各国比較・若者の心配事情、日本と韓国は悩める若者が多い!?

2014/06/12 11:30

内閣府が2014年6月に発表した、日本を含めた諸外国の若年層における意識調査の結果をまとめた報告書【平成25年度 我が国と諸外国の若者の意識に関する調査】には、日本の若年層における心理的な特性を中心に、各国の若者たちの物事への考え方の共通点や相違点を多種多様な面から見極めることができる、多彩なデータが収録されている。今回はその中から、心配事、悩み事に関する傾向を見ていくことにする。調査対象となった日本、韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデンの7か国では、韓国が一番多くの悩みを有し、次いで日本、そして意外にもフランスの値が高い状況が確認されている。

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調査要項に関しては先行記事の【日本の若者が抱えるネガティブシンキング、各国比較で上位独走!?】を参照のこと。

今回スポットライトをあてるのは「悩みや心配事の有無」。提示した事柄に関して心配や悩み事があるか否か、どれ位あるかについて、「心配」「どちらかといえば心配」「どちらかといえば心配では無い」「心配していない」の4選択肢の中から1つを選んでもらっている。次以降のグラフはそのうち前者2つ「心配」「どちらかといえば心配」、つまり心配派を合算した値である。また「進学」は在学中の人、「仕事」は就労者限定の回答。

まずは主に自分自身のことについて。



↑ 次の事柄についてどれぐらい心配か(心配派合計)(各国比較)
↑ 次の事柄についてどれぐらい心配か(心配派合計)(各国比較)

全般的な傾向としては、韓国の値がずば抜けて高く、それに日本が続く傾向があること。上記8項目ではすべて韓国がトップにつき(つまり韓国の若者が一番これらの事柄について悩みや心配事を抱えている)、次いで日本が続いている。その他西洋諸国では概して低い値が出ているが、いくつかの項目でフランスが他の国より高い値を出しているのが目に留まる。

個々の項目別で見ると(縦軸の区分は統一している)、自分の内面的な事柄、「健康」「容姿」「性格」は幾分低めで、特に西洋系の国では低い値に留まっている。他方、成人に達して就労を果たした以降の話、「就職」「仕事」、さらにはそれらを含めた「自分の将来」のような、今後について不安を覚える意見が多く、特に日本と韓国では高い値が出てしまっている。若年層の就労問題は先進諸国共通の問題ではあるが、それについても国毎に当事者の若者における認識には、多分な差が出ていることになる。

続いて自分自身の事では無く、周辺に関する事象。「お金」は本人の問題でもあるが、多分に周辺、具体的には同居世帯内の家族などの影響も受けやすいため、こちらに区分している。

↑ 次の事柄についてどれぐらい心配か(自分の周辺事象)(心配派合計)(各国比較)
↑ 次の事柄についてどれぐらい心配か(自分の周辺事象)(心配派合計)(各国比較)

自分自身に対する悩みや心配と比べると、国ごとの差異があまり無い。とはいえ、韓国が一番多く、日本がそれに続いているという図式には変わりがない。また「家族」「異性との交際」では大人しい値に留まっているが、「お金」「政治や社会」の点ではやはりフランスが他の西洋諸国から抜きんでて高い値を示しているのが興味深い。とりわけ「政治や社会」では、フランスは日本を抜いて韓国に次ぐ立ち位置にある。逆にイギリスが低めな値に留まっているのも興味深い。



「日本の若者は政治や社会に対する関心が薄い」との話をよく見聞きする。しかし今件調査の結果に限れば、少なくとも他国同様、注意関心を寄せて悩み、心配していることが分かる。無関心、無頓着であれば、心配をしたり悩むこと自体をしないからだ。

ただしその思いは非常に複雑なもの。詳しくは後程精査することになるが、日本の若者は他国と比べ、政策決定に自らが関与することは望まないが、専門家の間で決定してしまうことにも異論を唱えており、しかも社会そのものの構造の複雑さから関与を拒む傾向も強い。要は関心が無いわけではないが、何をすれば良いのか戸惑っている状態に見えてくる。日本の若年層の間に蔓延しているとされる政治不信の原因も、この辺りの心理状況から、その理由が分かるかもしれない。


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