層の方が大きな伸びが確認できる。

↑ ソーシャルメディア接触時間(2013-2014年、週平均、1日当たり、分)
↑ ソーシャルメディア接触時間(2013-2014年、週平均、1日当たり、分)

元々ソーシャルメディアは気軽なコミュニケーションを楽しむためのサービスであり、デジタル版・インターネット版の口コミ、おしゃべりなものと見なすこともできる。それらを好む若年層、特に女性が長時間利用するのも道理は通る。また今件発表結果では詳細は確認できないが、去年から今年にかけて大幅の時間が伸びた10代においては、その多分がLINEによるものと見て良さそうだ。

「ながら視聴」…相性の良いテレビと携帯・スマホ、ソーシャルメディア


次に示すのは、テレビ視聴と携帯電話(従来型とスマートフォン双方)との関係を示した項目について、当てはまるか否かを答えてもらったもの。いずれも多分に連動性に関する内容で、お互いにとってプラスとなる要件である。

↑ テレビ視聴と携帯電話との関係(2013-2014年)
↑ テレビ視聴と携帯電話との関係(2013-2014年)

「携帯操作しながらテレビ視聴」はほぼ2/3の62.9%。携帯電話の操作の中身は尋ねておらず、テレビ番組の内容とは多分に関わり合いのあるチャットをしている他に、関係の無いメールチェック、掲示板の書き込み、ゲームなどの可能性もある。テレビにかぶりつきでは無く、携帯電話を使いながらテレビを観る、典型的な「ながら視聴」のスタイルを意味している。すでにテレビはその多くが、「真正面から見据えてじっと注視しながら鑑賞する」ものから、「スマホなどを操作しながら鑑賞する」メディアへと移行しつつある。もっとも「ながら視聴」という言葉を広義にとらえれば、昔ながらの「カウチポテト」的な観賞スタイルもまた、「ながら視聴」には違いないのだが。

また、テレビ視聴がメインではあるものの、その番組内容で気になったことについて、即時携帯電話で調べる人は58.6%。テレビが双方向性メディアでは無く、一方向性であるための視聴者側の不満・不足感が、携帯電話で充足された形。

元々観るつもりはなかった、放送そのものを知らなかったが、ソーシャルメディアが「気付き」を与え、番組視聴のきっかけとなったという人も3割強に登る。携帯電話経由のインターネットへの情報配信が、視聴率向上に貢献するという具体例として注目に値する。

他方、テレビは半ば副要因、共通認識のためのテーマとして用いられ、その番組を観ながら関連する書込みをしたり、その書込みを読む経験を持つ人は20.6%。いわゆる「実況」的な行動様式だが、番組を観ている他の人達との一体感が、「あるある感」を覚えさせ、テレビ番組の内容を通じて一つになった気持ちさえ覚えさせ、代えがたい満足感・楽しさを味あわせてくれる。

これらテレビと携帯電話・ソーシャルメディアとの連動による行動性向は、いずれも昨年の調査結果と比べて大きく上昇している。これは多分にこの1年間でスマートフォン所有者の増加とソーシャルメディア利用者率の上昇が関係している(今件は調査対象母集団全体比の値である)。とはいえ、スマートフォン所有者、ソーシャルメディア利用者のうちどれだけ、ではなく、全体のうちどれだけの人たちがスマホとテレビを連動して使いこなしているかに注目したい以上、底上げの理由がスマートフォン所有率の上昇であろうが無かろうが、大きな問題では無い。

なお、いわゆる「実況」に該当する、「テレビ番組を観ながら、ソーシャルメディアで、その番組に関する書込みをしたり、書込みを読むことがある」との項目に関し、週一以上の頻度でしている人をカウントした結果が次のグラフ。

↑ テレビ番組を見ながら、ソーシャルメディアで、その番組に関する書込みをしたり、書込みを読むことがある(2014年)(週一以上)
↑ テレビ番組を見ながら、ソーシャルメディアで、その番組に関する書込みをしたり、書込みを読むことがある(2014年)(週一以上)

スマートフォンの所有率、ソーシャルメディアの利用率よりも大きな世代間格差が生じている。単にスマートフォンを持っているか否か、ソーシャルメディアを利用しているか否か以上に、若年層ほど、特に女性ほど「実況」を好む傾向があるようだ。具体的にどのようなジャンルの番組に対して今行為をして、いかなる具体的内容を読み書きするかまでは今調査結果では判明出来ない。だが、男女ともに好む番組放送中に、例えばツイッターで該当番組名を検索したり、ハッシュタグで追いかけると、興味深い動きが確認できそうではある。


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