前回週よりは減ったが7000人超え…熱中症による救急搬送人数は1週間で7079人(2018年8月6日-8月12日)(最新)

2018/08/14 10:23

2018-0807総務省消防庁は2018年8月14日、同年8月6日から8月12日の一週間における熱中症による救急搬送人数が7079人(速報値)であることを発表した。今年分は4月30日から熱中症による救急搬送人数の調査を始めており、消防庁が掌握している累計人数は7万8345人(速報値)となっている。初診時に熱中症を起因とする死亡者は今回週では6人が、3週間以上の入院加療が必要な重症判定を受けた人は115人が確認されている(【消防庁:熱中症情報ページ】)。

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↑ 熱中症による救急搬送状況(週単位、速報値、人)(2018年)
↑ 熱中症による救急搬送状況(週単位、速報値、人)(2018年)

↑ 熱中症による救急搬送状況(速報値、人)(2018年8月6日-8月12日)
↑ 熱中症による救急搬送状況(速報値、人)(2018年8月6日-8月12日)

↑ 熱中症による救急搬送状況(年齢区分比率)(2018年)
↑ 熱中症による救急搬送状況(年齢区分比率)(2018年)

昨年に続き今年の夏も法的拘束力のある電力使用制限令、または数字目標のある節電要請、さらに数字目標無しの節電要請ですら発せらないこととなった。しかし震災から7年が過ぎた今なお、電力需給の観点で不安な状況が継続していることに違いは無い。

また気象庁が発表している夏季予報では、4月末時点で全国的に高めの気温となる可能性が高いとの話が出ていた(【季節予報(夏 6-8月)(気象庁、ウェブキャッシュ)】)。降水量はほぼ平年並みとの予想とも勘案し、熱中症リスクに関して警戒をしなければならない。またここ数年は気温の上昇が早めに生じ、5月から、特にゴールデンウィーク前後において、熱中症で救急搬送される人が多分に確認されている。

↑ 季節予報(夏 6-8月)(4月末時点、気象庁)
↑ 季節予報(夏 6-8月)(4月末時点、気象庁)

そこで消防庁では【熱中症の搬送者数報告は今年も5月から】にある通り、昨年と同じように今年は熱中症に係わる搬送者の調査とその結果報告について、4月30日から開始して逐次報告を行うことになった(終了日は9月30日)。

↑ 消防庁の熱中症精査報告開始に関する案内
↑ 消防庁の熱中症精査報告開始に関する案内

今回発表された各種値は今年の分としては第15週目のものとなる。現時点では速報値であり、今後逐次確定値に切り替えられることになる(確定値は速報値よりもいくぶんの増加がなされることが多い)。

今回計測週では前半は一部で不安定な天候を見せながらも全般的には夏の暑さが戻り、各地で真夏日、猛暑日を観測、気象庁も6日付で東西日本で8月中は高温が続くとの「東日本と西日本の長期間の高温に関する全般気象情報」を発している。他方、台風13号が関東地方を直撃する形で上陸し、東北に抜けるまでの間に、東日本を中心に雨をもたらす形となった。その後、再び晴れ間と暑さが戻ったのもつかの間、南から接近する台風14号や気圧の谷の影響で沖縄から関東にかけて雨が降り、お湿りの週末となった。

昨今気象に係わるニュースで度々登場したエルニーニョ現象やラニーニャ現象だが、直近の気象庁の監視速報【エルニーニョ監視速報(No.311)について 】によれば、「エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常の状態」「今後、夏は平常の状態が続く可能性が高く(70%)、秋はエルニーニョ現象が発生する可能性は60%、平常の状態が続く可能性が40%程度」とのこと。現状では夏の気候に影響はなさそうだ。

地域別では東京都の596人をはじめ、愛知県の595人、大阪府の487人、神奈川県の409人など、人口密集地域で多くの救急搬送人数が計上されている。特に東京都は8月7日から8日にかけて天候が崩れ、最高気温が30度を割り込んだにも関わらずの地域別最高値計上であり、台風などの影響が無ければ、東京都の、そして全国の救急搬送人数はさらに大きな値を示したであろうことは容易に想像ができる。

↑ 東京都の最高気温と天候(2018年8月6日-8月12日)
↑ 東京都の最高気温と天候(2018年8月6日-8月12日)

↑ 大阪府の最高気温と天候(2018年8月6日-8月12日)
↑ 大阪府の最高気温と天候(2018年8月6日-8月12日)

↑ 熱中症による救急搬送状況(救急搬送人数上位都道府県、人)(2018年8月6日-8月12日)
↑ 熱中症による救急搬送状況(救急搬送人数上位都道府県、人)(2018年8月6日-8月12日)

消防庁では今件熱中症の救急搬送者の統計ページにおいて、熱中症対策のリーフレットを配布している。また、関連省庁の熱中症に係わるページへのリンクも配し、さまざまな官公庁の対策状況や情報を確認できる。各自治体でも情報提供を展開中(一例:【熱中症に注意しましょう(横浜市 健康福祉局)】)。

↑ 熱中症の応急手当。上記記載の消防庁配布によるリーフレットから
↑ 熱中症の応急手当。上記記載の消防庁配布によるリーフレットから

環境省では熱中症対策の一環として発表している暑さ指数(WBGT)予想値・実況値の情報提供について、4月20日から開始している。今件情報はパソコン向けだけで無くスマートフォン用、従来型携帯電話用にも提供されている(【環境省熱中症予防情報サイト】【環境省熱中症予防情報サイト(スマートフォン用)】【環境省熱中症予防情報サイト(従来型携帯電話用)】)。

↑ 環境省熱中症予防情報サイト(スマートフォン用)
↑ 環境省熱中症予防情報サイト(スマートフォン用)


電力需給の観点では電力使用に関する制限の類が行われなくなったのは幸いだが、電力需給に関する警戒心は今なお持っておく必要があることに違いは無い。また電気代の生活費への負担懸念から、冷房機器の利用を避ける心理が働き、ただでさえ気温の変化への反応が鈍い高齢者の熱中症のリスクが上乗せされることは容易に想像ができる(【熱中症とクーラー利用の関係、ちょっと見えてきた】【高齢者の熱中症のリスクは「エアコンあるけど使わない」が多分にあった、その調査結果を確認】との話もあり、高齢者のエアコン忌避は単に節約心によるものだけとは限らない)。

すでに8月に入り、お盆休みの真っ最中。多くの学校も夏休みに入っている。老若男女を問わず、熱中症のリスクに留意しなければならないのは言うまでもない。熱中症に関する正しい知識、ノウハウを再確認し、自分自身はもちろん周囲の人も併せ、無理をせず・させず、健康管理に留意してほしいものである。「外出中止」「命にかかわる暑さ」などのフレーズがニュースで飛び交う状況である以上、意地や体面よりも命こそが大切に違いない。


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