0.4%ポイント前年同期から悪化、過去二番目の高水準に…大学生の2019年4月1日時点での就職率は97.6%に

2019/05/17 11:19

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2019-0517厚生労働省は2019年5月17日、2018年度(平成30年度、2018年4月1日から2019年3月31日)における大学や短期大学、高等専門学校、専修学校の新卒者就職状況に関する最新調査結果を公開した。その発表資料によれば2019年4月1日時点の大学卒業者の就職率(就職希望者に対する就職者の割合)は97.6%となり、昨年同時期と比べ0.4%ポイントの減少(悪化)が見られたことが明らかになった(【平成31年3月大学等卒業者の就職状況を公表します 大学生の就職率は97.6%(4月1日現在)と、引き続き高水準を維持】)。これは同時期におけるデータが取得可能な2000年3月(末)卒業者以降の記録の中では、2018年3月(末)卒業者が2018年4月1日時点で示した97.6%に次ぐ、過去二番目の高水準の値となる。

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過去二番目の高水準値


公表された調査結果によると、2019年4月1日時点で大学生の新卒者による就職率は97.6%となり、前年同期の97.6%と比べて0.4%ポイントのマイナスとなった。つまりそれだけ同じ時期における就職内定状況が悪化したことになる。

↑ 大学など卒業者の就職率(2019年4月1日時点と2018年同時期)
↑ 大学など卒業者の就職率(2019年4月1日時点と2018年同時期)

今回発表された4月1日時点における就職率は労働市場や景況感を反映する形で、前年度よりは下がってしまったが高水準な値が出ている。全体の97.6%は同じタイミングの時期の調査を始めた・公開値としてデータが取得可能な2000年3月(末)卒業者分以降、2018年4月1日時点で示した98.0%に次ぐ、過去二番目に高い値となる。

↑ 就職率(大学・全体)(各年4月1日時点)
↑ 就職率(大学・全体)(各年4月1日時点)

高等専門学校は専門技術に特化し、企業側もその技術を頼りに求人を行うため、内定を出しやすい、囲い込みやすいのが、高就職(内定)率の主要因。企業側の「即戦力優遇主義」が多分に反映され、他の学校種類と比べて高い就職(内定)率が出る。今回もその実情が反映された結果が出ている。

国公立と私立大学、男女別で確認


今回発表された就職率のうち大学(国公立・私立の合計、個別)にスポットライトを当て、男女別にその動向を確認したのが次のグラフ。

↑ 国公立・私立大の男女別就職率(2019年4月1日時点と2018年同時期)
↑ 国公立・私立大の男女別就職率(2019年4月1日時点と2018年同時期)

今グラフで対象とした区分において、前年同期比では私立大の男性がプラス0.1%ポイントを示した以外はすべてマイナス。もっとも下げ幅は限定的なもので、事実上誤差の範囲と見てもよい。就職市場が男女を問わずによい状況であると見て問題は無いだろう。

中期的な就職(内定)率推移から就職戦線の動きを推し量る


厚生労働省が定期的に発表している今件就職(内定)率において、過去のデータを逐次抽出し、(金融危機ぼっ発直前からの動向を推し量るため)過去14年間における動向をグラフ化したのが次の図。リーマンショック後は下げ続け、2011年3月卒分を底とし、それ以降は少しずつ回復基調にある状況が容易に把握できる。それゆえに、2015年における解禁日の大幅後ろ倒しに伴い就活学生側に混乱が生じ、(その2年前の同時期の値64.3%と比べればまだ上だが、)内定率の改善状況が一時的に足踏み状態となってしまったのは残念でならない。

↑ 就職(内定)率(大学・全体)(-2019年4月1日)
↑ 就職(内定)率(大学・全体)(-2019年4月1日)

今回対象となった4月1日時点の結果は2016年3月卒(4月1日時点)の97.3%以降、97.0%を超えたままの値が維持されており、事実上天井の状態にある。それぞれの年度の4月1日より前の時期の内定率がほぼ上昇を続けている実情は、早め早めに企業が人材を確保しようとする姿勢、雇用市場が就業希望者にとってよい方向に進んでいることをあらためて実感させる。

大学生などの就職(内定)率は、その時の経済状態や企業の景気判断、とりわけその時点の景況感では無く、今後の見通し的なものと深い関係にある。現在景気がよくても、今後の見通しに不安があれば、わざわざ人材を増やしてリスクを底上げする酔狂さを持つ企業はさほど多くない。逆に企業の先行きが明るければ、それを見越して事業拡大を図るため、人材の追加確保に勤しむことになる。

つまり学生諸子の就職率を底上げし、安定化させるには、(非常に大雑把な話ではあるが)景気回復こそが一番の対策となる。それとともに安易な、大人側の一方的な思惑で人生設計を揺るがすような変更をスナック感覚で行うこと無く、十分な思慮の上での決定が求められよう。


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