6割は携帯の通話定額「いらない」、理由は「通話しない」「無料アプリで十分」

2014/06/02 08:30

楽天リサーチは2014年5月30日、携帯電話の利用料金に関する調査結果を発表した。それによると調査対象母集団においては約6割の人が携帯電話の「通話」料金の定額制サービスについて必要性を感じていないことが分かった。その理由としては「通話をあまりしない」「通話の利用実料金が定額料金よりも安い」ことなどが上位に挙げられている。また若年層では無料通話サービスを利用していることを理由に挙げる人が多くみうけられる(【発表リリース:楽天リサーチ、「携帯電話料金に関する調査」を発表】)。

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「通話料金定額サービス」要らない人は6割


今調査は2014年5月19日から21日にかけて、15歳から69歳の男女に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1200件。世代構成比は10歳区切りで均等割り当て。男女比は非公開。

昨今では他社比におけるサービスの充実性をアピールするため、携帯電話事業者各社はさまざまな料金体系を提供している。その一つが通話料金の定額制。結局大手三社の料金体系は横並びとなり、基本料金としてはスマートフォンなら2700円、従来型携帯電話なら2200円(いずれも月額)というのが実状。

この「定額通話料金サービス」について、その必要性を尋ねたところ、必要だと感じている人は4割程度に留まっており、6割は「必要性を感じられない」と答えていることが分かった。

↑ 通話料金が定額になるサービスは必要か
↑ 通話料金が定額になるサービスは必要か

従来型携帯電話にしてもスマートフォンにしても、携帯電話であることに違いは無い。通話をするのがメインの機能のはずだから、その通話をいくら利用しても料金に変化は無いというプランは魅力的なはず(例えるなら朝食時間帯の学食が定額で食べ放題のようなものだ)なのだが、魅力を覚える人は案外少ない。今件調査の過去における経年データが無いので他調査の結果などを元にした推測になるが、以前と比べて携帯電話における通話の重要性が低下したため、必要性を覚える人も少なくなっているのだろう。

通話をあまりしないから定額制は要らない


それではなぜ通話料金定額制について、必要性を感じない人が多いのか。「必要ではない」との回答者(全体の60.8%)にその理由を聞くと、なるほど感を覚えさせられる。

↑ 定額通話制サービスが必要で無いと思う理由(「あまり必要で無い」「まったく必要で無い」と回答した人限定)(複数回答)
↑ 定額通話制サービスが必要で無いと思う理由(「あまり必要で無い」「まったく必要で無い」と回答した人限定)(複数回答)

最上位の回答は「通話をあまりしない」で57.8%。逆算すると60.8%×57.8%=35.1%で、少なくとも全体比で35%の人は「携帯電話ではあまり通話をしない」ということになる。他の調査でも携帯電話における「携帯する電話としての機能」がメインからサブになりつつあるという実態が浮き彫りにされているが、今件調査でもそれを裏付ける結果が出ているといえる。

またこれに類する回答が次点の「現在の通話料金が設定金額より安い」で40.5%。例えばスマートフォンで月額2700円の通話定額制に加入しても、通話の利用実料金(定額制を使わなかった場合の料金)が1000円や2000円に留まっていたら、定額制の必要性は無いと判断しても当然の話。先の「朝食時間帯の学食が定額」の例なら、元々朝食をほとんど食べない人にはメリットが見いだせないのと同じではある。

要はトップにしても第二位にしても、「携帯電話で通話を(あまり)しないのだから、得をするどころか逆に損をする。従量制の方が安くつく」ということだ。

続いて「無料通話サービスを利用」がほぼ1/4。これはLINEなどで利用できる無料通話アプリの利用を意味する。通話そのものをしないから、との意見に比べれば少数派だが、無視できない影響力を有していることに違いは無い。

特に「無料通話サービスの利用」は、若年層で大きな影響力を有する。

↑ 定額通話制サービスが必要で無いと思う理由(「あまり必要で無い」「まったく必要で無い」と回答した人限定)(複数回答)(世代別)
↑ 定額通話制サービスが必要で無いと思う理由(「あまり必要で無い」「まったく必要で無い」と回答した人限定)(複数回答)(世代別)

「無料通話サービスを利用」の回答率は10代・20代でスバ抜けて高い。特に10代に限れば、「通話をあまりしない」「現在通話料金が設定金額より高い」すら超えてトップの理由についている。10代は通話をしないわけではなく、むしろ積極的に通話を使う傾向があるが、実質無料で出来るLINEアプリなどのような無料通話サービスが使えるので(それで満足しているので)、通話定額制のプランの必要性を感じない人が多数に及ぶ次第である。

例えばLINEの無料通話アプリは、LINEでつながっているもの同士でないと使えないという前提がある。LINEの普及率は若年層が高く、また若年層の交友関係では、通話する間柄はLINEでつながっている者同士でほぼイコールとなる。通話定額制を使う必要性などほとんど無いのも当然というものだ。

他の調査結果ではコミュニケーションサービスの利用実態として、若年層、特に未成年者はLINE、歳を重ねるとツイッターやFacebookに移行するという傾向がある。LINEを使う≒通話は無料アプリで充足≒通話定額制は不必要という図式が、今後時間の経過と共に成人化した若年層から少しずつ上の年齢にまで広がるのか、それとも時間が経過しても「未成年はLINE中心」に留まるのか。言い換えれば「LINEを使った未成年者は成人になってもLINEを中心に使い続けるのか」注目したいところだ。

もし後者なら「無料通話サービスを利用するので、定額通話制は不必要」の理由回答が、今後は30代以降にも増えて来る。結果として定額通話制そのものを不必要とする意見も、底上げされるに違いない。


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