日本は12.3%、それでは他国は?…主要国の子供比率を比較してみる(世界編)(2018年版)

2018/05/04 18:36

子供の日・世界編総務省統計局では毎年5月5日の「こどもの日」にちなんで、国内外の子供の人数などをデータの点から確認していく特集記事を公開している。今年も5月4日付で【我が国のこどもの数 -「こどもの日」にちなんで-(2018年5月4日)】を発表しており、それを基に日本国内の子供数に関する状況を、先行する記事【37年連続の減少で子供の数は1553万人…「こどもの日」にちなんだデータをグラフ化してみる(国内編)(2018年版)】で確認した。今回はその資料に添付されていた参考データを用い、諸外国の子供比率についてチェックしていくことにする。

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今回確認するのは「各国における子供(0歳-14歳)の割合」。各国とはいえ世界のすべての国を網羅するのでは無く、国連人口統計(2016年版)を基に、人口4000万人以上の国に限定している。ちなみに先行する記事の通り、日本では次のような経年変化が生じている。

↑ 年齢3区分別人口(全体比率、国勢調査・人口推計ベース)(再録)
↑ 年齢3区分別人口(全体比率、国勢調査・人口推計ベース)(再録)

このうち子供の部分のみを抽出し、上記条件に合致する国々の値を並べたのが次のグラフ。完全な同一タイミングで調査した結果では無く、諸国の公知データにおける最新値を抽出したために厳密な比較はできないが(最も新しいのは日本の2018年4月1日、もっとも古いのはパキスタンの2007年7月1日)、日本の子供比率の低さを改めて実感できる。

↑ 各国の子供比率(国連人口統計年鑑・2016年版より、人口4000万人以上の国)
↑ 各国の子供比率(国連人口統計年鑑・2016年版より、人口4000万人以上の国)

日本の子供比率の低さには多種多様な理由があるが、【各国の合計特殊出生率推移をグラフ化してみる】などで解説している通り、医療体制・技術の充実や、社会保険環境の整備安定化による平均寿命の伸び、【日本の「恋愛結婚」「見合い結婚」の推移をグラフ化してみる】で説明しているように結婚関連における社会習慣の変化、社会環境の整備や生活の安定化に伴う子供生育のコスト急騰、そして乳幼児の死亡率低下などを理由とする、「先進国病」ともいえる出生率の低下が大きな要因。

若年層数・率の低下はその年齢階層の社会的・政治的発言力の低下をもたらし、国の施策が彼らを軽視する傾向につながる。その施策傾向により、ますます出生率が低下する悪循環が生じ、中長期的な観点では、国全体の人数、経済、活力の縮小を導き得ることになる。端的な表現では国そのものの老化でもある。国のリソースの若年層への配分が軽視され、拡大再生産では無く縮小再生産状態となり、いわば「種もみを食べる」状態になりかねない。

子供比率が高い国では、平均寿命が短く、結果論として子供比率が高くなってしまう国も多い。一概に子供比率が高ければよいわけでは無い。しかしながら社会保障制度は子供の層がシニア層を支えるのが原則であることを考えると、日本の値は余りにも低く、バランスに難がある。人口に関わる政策においては、中長期視野からの戦略的な手立てが求められるに違いない。

なお今件データは毎年更新される元値をベースに算出されていることから、その経年変化を知ることができる。今回は前年、つまり国連人口統計年鑑の2015年版の値との比較を算出しておく。ただし前年と同じタイミングの値しか無かった国も確認されるため、「0.0%」がそのまま「1年経過しても値が変わらず」を意味する以外に「単にデータの更新が無かった」場合もあるので注意を要する。単純に増減のあった国のみ、その動向を確認するのが無難。またバングラデシュが大きく減少しているが、これは2015年版では2011年3月15日時点の値だったのに対し、2016年版では2016年7月1日時点の値が掲載されており、5年分の動きが一気に生じたことによるもの。子供が突然大きく減ったわけでは無い。

↑ 各国の子供比率(国連人口統計年鑑・2015年版から2016年版への差異、人口4000万人以上の国、ppt)
↑ 各国の子供比率(国連人口統計年鑑・2015年版から2016年版への差異、人口4000万人以上の国、ppt)

イギリス、ロシア、中国、ウクライナで上昇、つまり子供の比率の増加が確認できる。他方、日本のマイナス0.1%ポイントは以前の記事などでもお伝えした通りだが、それ以上に複数の国で大きな下げ率が生じている、つまり子供比率の縮小が起きているのが分かる。

日本に続く低い値を計上しているのは韓国、そしてドイツ、イタリア。中国も実のところ16.8%と日本に迫る値(日本ならば前世紀末の水準)。それぞれの国の少子化対策が気になるところではある。


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