若者の政治への関心度、日本は他国と比べて高い? 低い!?

2014/06/16 14:30

国会議員選挙が行われるたびに活発化する議論の一つに、若年層の政治参加問題がある。元々人口比でシニア層と比べて少なめな若年層だが、投票率が低いため、選挙への世代別意志反映度合いにはさらに差が広まり、それが政策の上でのギャップにもつながるというものだ。政府広報をはじめ各方面で啓蒙は続けられているが、相変わらず若年層の投票率は低迷し、政治意識は薄いようにみえる。それでは実態として、具体的に若年層は政治に関してどの程度関心を抱いているのか、そしてその度合いは他国と比較しても低いものなのか否か。2014年6月に内閣府が発表した、日本や諸外国の若年層を対象にした意識調査【平成25年度 我が国と諸外国の若者の意識に関する調査】の公開値を元に、その実情を確認していくことにする。

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若年層の政治関心度が高いドイツと韓国、低い日本


今調査の調査要項については先行記事の【日本の若者が抱えるネガティブシンキング、各国比較で上位独走!?】を参照のこと。

回答者に対し、今の「自国の」政治にどの程度関心があるかを尋ねたところ、関心度の一番高い値を示したのはドイツだった。関心派は合わせて7割近くに達している。

↑ 今の自国の政治にどの程度関心があるか
↑ 今の自国の政治にどの程度関心があるか

強度の強い関心を持つ人に限ると、アメリカ・イギリス・ドイツが高い値を示し、韓国・フランス・スウェーデンが続き、日本が唯一1ケタ台に留まっている。他方「どちらかといえば関心あり」の弱めな関心層はどの国でも4割前後と大きな差は無い。ただし、韓国とドイツはやや多め。ドイツはともかく韓国では「非常に関心あり」の値はさほど高い方ではないが、それなりの関心度合いを持つ人が多いことから、関心派の合計ではドイツに次ぐ値を示すことになる。

また韓国では「関心なし」という、完全な否定派の値ももっとも少ない。ドイツも似たような傾向を示しており、若年層の政治への姿勢はドイツと韓国で似たような姿勢にあるともいえる。

日本はといえば、強い強度の関心度は諸国中最下位。関心無し派は他国とあまり変わらないが、「分からない」との回答率はもっとも高く7.3%。他の設問同様、意思表明を苦手、嫌う人の多さが表れている。

「若者が関連する話は意見を聞いて」のみ高い日本


それでは具体的に、政策決定過程において各国の若年層はどのようなことを望んでいる、考えているのだろうか。否定、肯定、願望その他の要件を提示し、それに関して「そう思う」「どちらかといえばそう思う」「どちらかといえばそう思わない」「そう思わない」「分からない」の5選択肢の中から自分の考えにもっとも近いものを1つ選んでもらい、前者2つを肯定派としてカウントしたのが次のグラフ。



↑ 政策決定過程への関与(そう思う派)(各国比較)
↑ 政策決定過程への関与(そう思う派)(各国比較)

まずざっと見で気が付くのは、「子供や若者が対象の政策や制度はそれらの対象者の意見を聞くようにすべき」「私個人の力では政府の決定に影響を与えられない」以外における日本の値の低さ。特に1つめのグラフ項目に多い、積極的な参加姿勢において値が低く、政治への及び腰が見て取れる。しかしながら同時に「政策や制度については専門家の間で議論して決定するのが良い」との意見にも肯定派は少なく、相矛盾する意識が政策への思いにあるようにも見える(あるいは代議士任せ、ということだろうか。しかしそれは同時に代議士は素人であり専門家では無いとの認識をも意味してしまう)。

回答者が若年層であることから、「子供や若者が対象の政策や制度はそれらの対象者の意見を聞くようにすべき」の値は日本も含め押し並べて高い。これは見方を変えると、どの国でも満足できるようなレベルでは、子供や若者の意志が政策に反映されていないと、少なくとも若者自身が認識していることを示唆する。またドイツは他国と比べて「社会をよりよくするために社会における問題に関与したい」の値が高く、社会貢献意識が強いことが分かる。



他国との相対的、比較論としての話だが、日本の若年層は政治意識について他国と比べ、「関心は薄め」「積極的関与はしたくない」「でも専門家に任せるのもイヤ」との意識を強く持ち、一方で他国同様「自分達に関連する政策制度は自分らの意見を聞いてほしい」「自分一人では政府決定に影響など与えられない」との認識を抱いていることが分かる。

他方今グラフでは表現できなかったが、他の項目同様今件政策関連でも「分からない」の回答はほとんどの項目で日本が一番高く(唯一「私の参加により、変えてほしい社会現象が少し変えられるかもしれない」はスウェーデンが一番高く、日本はその次となっている)、中庸的、ぬるま湯的な意思の持ち方を好む日本人の特性が現れる結果となっている。

若年層の政治に対する無気力感、絶望感、あきらめ感は良く見聞きする話。その実情が今件調査結果からもにじみ出ているといえよう。もっとも「(若年層の)個人の力では政府の決定に影響を与えられない」とする認識は各国共通(アメリカとスウェーデンはやや低めだが)なので、あながち日本だけの問題ではないのかもしれないが。


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