教育費は本人世帯と社会全体、どらちが負担すべき? 諸国若者の考え方は…!?

2014/06/23 08:30

義務教育であるか否かを問わず、教育課程においては何かと費用がかかるもの。大学までの総費用を広義で算出すると数千万円に至るとの話もある。それら教育費の負担について、個々の世帯が担うべきなのか、それとも社会全体でサポートすべきなのか、日本でもしばしば論議が沸きおこる話。今回は教育費を負担してもらう立場にある各国の若年層を対象に、教育費の負担をどこに求めるべきかについて、2014年6月に内閣府が発表した意識調査【平成25年度 我が国と諸外国の若者の意識に関する調査】の公開内容から確認していくことにする。

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今調査の調査要項に関しては先行する記事の【日本の若者が抱えるネガティブシンキング、各国比較で上位独走!?】で詳しく記載している。そちらで確認のこと。

幼少時から成人に達するまでの教育にかかる費用について、その負担をどこに求めるべきか。大きく個人負担(本人やその親)と社会全体での費用負担(要は公的資金を投入し、本人の外見的な負担はゼロに近づけること)の2択、そして「分からない」も合わせて3つの選択肢を用意し、もっとも自らの考えに近いものを選んでもらった結果が次のグラフ。

↑ 教育にかかる費用を負担することについて基本的にはどう思うか
↑ 教育にかかる費用を負担することについて基本的にはどう思うか

珍しいことだが、この類の社会的事象への設問では中庸的・意識表明の留保を望む場合が多い日本の「分からない」は17.2%に留まっており、アメリカやイギリスの方が多い。そして本人や親が負担すべきとの答えも日本やアメリカが4割を超える高い値を示している。社会負担よりも個人負担の回答率が高いのも、この2国のみ。

韓国やイギリスは個人負担派が3割、ドイツやフランスは2割、スウェーデンに至っては1割に留まっている。これはひとえに各国の教育費負担の「実状」が大きな影響を及ぼしている。自らが住む国の実態、実情に沿った負担意識が、ほぼそのまま若年層の回答に連動しているともいえる。

次に示すのは別資料(教育指標の国際比較2013)をもとに描き起こした、全教育段階の累計から算出した、教育費における公財政負担(要は税金による負担)と私費(自腹。個人負担)の比率を示したもの。日本ならば全教育費の7割近くが公財政で、3割強が私費でまかなわれている。

↑ 学校教育費の公私負担区分(教育指標の国際比較2013から抜粋・作成)(全教育段階)
↑ 学校教育費の公私負担区分(教育指標の国際比較2013から抜粋・作成)(全教育段階)

最初のグラフにある、若年層が考える教育費の負担に関する考えと、各国の実情がほぼ連動している。具体的には公財政の比率が高い国ほど、社会全体で負担すべきとの声も大きくなる。

教育費の領域をどこまで含めるのか、その算出方法も合わせ、教育費の公的負担については冒頭でも触れた通り、日本でもたびたび論議に登る話ではある。特にその際、スウェーデンやフランスの事例がよく取り上げられるが、すべての国がそれらの国と同じでは無いこと、同時に9割以上を公的負担で支えている国が実際に複数存在することは、心に留め置くべきであろう。


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